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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

小又川遡行 ( 祖母山系 )

今回の遡行は,「小又川」という祖母山系にある谷です。

知名度はほとんどない谷ですが,ここには素晴らしい渓相があります。

今年初の沢初めに遡行してきました。

《データ》
●水平距離:2,425m ●高度差:520m(林道まで) ●遡行:2時間55分 ●下山:57分
●地域:祖母山系 ●1:25000図:祖母山 ●地質:下部はチャート・石灰岩など堆積岩中心,上部は祖母火山岩 ●備考:特になし ●人数:単独

左:入渓は民家の近くで人の匂いがプンプンします
右:鮮やかなチューリップの歓迎。元気に咲いていました
入渓       チューリップ

左:遡行中に見つけたシャクナゲ。まさかもう咲いているなんて,ちょっとしたサプライズ
右:清々しい滝と泳ぎたくなる釜。
シャクナゲ       4m滝と釜

左:15m二段滝。この辺りは地形の屈曲が激しく,何かありそうな気配がありました
右:そしてこの谷の大本命,「小又大滝60m」
まさかこの規模の谷に,これほどの滝があろうとは思いもよりませんでした。
それだけに感動も一入です。祖母・傾山系でこのクラスの滝が拝めるのは,
土岩谷(南仙滝60m)・黒原谷(45m・50m)・中内谷(大滝100m)・落水ノ谷(大滝55m)・向釜戸谷(45m)・イボシ谷(70m)・熊が谷(左俣80m)・山手本谷(観音滝80m)など限られた谷にしか存在しないクラスです。この時期でこれだけの水量があるならば,夏期はさぞかし見物でしょう。この滝に出会えただけでも今回の遡行はもう大成功です。
15m二段滝       小又大滝60m

左:滝頭近くで見つけました。人工ものより良いダシがとれ食感がいいので,食べる分だけ頂きました
右:源流はおとなしい渓相となり,林道に出て終了です。
天然シイタケ       上流の渓相


手短な谷でしたが,思わぬ発見があり至極満足の遡行となりました。
やっぱり沢登りの楽しさは,「未知との遭遇」にあると,思いを新たにした次第です。

未知のものとの関わりに興味惹かれるのは,牡羊座の宿命なのでしょうか。

PS.GW中は屋久島で遡行する予定なので,今度のアップは5/5になります。
計画通りにいけば,永田川(神様のクボ)・小楊子川右俣(花之江河沢)をアップします。

良いGWをお過ごし下さい。

★Iさんへ,5/2は小楊子川の二俣にいますので,お会いするのは難しいかもしれません。
5/3に花之江河から一日かけて尾之間に下山します。5/4に離島します。
よろしくお願いします。



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沢(九州) | コメント:0 | トラックバック:0 |

東北の大河をゆく

< DAY③ 8.13 呂滝~狐穴小屋 >
●水平距離:5,530m ●高度差:791m ●遡行時間:9時間25分

いよいよ核心部の遡行。
今日も快晴で恵まれました。

左:快適だったテン場
右:早朝の呂滝。ここには60cm級の「潜水艦」と呼ばれる大イワナがいるとか・・・。
砂テン場       早朝の呂滝

左:湯の沢出合。朝の目覚まし遡行
右:弁天岩滝。右巻で越える
湯ノ沢出合       弁天岩滝の一部

左:いよいよ稜線が近づいてきました。
右:今回の遡行で会った唯一の人。八久和は何回か釣行しているようで,足並みが見事だった。
エズラ峰の側壁       埼玉からのパーティ

左:ここまで来るともう普通の沢といった感じになる
右:ここも増水したらたまらんだろうな,と思いつつ眺める
おとなしくなった渓相       来し方を振り返る

左:西俣沢を覗き込む。ここで水量は半減する
右:中俣沢までの廊下帯。側壁の発達が見事。
西俣沢       西俣沢~中俣沢間


中俣沢出合いで一本立てます。
日が昇るとともに気持ちも高揚してきます。

埼玉からのパーティーとはここでお別れ。
彼らは東俣沢を詰め,今日中に下山する予定だそうです。
一期一会,彼らとの出会いに感謝。お元気で。

さっ,こっちはこれからが核心。
今まで以上に気を引き締めて遡行しよう。

左:中俣沢出だしの滝。右壁を登る
右:渓相はおおむねこんな感じ
中俣沢のF1(7m斜)       中俣沢の渓相

左:たまには来し方を振り返り,過去に思いを馳せたりもする
右:ようやく普通の沢登りらしくなってきた。天気は最高で言うことなし
中俣沢出合を振り返る       5m斜滝

