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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

GW 屋久島① 移動+のんびり

本来なら鈴川右俣の予定でしたが,夜中の急な雨の影響で増水していたため予定変更。まったりと過ごすことにしました。約9か月ぶりの屋久島ですが,もうお馴染み。

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左:いつもの南埠頭。GWにしてはあまり人が多くない気がする。
右:雨上がり後の安房の町。安房川の濁りがひどい。上流では相当降ったのだろう。

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左:増水した鈴川。天気は上々だが,これでは遡行は厳しい。ここは今夏にでも再挑戦しよう。

右:鈴川右俣,右岸上部の矢玉と呼ばれる岩壁に水の流れが見て取れる。ここには,まとまった雨の後にだけ滝が現れる。

明日・明後日はいよいよ本命のコスギダ沢遡行と上シラケン沢下降。天気も良くなっているので,期待が高まります。

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UTSKG (ウルトラトレイル祖母傾五葉)

前回の詳細になります。

今回のコースです。青線部を走ってきました。

コース全体図【地名入り】c

1.5日分を一気にいきますので長いですが,どうぞ。

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左:行きしなに一枚。今日は快晴。阿蘇の眺めも良い。
右:上畑の健男社前からスタート。こんなに明るくなってからのスタートは,ちょっと遅いかな。

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左:まずは前障子岩まで登る。3kmで高度差で約1,000m登る。
右:気温が上がってきて暑くなってきた。この暑さは予想外。

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左:前障子岩への取り付き。

右:奥に祖母山を眺める。ここで鈴鹿から来ていた登山者と出会う。沢をするとのことだったので話していくと,クワウンナイ(北海道の名渓)の話で盛り上がった。長いナメや詰めの草原帯は最高だとか,下山の天人峡は長かったね~とか話に花が咲く。

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左:アケボノツツジ。今年は一気に暖かくなったせいか,盛りが過ぎるのが早い。
右:鹿の背。

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左:祖母山までもう少し。
右:九合目の水場。喉がカラカラだったのでガブ飲みする。生き返った~。

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左:祖母山頂から祖母傾山群と大崩山群を眺める。先はまだまだ長~い。まずは次のピークに集中するのみ。

右:北に目をやると九重山群が見える。

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左:山上のトレイル。
右:アケボノツツジと祖母山。

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左:だんだん日が傾いてきた。斜光線が森を彩る。

右:本谷山への登りの途中にあるブナ。この木は20年前に初めて見た時から姿が印象的。

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左:三国岩から日没を楽しむ。ちょうど祖母山の山頂に日が落ちていく。美しくて言葉にならない。
右:それまで青一色だった大空が鮮やかに染まる。落日は自然の芸術。

走っていてふと昔のことを思い出しました・・・子供なら誰でも親から言われたことがあると思いますが,「暗くならないうちに帰って来るのよ」という台詞です。今なら何と答えるのだろうか・・・と思いながら,きっと「わかったよ,明日,暗くなる前に帰って来るよ」とでも答えるのかな?とくだらないことを考えていました。

また,「夜遊びはダメよ。」という台詞についても,山中を夜通しうろつくこんな夜遊びは,不健全とはほど遠い,深遠な夜遊びではないかな,とも考えていました。

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左:まだランプなしで走れる。秘かにクマの気配を探しながら走っています。

右:笠松山,九折越を経て傾山の南尾根に入る。後傾の分岐点でテントを張っていた人がいたのに驚く。話を伺うと,明日,傾山の南尾根を下るのでここに泊まっているとのこと。なるほど。分岐からはいったん下って,この梯子から岩峰とアップダウンが連続する核心部。

2時間下り杉が越。ここでは宇目町側に下って水を補給。この時期は暑くて走るには遅すぎたな。新百姓までの登りでは睡魔に襲われ,二度ほど,落ち葉が積もってる場所を探して眠る。落ち葉の層には日中に暖められた空気が閉じ込められているので,身体にかぶせるだけで暖かくして寝れる。ほんの15分ほどでも眠気は飛びまた行動開始。

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左:新百姓山の山頂。後で日中の写真が出てきます。
右:夜のトレイル。こんな感じで走って(歩いて)います。

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左:犬流越から小鋸へ上り,そこからの下り。いよいよ鋸尾根が始まる。

右:核心部の鹿の背の岩場。左右とも切れ落ちているので慎重に越える。あとで日中の写真が出てきます。

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左:五葉岳の登りで空が白み始めた。

右:目覚めだす森。この時間帯は神秘的な感じがして,最も好きな時間帯です。それまで真っ暗だった周囲に少しずつ青みがかかりだし,視界が効き始める,あの瞬間。

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左:夏木山の左から日が昇る。さっき通過した鋸尾根のシルエットが目を引く。
右:森に日が射しこんできた。このモルゲンロードのオレンジ具合も最高。

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左:そして五葉岳山頂。ここからは行程を全て見渡すことができる。

右:大崩山も近くなったが,時間が押していること,今の脚の状態だと無理やり走り通すことは可能だが,上畑帰着が大幅に遅れ(翌日の早朝5時位),翌日の仕事に間違いなく支障が出ることなどを考慮して,今回はここまでとする。ここからなら明るいうちに帰ることができる。

2019追記
今年の5月に完走して思うことは,この時に無理やり走り通せば上畑に翌朝5時位に到着するような記述をしていますが,これは無理ですね。もしこの時に走っていれば途中で中止,もし完走できたとしても上畑着は夕方の6時ころだったでしょう。その辺りの状況把握の甘さが,この時に完走できなかった原因の一つでしょう。結果的に五葉岳で引き返したのは,正解だったと言えます。

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左:五葉岳山頂。次に来るときは必ず大崩まで走りきる誓いを立てる。
右:夏木山へ向かう尾根には素晴らしい森が広がる。

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左:いや~この辺りの森は本当に素晴らしい。九州でも白眉。
右:登山道を彩るアケボノツツジ。盛りは過ぎているがまだまだ楽しませてくれる。

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左:鋸尾根から先を眺める。傾山まではまだまだ遠い。上畑はあの山を越えた先なので,まだまだ長い。

右:アケボノツツジは何回もシャッターを切ってしまう。花のピンクと空のブルーがマッチしている。自然が作り出す配色は絶妙。

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左:鹿の背。さっき撮った個所の昼の写真になります。
右:春だな~と思わせられる新緑。

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左:遅咲きのミツバツツジ。アケボノツツジよりピンクが濃いので好きです。
右:昼間の新百姓山の山頂。やはり夜とは違う。

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左:杉が越へ下る途中にあるヒメシャラの極相林。いつ見ても素晴らしい。
右:杉が越からは傾山への登り。出だしは緑溢れるトレイルで気持ち良い。

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左:この障子岩から岩峰が連続ようになる核心部。
右:後傾への登りの途中で,今日のコースを眺める。

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左:本傾手前で祖母山を遠望する。一日ぶり。あそこを走ったのがもうずいぶん昔のように感じてしまう。

右:そして傾山。さてあとは下山のみ。最後まで気を抜かずに。下山は水場コース。今回は予想外の暑さで水分消費が多すぎる。

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左:ムシカリの花と坊主尾根の岩峰。
右:三ツ尾まではこのようなトレイルで気分が高揚してくる。

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左:西日に照らされる観音滝。
右:車道を4km走る(歩く)と,昨日の朝出発した上畑着。やった~予定通りに帰って来れた。

という感じで,今回も無事に帰って来ることができました。
距離73,4km 累積高度7,152m 33時間51分。

今回の旅で,特に登りで,自分の脚筋力の限界が見えた気がします。まあ,コース自体,平均して距離10kmで,高度を1,000mも上げるので,脚への負担も激しいものがあるのでしょう。10%の傾斜の坂を70km登り続けるようなものですからね。

あと5時間早く出発していれば問題なかったと思いますが,こればかりは仕方ありません。もっと登りでの脚筋力を強化して,時期と出発時間を調整して,また挑みたいと思っています。一応,九州の岳人の端くれとして,このコースは何としても48時間以内で走り切りたい。