左:写真なんかでよく見る小滝群。泳がずに右巻で越える。灌木までの外傾斜面がいやらしい
右:中俣沢のランドマーク的な15m滝。のんびりして左巻(左壁クライムOK)
小滝群       15m滝

左:15m滝上の隘路。慎重に遡行していく
右:もう雪渓かいな,と思う。やはり今年は多いようだ
隘路       とうとう現れたスノーブリッジ

左:雪渓下の滝。夏なのに雪とは・・・妙味。
右:上にいくにつれビッシリと谷を埋め尽くす場所も出てくる
スノーブリッジと4m収束滝       雪渓で埋まる沢

左:いったん雪渓から降りて,釜の右をへつり右壁クライム。技術的には5.5くらいで快適

右:核心部のS字峡手前のズタズタ雪渓。ここで進退を考える・・・『このまま行けばおそらくいけるだろう。だが,先ほどから前方で聞こえてくるドーン,ドーンという雪渓の崩壊音が気になる。技術的には問題なくても雪渓の崩壊は運任せ的で,それに頼るわけにはいかない。さあ,どうする?』自問が続く・・・。『明日の迎えの時間や小屋の宿泊の件のこともある。何よりソロなので,無怪我・無事故というのが大前提だ。これまでの約250本の遡行で無怪我や無事故でこれたのは,やはり,「転進する勇気」をいつも持ち歩いて遡行してきたからではないか。そうだな,健康あっての人生だもんな。よしっ,決まり。』てな具合で,左上の登山道へ向けての巻きが始まりました。
途切れる雪渓の合間から10m滝       S字峡手前のズタズタのスノーブリッジ

左:巻途中の尾根から見た眺め。雪渓崩壊音は散発的に続いていた。やはり突っ込まなくて良かった
右:ひどい藪を抜けるとパッ登山道へ。正面左奥は高松峰。
右岸尾根から       縦走路

左:ここからは夏山。いろんな花々を愛でながら遡行の疲れを癒す
右:三方境への登りから見た狐穴小屋。今日の泊まり場だ
マツムシソウ       狐穴小屋

左:夏の代表花。加賀の白山に源を持つ花は多い
右:そして八久和川遡行のフィナーレは,見事な夕焼け空でした
ハクサンイチゲ       フィナーレ


2泊3日の遡行も無事に終えることができました。
最後の最後で巻いてしまい,一番美味しい所には触れることはできませんでしたが,
八久和川との想い出は一杯できました。

自分の下した判断がどうだったか,これを読む人によってその是非は違うでしょうが,
今,遡行を無怪我・無事故で終えて,ここで,こうして,素晴らしい落日を眺めている自分がいる。
これが全てです。

色々な思いを与えてくれた八久和川に感謝。
人生の中で,忘れ得ぬ沢となったことに議論の余地はありません。

またこれからも新たな出会いや感動を求めて,
沢靴の紐をキュッと締めていこうと思います。

★★★次回は,4/26土,小又川遡行(祖母山系)をお送りします★★★



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南阿蘇クロカン② ( グリ-ピア~清栄山 往復)

前回の俵山峠-駒返峠に引き続き,
残り半分の南阿蘇外輪クロカンです。

今日は気温が24度近くまで上がり,
暑い中で走ることになりました。

《データ》
合計:約37km 7時間03分02秒
往路:グリーンピア南阿蘇→外輪道→清栄山 20.54km 4時間45分58秒
復路:清栄山→車道→グリーンピア南阿蘇   16.5km  2時間17分04秒

スタート地点     多津山峠

清水峠の電波塔     快適な牧野道

目指すは高森峠(中央奥の反射板)     オオイヌノフグリ

オキナグサ     清栄山までもう少し

清栄山ゴール!!     南阿蘇を俯瞰

さっき走った清水峠遠望     阿蘇の中央火口丘


時間がなかったので,帰りは車道を走りました。
木陰がなかったので暑くてフラフラでした。

今度は涼しい時間帯・季節にまた走ろうと思います。
やはり自然の中を走るのは,気持ちがいいです。

●●●次回は,八久和川DAY3 呂滝~狐穴小屋をお送りします●●●


テーマ:登山・ハイキング - ジャンル:旅行

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東北の大河をゆく

〈 DAY② 8.12 小赤沢~呂滝 〉
●水平距離:7,000m ●高度差:180m ●遡行時間:10時間15分

今日も快晴。
ケガなく遡行を楽しみたいと思います。

左:さあ,出発だ!
右:斜光の差し込む朝の渓谷。透徹した朝の空気が心地よい。
小赤沢出合より上流       早朝の渓谷

左:茶畑沢の流入を確認。大きな支流だ。
右:大ハグラ石滝。何回も写真で見た風景が,今,目の前に。
茶畑沢出合       大ハグラ石滝
     
左:何でもないような箇所でも案外渋かったりする。
右:水勢いまだ衰えず。
瀬流       急流帯
  
左:廊下状の流れ。増水したらひとたまりもないだろう。
右:次第に開けてくる。こうなると気分も広がっていく。
廊下状の流れ       渓が開ける

左:有名な自然プール。他の記録では歩いていけたというものあるが,しっかりと泳がされた。
最浅部でも2mはあった。"本当に歩けるのか?"。
右:平七沢出合。長閑な風景。緩急が上手に配置されている。
自然プール       平七沢出合

左:止まったような川面。明鏡止水。
右:登山道交点。ここまでで今日の半分終了。
たおやかな渓相       登山道交点


ようやくというかアッという間に今日の半分の行程が終了。
ここでのんびりとランチ,一息入れて,後半戦に突入。
さあ,また楽しむぞ~。

左:オツボ沢出合トロ。泳いで突破。最狭部は流れが強かった。
右:その先のゴルジュ。ここは左の70度壁を登り巻く。うまい具合に先の河原に降り立つ。
オツボ沢出合のトロ       オツボ沢出合先のゴルジュ


左:オツボ沢F1。この沢は八久和支流最難だとか。出合いからして凄そうな雰囲気。
右:予想通り2人の先行者に出会う。久しぶりの人間はいい。
オツボ沢のF1       先行者に出会う


左:これも有名なコマス(小鱒)滝。収束した水音が腹の底に響き渡る。左巻。
右:すると渓はたおやかに。ここはもう出合(でや)川となる。
コマス滝       開豁な渓相


左:雲ひとつない青空に映える渓谷。
右:大げさではなく,このサイズは普通に釣れる。そこらじゅうにトンボが乱舞しているので,それを捕まえたり,砂地に落ちているトンボをエサにポイント投入。するとものの3秒で,ガバッと食らいついてくる。何という感度の良さ。ポイントには必ず居着いている状況で,羨ましい限りだ。あまりに釣れるが,頂くのは食べる分だけ。他は全てリリース。ここの自然とともに,いつまでも元気で。
狭まる川幅       八久和のイワナ標準サイズ


左:とうとう憧れの呂滝へ・・・。感無量。
右:テン場に最高の砂地で幕営。焚き火,イワナ刺身,イワナ汁。みなと醤油(熊本名産)で頂く刺身の味は,極上で,一生忘れられない食感を残してくれた。
呂滝と大釜       焚き火


太陽が傾くころ,今日の目標の呂滝に着きました。
今日も一日快晴で,満足のいく遡行ができました。
今日という日に感謝。

こんなに素晴らしい所なので,できればもっとゆっくりと
遡行したいのですが,そうもいかない所が唯一の難点です。

さて,明日はいよいよ今回の核心部の遡行となります。
天気,雪渓,など不安がありますが,それ以上に大きい期待を
込めて,ケガなく無事に,充実した遡行にできればと思います。



★★★次回は,いったん間を挟み,南阿蘇外輪山クロカンをお送りします。★★★
沢(本州) | コメント:0 | トラックバック:0 |

東北の大河をゆく

今回は 【 八久和川 】 の遡行です。

朝日連峰(新潟・山形県境)を源に山形県を北流する河川で,
この名前を聞いて「あ~,八久和ね」と言える人は
①相当な釣師
②沢の篤志家

のいずれかだと思われます。

先人の数多の遡行記録で思いを巡らせた,
あの八久和川に足を踏み入れる日が,
とうとう来ました!