翌日・・・階段を上がると8段が限界で,きつくて立ち止まってしまいます。もっと身体のことを学習して,強靭な脚力を手に入れていかなければ,と痛感する瞬間です。課題と気づきを与えてくれた自然に感謝です。

★次回はGW山行,屋久島の沢をお送りします。予定では,鈴川右俣,コスギダ・上シラケン沢,二又川女谷,市房境谷・二ツ岩谷の予定です。水の流れを見ていると,早く沢にいきたい気持ちが溢れてきました。走ってばかりですが,本業は沢屋です(笑)。

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UTSKO (ウルトラトレイル祖母傾大崩)改め,UTSKG(ウルトラトレイル祖母傾五葉)

私の脚筋力不足,日中の高温,出発時間の遅れ等を考え,当初の予定の3分の2のコースで走ってきました。
コースは上畑~大障子岩~祖母山~障子岳~後傾分岐~杉が越~夏木山~五葉岳~夏木山~後傾分岐~傾山~上畑。

距離73,4km 累積高度7,152m 33時間51分。

延々と繰り返されるアップダウンの疲労が,数値以上に激しく,私の考えが甘かったようです。詳しくはまたアップします。
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次回予告

今週末はようやく悪天サイクルから脱したようで,天気の安定が見込まれます。

よって約一か月振りのウルトラトレイル,UTSKO (Ultra Trail Sobo Katamuki Okue / ウルトラトレイル祖母傾大崩) を走ってきます。

コースは,祖母傾山群と大崩山群を結ぶコースで,
上畑スタート~大障子岩~祖母山~九折越~杉が越~夏木山~五葉岳~大崩山~上祝子~矢立峠~桑原山~木山内岳~夏木山~杉が越~傾山~三ツ尾~上畑ゴール。

距離95,6km / 累積高度10,157m / 41時間程度。

昨年の3月からずっ~と悩まされ続けた仙腸関節痛もようやく回復の兆しを見せ,最近は以前のようにルンルンで走りを楽しんでいます。本当これには悩まされました…。ランナーに怪我や痛みは付き物ですが,何もなく走れるって,本当に素晴らしいことだと痛感しています。

走り切れるかどうか…やってみないとわからないところに興味を惹かれます。今回は夜間に難所が出てくるので,いつも以上に気を引き締めて臨みたいと思っています。
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俵山トレラン

最近は週末に天候が悪くなることが多く,予定通りの活動ができていません。
なので,できる範囲でするしかありません。

今回は天気が悪くなる前に,いつものトレーニング場である,俵山を走ってきました。

コースは萌里~俵山山頂~萱尾根コース~萌里,の周遊コースで距離は約10km。萌里から山頂までは高度差が800m程あるので,短時間で済む良いトレーニングになっています。

ではどうぞ。

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左:出だしは尾根への取り付き。野焼き後,青々とし始めた地面が春の到来を告げています。

右:尾根を登っていくにつれて景色もよくなってきます。坂は軽く走ることを意識して頑張らない。背筋を伸ばし,腿を上げて少しずつ上がっていく。

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左:春リンドウも顔を覗かせている。草原帯ではそこらじゅうに咲いており,青い絨毯のようで美しい。長い冬が終わり,ようやく春が来た。

右:山頂手前の植林区間。ここは下草がないので快適に走れる。

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左:山頂台地への登りに喘ぐと…
右:山頂到着。もう何十回来ただろうか・・・私の中ではそんな山です。

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左:下り初めは遥か眼下の集落へ向かって下るような高度感が楽しめます。

右:萱尾根は山頂近くまで作業道が伸びているので走りやすい。こういう所はガンガン飛ばします。

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左:林道区間を抜けると,最後の草原区間。この開放感がここを走る醍醐味。ゆっくり味わいながら下る。下りも軽やかにステップを踏みながらのダンス下り。スピードは出ますが確実に一歩一歩下るより,前腿への負担はかなり少なくなります。

右:こんな風景こそ阿蘇の原風景・・・と個人的に思っています。奥の尾根は登りで使った尾根。

という感じのコースです。草原,樹林帯,山頂部草原と,色々と見どころのあるコースです。歩いて周遊するのも十分に楽しめるので,これからの花の時期と,秋の花の時期には,特におすすめです。

★次回は沢始めです。場所は日之影川支流の白仁田谷(深谷)になります。

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次回の予定

先週末は天候不順のため,UTSKO(ウルトラトレイル祖母傾大崩)は延期しました。

その前に,2015年の沢始めからしたいと思います。
UTSKOは天候が安定する4月末を考えています。

というわけで次回は,沢始めになります。
場所は,日之影川支流の白仁田川(深谷)です。
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次回の予定

先日のUTSRから回復して,また普通に生活が送れるようになりました。

しかし疲労からの回復期というのは,ロボットみたいな歩きになるし,動きはのろいし,階段を少し登るのもきついし,まるで数十年後の自分を経験しているかのようです。

そこから感じるのは,人は直立二足歩行から始まり,走ることによって進化してきたということ。長く走ることこそ,他の動物にはない本当の人間らしさだと痛感しています。他の動物は獲物を追ったり,捕食者から追われたりして,本能的に短く走るだけですが,そういうものとは関係なく,内なるものに従って長く走れてこその人だと。

以前,犬と猫を飼っていました。彼らの最期は,まず足腰が衰えて,それから一気に衰弱が始まり,亡くなってしまいました。もしかすると人だけでなく動物にとっても,行動を支える足腰の衰えというのは,致命的なものかもしれません。

生きていくことの先には必ず終焉が待っています。
生きていくことは衰えていくことでもあります。

そんな中で,生きている間に,人の持つ可能性を感じとり,それを拡げていきたい。
脳によってかかっているリミッターを外し,潜在している力を引き出していきたい。
あらゆる苦しみや不安を耐えて耐えて,耐え抜いて,その先に見える真の歓喜を味わいたい。

毎日1時間の努力でも,それがいつかは大きな目標を達成する支えになること。
目標達成には,外面の筋肉の立派さより,内面の精神力の強靭さが大切なこと。

これからもそんな走りができるように,自分の道を切り拓いていきたいと考えています。

というわけで次回はUTSKO (ウルトラトレイル祖母傾大崩)をお送りします。
祖母傾山群と大崩山群を尾根伝いで結ぶトレイルになります。

コースは・・・上畑~大障子岩~祖母山~尾平越~九折越~杉が越~夏木山~五葉岳~大崩山~鹿川越~上祝子~矢立峠~桑原山~夏木山~杉が越~傾山~三つ尾~九折登山口~上畑。

距離95,6km / 累積高度10,157m / 41時間

★距離に対する累積高度が半端ないですが,しっかり疲労を抜いて,準備して臨みます。フロンティアスピリッツで,また新たな局面を切り開いていければと思っています。今から楽しみです!

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UTSR ウルトラトレイル脊梁山地 後半

前回の続き。

コース後半部を走ります。
コースは以下の地図で緑線の部分になります。

コース図【茶臼山~杉越登山口】c

茶臼山~林道~谷沿いに登山道~椎原~県道445号~樽水~朴の木~小金峰~大金峰~二本杉峠~雁俣山~京丈山~平家山~国見岳~高岳~椎矢峠~三方山~向坂山~杉越~杉越登山口。

距離51,7km / 累積高度3,471m / 19時間32分

ではどうぞ。

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左:茶臼山からはいったん作業道へ下り,谷沿いに下る登山道に入る。が,ここがとんでもない荒れようで,作業道を走った方が良かったと後悔することになる。あんなのは登山道と呼べるものではない。たかだが2kmの道に1.5時間も費やし,車道に出る。ここからはしばらく車道を走る。できるだけ登山道にこだわりたかったが,ここはその価値がなかった。

右:夜のトンネルはどこか魅惑的。小金峰の取り付きの朴の木集落までは急な舗装道で走る脚力は残っていない。さらに強烈な睡魔に襲われ,途中,何度も何度も中腰になりながら眠気と戦いながら登っていく。

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左:小金峰までの登りも急登で,ゆっくりしか登れない。そして山頂着。5:06。そろそろ空が白み始めてきた。