《データ》
●日程:2007.8.11-14 ●行程:八久和峠~八久和川(フタマツ沢から)~中俣沢~狐穴小屋~以東岳~大鳥池~泡滝ダム ●水平距離:19,380m ●高度差:1,102m ●遡行時間:30時間36分 ●下山時間:8時間05分 ●地域:朝日連峰北部 ●:1:25000図:上田沢・湯殿山・大鳥・赤見堂岳・大鳥池・大井沢・相模山・朝日岳 ●地質:花崗岩 ●備考:今回はほぼ平水状態,難度は天候,水量,雪量に大きく左右される。技術的には5級,屋久島の宮之浦川より下,小楊子川と同程度か少し下という印象。自然に関しては極上の一言。豊穣という素晴らしさに満ちあふれている。2007年は4月にドカ雪があったようで,上部の谷筋には大量の雪渓が残っていた。●人数:単独

〈 DAY① 8.11 八久和峠~小赤沢出合〉
●水平距離:6,850m ●高度差:130m ●遡行時間:10時間56分

左:八久和峠。ここまでは朝日屋の方に送迎してもらう。チェーンがあり,ここから徒歩。
右:八久和ダム。地元の方の軽トラに遭遇しダムまで乗せてもらう。これはラッキーだった。
早朝の八久和峠       八久和ダム

左:八久和川。ダムからは左岸林道→小径となり渡渉点まで約3時間30分ほど歩く。
右:このブナの木が目印。ここから左下へ下ると渡渉点。
左岸径からの八久和川       有名な表示

左:とうとう着きました,渡渉点。水量は平水,天気は最高。憧れの地に今,降り立つ。
右:タテヤマウツボグサ。中部では高山の草原で,東北では渓流沿いで見られる夏の代表花。
八久和川渡渉点       ウツボグサ
  
左:渡渉後は右岸の小径を辿っていく。八久和川の流れは太く,力強い。
右:ベンノウ沢先のミニゴルジュ。左壁クライムで左巻。巻きからしてこの渋さは,さすがは八久和。
急流       ゴルジュ
     
左:これこそ東北の大河!川幅一杯に水が流れる。素晴らしい光景。
右:長沢出合。良いテン場。この辺は悠久の流れに身を任せながらの遡行となる。
東北の大河       長沢出合
  
左:長トロ。泳破。水面下では40cmクラスのイワナがロケットのように黒く走る。
右:支流の滝。単調の中のスパイス。懐かしさがこみ上げてきます。
美しいトロ       支流の滝

左:小国沢先の長トロ。明日朝の泳破より今日の泳破,ということでもう少し足を延ばす。
右:小赤沢付近で来し方を振り返る。
長トロ       来し方を振り返る


時間的には長かったが,アッという間の一日だった。
デジカメ,一眼,動画と記録撮りにも忙しかったが,
もの凄く貴重な想い出づくりができたと確信。

まずは憧れの八久和にいることが何よりの幸せ。

しっかし噂には聞いていたが,あのイワナのデカさは何なのだ・・・。
冷静に見積もっても,肘~指先(40cmクラス)サイズがウヨウヨいるではないか。
九州では天然尺クラスですら滅多にお目にかかれないというのに。

改めて八久和の豊穣を思い知らされた感じ。
こんな場所が現代に残っていることに感謝だ。

さて明日はいよいよ〈呂滝〉との出会い。
今から既にワクワク状態。

50機のヤクワアブ空軍も火炎噴霧器で何とか撃退し,
今日も静かに暮れてゆきます。今日という日をありがとう。

★★★次回は,DAY② 8/12 小赤沢~呂滝 をお送りします。★★★


沢(本州) | コメント:0 | トラックバック:0 |
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