右:大金峰へ向かう途中で夜明け。一瞬だけのモルゲンロードを眺めたら,天気が悪化し始めてきた。まずい予感。完全に予報は悪い方向に外れている。

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左:大金峰山頂。ここの手前でも強烈に眠くなり,トレイルの落ち葉の上に倒れ込むように横になり少し睡眠をとる。

右:大金峰からの下りで,雁俣山を望む。徐々に目が覚めてきた。

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左:二本杉峠。7:33。足底にはマメがあちこちにできているので,その対処をしていく。ここからは東に向かっていくのみ。あと残すところ31km,12時間ってところかな。

右:50分で雁俣山山頂。先がわかっていると,気持ちに余裕が生まれる。

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左:樹間から京丈山を眺める。約2時間の行程。

右:来し方を振り返る。昨晩の23:00に通過した上福根山が懐かしい。が,西の空には雨雲が迫りつつある。

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左:京丈山までの尾根は植林帯が多く,ヤブがないぶん快適に辿ることができる。しかし,森の中の木々が鉄筋の足場に見えたり,樹表のシミが文字に見えたり,あそこに人がいると思って近づくと単なる木だったりと,ありゃ~脳がだいぶんお疲れのようだな。

右:そして京丈山山頂。

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左:平家山へ向かう途中にはキノコ狩りができる場所がある。この付近でとうとう雨が降り出した。まずいな~今回は快晴の予報を信じて雨具類は携帯せず。まあそんなに強くは降らないだろうと勝手な希望的観測。

右:行く末を眺める。国見岳にもとうとうガスがかかり始めた。完全な天候悪化の兆し。それも結構降りそうな気配。

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左:そして平家山。12:50。手前の登りは疲れた脚には堪えたが,登り切ったぞ。

右:国見岳への尾根にはなだらかな森が広がる。雨脚は弱まるどころか益々強くなり,体が徐々に濡れてきた。

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左:そして24時間ぶりの国見岳。14:43。完全に雨。おまけに冷たい風まで吹き付けるので早々に退散。先は見えたが,雨に濡れたことと,冷風のせいで体温が急速に奪われていく。30秒もじっとしてたら,両腕がガタガタと震えだす始末。こら何としてでも動き続け,発熱せんといかんバイ。体内から発熱さえできればこの状態なら切り抜けることができるので,とにかく動き続けて先を急ぐ。もう頭から靴まで全て濡れてしまっている。あと5時間。

右:山の池湿原。神々の庭とも。山腹の急峻さが嘘のように,尾根筋には平地が広がる。それが脊梁山地の醍醐味の一つ。

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左:椎矢峠。ガスが濃くなり,風も強くそして冷たくなってきた。あと2時間30分。まだ発熱はできるので大丈夫だが,濡れっぱなしの頭部から痛みが出始めた。頭部は低温に対して真っ先に反応し,危険信号を送ってくる。

右:椎矢峠から20分で三方山。とうとう両手の指の曲げ伸ばしができなくなってきた。徐々に身体の末端がやられていく。対処は内側から温めることしかないので,ここからはさらに飛ばして体温が上がるように走っていく。

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左:向坂山までのトレイル。こんなコンディションで闇夜を走りたくないので(ガスだとLEDヘッドランプの光が拡散して,かえって見えづらくなる),視界が効き道が判別しやすいうちに,できるだけ向坂山まで近づくように飛ばす。さっきまでの疲労が嘘みたいに走りまくる。これが火事場のバカ力か。

右:そして急登もガンガン登り,向坂山到着。19:07。もう110km以上走っているのに,まだこんなに力があったとは・・・この時には間違いなく脳のリミッターを外して走っていたと,今になって思う。疲労度からは考えられない走りをしていた。これが人が誰しも備えている潜在的な可能性なのだろう。

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左:ここからは下りのみなので,今回のコースを反芻しながら走る。雨は小康状態になったが,風は益々吹きすさぶ状態。

右:夜の友,ヘッドランプの灯りとともに,あと700mでゴール。

距離113,4km / 累積高度6,988m / 36時間32分

走っている時は長くて,終わってみればあっと言う間だったウルトラトレイル脊梁山地(Ultra Trail Sekiryo Range),UTSRは終了です。真っ暗で風雨の中での到着となりましたが,万感の想いで胸が一杯になりました。

この計画を思いついて,準備して,失敗して,ようやく辿り着くことができたゴール。一つの目標を終えることができ感無量であるのと同時に,もう次の目標へ向けて気持ちは動いています。

今回走り終えて,身体全体の疲労感はそこまでひどくなく,それよりも脚部のむくみがいつもよりひどい状況です。普段履いている靴に足を入れるとパンパンで,無理やり押し込んで履く感じです。よっぽど疲労が溜まっているのでしょう。まあ,こんな状態は日常では体験できないことなので,楽しみながら身体の変化と回復をチェックしています。

また翌日は雨と風にうたれたせいで,軽い発熱と喉をやられてしまいました。雨具を持っていかなかったこと自体が反省点ですが,快晴の予報がこうも外れるとは・・・。雨具の代わりに食料を増やすことを選んだ戦術ミスです。

やはりウルトラは精神力がものを言うことを,改めて痛感しました。周囲の環境や身体のことは理性で冷静に判断しつつも,行動をやり遂げるには,絶対逃げずに諦めない,何事にも折れない強い気持ちが必要だと思い知らされました。また,身体の損傷を最低限に抑えようと常にシグナルを送ってくる脳のリミッターを外し,その先までどれだけ自分を追い込んでいけるのか,そこにこそ,潜在的な可能性が眠ってることも実感しました。

色々なことを学ばせてくれたことに感謝です。いい意味でも悪い意味でも,今回のことは決して忘れることはないでしょう。

★次回は未定です。身体の回復具合を見てから決めます。

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UTSR ウルトラトレイル脊梁山地 前半

さてUTSR前半の模様です。

コースは以下の地図の青線部分になります。

コース図【杉越登山口~茶臼山】c

杉越登山口~杉越~扇山~松木新登山口~小原~雷坂~長谷~国見岳~五勇山~烏帽子岳~峰越峠~白鳥山~水上越~久連子越~上福根山~茶臼山。

距離61,7km / 累積高度3,517m / 16時間51分

2年前の夜間走行用の蛍光テープ付けランと,先週の寒かった峰越峠までのランを経て,文字通り三度目の正直となりました。

天気は2日とも快晴で気温も20度越え(あくまで予報では・・・)。走るにはまたとないチャンス。
さあ,楽しんでいこう!

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左:登山口で夜明けを迎える。わずかな時間だけ拝める朝日のモルゲンロード。期待が高まる。

右:登り始めは杉越までの登り。先週も来たな~とニヤニヤ回想しながら歩く。

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左:そしてほどなく杉越。さっ,ここからがいよいよUTSRの始まり。まずは南の扇山まで。

右:早朝の森は空気が透徹していて気持ち良い。この尾根は霧立越という昔の駄賃づけの道。

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左:扇山とのほぼ中間地点にある馬つなぎ場。平らな地形が広がる。

右:立派なブナの木。この辺りから左膝裏になんだか違和感が出始めた。膝を曲げると変な感じがある。走れないことはないが,気になる。

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左:扇山を経て松木新登山口に降り立つ。西にはこれから向かう向霧立越方面の眺めが良い。呆れるくらいに遠くに見えるが,自分にできることは一歩一歩前に進み続けること。1mもない小さな一歩だが,それを積み重ねて大きな一歩にしていくしかない。

右:山腹の林道を回り込んでいったん川沿いまで下り,そこから雷坂を登り返し,国見岳~五勇山~峰越峠~白鳥山へと走る。おそらく夕方頃には,峰越峠辺りにいるはずなので,その頃にこちらを見返してみよう。

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左:林道を下る途中で対岸の雷坂と国見岳を眺める。耳川まで下るのがいやになってくる。下ってから,標高差で1,300m程登らないといけないなんて・・・。先ほどの左膝裏の違和感は次第に大きくなってきたが,今回は絶対諦めるわけにはいかない。もう少ししたら違和感が引くかもしれないし,今回は絶対走れるし,走りきると声に出し,自分の脳にしっかり聴かせてみる。目標の達成を妨げるのは,周りではなく自分の脳内にある。それには強い精神力で打ち勝つしかない。

右:耳川沿いにある小原(こばる)集落。脊梁山地の地勢は,尾根筋は地形が緩いが,下るに従い峻険さを増す。

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左:山桜が咲いている。一週間でずいぶんと春めいてきた。
右:日の光を受けて輝いていた菜の花。快活,明るさ・・・なるほどと思わせられる花言葉。

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左:雷坂登口の近くでは,ミツバツツジが今盛りなり。濃いピンクが青空に一際目立つ。

右:雷坂は何回もジグザグを切って登っていくところからの由来。林道に出るまでひたすら登りに徹する。

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左:緩くなる上部尾根筋まで上がると気分も楽になる。今日は暖かく,風もちょうどよい。
右:門割林道を少し走り長谷登山道へ入る。ここはやはり脊梁でも白眉。

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左:何だか雲行きが怪しくなってきたが,予報では明日も快晴だったので,一時的なものだろうと気にしなかったが・・・。

右:登り始めて3時間30分で国見岳山頂1,739m。先週も来たせいか,もう着いたかという感じ。感覚的に前回よりも早く感じる。

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左:東を見ると,走って来た霧立越の尾根が見える。

右:西を見ると,これから走る尾根が見える。おそらく小金峰辺りで夜明け,雁俣山からここまで約6時間なので,再びここに帰って来るのは、明日の午後2:00くらいかな。

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左:先週も走った道を再び。五勇山,烏帽子岳と走りつなぐ。左膝裏の違和感はずいぶんと薄くなってきた。これで精神的に楽になった(実際には鈍化しただけで,次の段階に入っていた)。

右:そしてあっと言う間に峰越峠に出る。九州で最高所を通る舗装道(標高1,490m)でもある。やっぱり明るいうちに走ると距離が稼げる。

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左:西を眺めると朝いた扇山を遠くに眺めることができた。小さな一歩の積み重ねで到着。ここからも焦らず,気負わず,楽しんで。ここまで約45kmで11時間。全体の約3分の1。

右:白鳥山では完全な日没。ここからが夜間走。ヘッドランプで走る,というか道を探すことがメイン。

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左:2年前につけた蛍光テープは,剥がれているものもあったが,まだ生きていてくれた。要所で輝いていてくれたおかげで,本当に助かった。2年前の自分に感謝。この区間は今回でも難しい区間で,夜間では,テープより地形を覚えておく方が役に立つ。

右:そしてあっけなく水上越。ここからは尾根筋から離れ桃源郷へ下る。慎ましい晩餐会を開こう。

水分の補充と餅などを食し,これからに備え英気を養う・・・といっても10分もじっとしていれば寒さが身に染みるので,早々に出発。きつくても十分に休むことはできない。夜間はいつでも試練の時。

いったん林道に出て,荒廃した林道を久連子峠まで登る。ここで林道脇に一張りのテントを発見。外に靴が2足あったので,登山者だと思うが,思いもしない所でのテントに驚く。こんな所に来る人は登山者でもほとんどいない。もしテント内で人が起きていたら,外から聞こえる私の足音はどう聞こえただろうか。21:42の出来事でした。

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左:久連子越えから上福根山までの区間はシャクナゲやブッシュで歩くしかできない。さらに強い西風とガスまでかかり始め,天気が心配になってくる。先週の極寒夜が思い出されてくる。

右:山頂から少し下り,横平との分岐点。茶臼山は左へ入る。ここにも蛍光テープが光っていた。剥がれずにいてくれてありがとう。

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左:今宵は月とともに走ることもできる。月明かりは夜の太陽。
右:そして茶臼山。距離的には中間地点少し過ぎた辺り,時間的にはちょうど中間地点。23:51。

ここまでで全体の約半分を辿ってきました。

まだまだ夜は続きます。この後,椎原まで下り,朴の木まで移動。そこから小金峰への登り返しが出てきます。コース全体でここが最後の大きな踏ん張りどころだと思っていました,まだこの時は・・・。

★次回は後半をお送りします。

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