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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

瀬戸谷遡行&細見谷下降 in 太田川 〔広島県吉和村〕

さて今回は,少し遠出して広島の沢を遡行してきました。
瀬戸谷を遡行して,細見谷を下降する計画です。

予報では天気は問題なし,初めての広島の沢ということで気持ちも高まります。

ではどうぞ。

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左:久々の関門橋。九州の出口であり,本州への入口でもある。

右:この日は,広島を代表する湯の山温泉へ。ここは旧藩主浅野の殿様も湯治をしていた秘湯で,単純アルカリ泉にラドンを含むので,保温効果は抜群。冬場にうってつけの温泉です。

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左:翌日は,瀬戸谷の遡行から。
右:出だしは普通の渓相。右側には瀬戸の滝への遊歩道がついている。

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左:そして瀬戸の滝へ。これは下段で,この上に上段も隠れている。案内板によると下段は28mとあるが,私的には20m程度。断層にかかる立派な直瀑。

下段の滝の左側の草付きを巻くが,上部が順層草付きで思いのほか悪く,慎重にならざるを得ない。滑ったら間違いなく下まで落ちるので,緊張度も高い。

右:下段の滝頭に出ると上段の滝の全貌が視界に飛び込んでくる。案内板では19mとなっているが,私的には15m程度。ここは右を巻く。

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左:巻いていくと立派な道に出る。おそらく瀬戸の滝を右から巻く道のよう。
右:滝上は平流となっている。大休みと呼ばれている場所。

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左:う~ん,素晴らしい。

右:まるで東北の沢のよう。青森の追良瀬川の上流だといっても通じるかもしれない。

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左:地形が緩いせいか,沢沿いにはカツラやイヌブナなどの渓畔林がよく発達している。九州では,このような落葉広葉樹林の渓畔林はほとんど見られないので,まじまじと観察しながら遡行していく。

右:谷がクランク状に曲がった先にある大ビラメの滝。水にたっぷりと浸かりながら突破。ビラメとは,アマゴのこと。昔,この淵に噂になるほどの大物がいたのでしょう。

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左:いかに素晴らしい自然でも,時間が経つにつれて飽きてくる・・・贅沢だな~といつも思います。

右:バランスを取ろうと木に手を伸ばそうとして,触れる手前でおもわず引っ込めた。見事なカモフラージュ。

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左:源流はボサッてくるが,美しさは健在。
右:そして下山(しもやま)林道へ上がる。ここからは林道を経由して,細見谷まで移動。

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左:林道は御覧のあり様。とても走れる代物ではない。
右:雨量計から先は道らしくなってくるので走れる。

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左:細見林道まで下り左折,そこからは細見谷沿いを走る。

右:ここの渓畔林は,瀬戸谷のよりも立派。林道があるのに,よくぞ残っていてくれたと思う。こんな場所を走れるなんて幸せ。東北の沢沿いを走っているかのようです。

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左:そして林道を約10km走り,祠のあるカーブする地点から細見谷へ下る。ここからが下降の開始。右はオシガ谷。

右:まずは緩い渓谷から始まる。

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左:谷幅一杯に水をたたえた釜。こんな場所は当然,泳いで下る。
右:ロクロ谷出合のすぐ下にある小滝と釜。ここも良い渓相をしてるな~。

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左:のんびり歩ける河原があると思えば・・・
右:泳いで下るしかないゴルジュも出てきたりして・・・

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左:う~ん,素晴らしい谷です,細見谷。
右:こんな場所にいれることが,本当にありがたい。

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左:唐突に前方が切れ落ちている。どうやら滝場のよう。

右:右巻きで下り,滝の正面に立つ。これが大龍頭(おおりゅうず)の滝のよう。ここから先400m位の区間は両岸迫る激しいゴルジュとなっており,一目で核心と見て取れる。

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左:そしてゴルジュ中の3m滝の左側をクライムダウンし,淵に飛び込んで下る。これが小龍頭の滝(イカダ滝)のよう。

右:しかしここのゴルジュは,なかなかの代物。穏やかな中国山地にこんなものがあろうとは・・・。

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左:徐々に曇りだし,雨が降り始めてきた。
右:泳ぐ箇所は無数にあるので,とにかく泳いで歩いて下降していく。

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左:う~ん,素晴らしい渓相。たいしたゴルジュです,ここは。

右:ついには土砂降りの大雨が降ってきた。①川面を流れてくる葉っぱの数,②雨水の攪拌による水温低下,③支流の濁りなど,増水の段階サインをチェックしながら,落ち着いて下降していく。人里離れた暗い谷底で,一人で心細く,激しい雨音が焦りや恐怖を喚起しがちですが,慌てたり,わき起こる感情に振り回されても何の解決にもなりません。今できるのは,現状を的確にとらえ,それらに正確に対応し行動すること,ただそれだけです。そこに感情の入る余地はありません。幸いにも周囲の地形の緩みや堆積物の増加などから,脱渓地点はもう間もなくだろうと,落ち着いていれば推測できる。

という感じで今日も無事下山でき感謝。

初めての広島というか中国山地の沢は,冬場の降雪を感じる遡行となりました。地質的には共通する部分が多いですが,植生に大きな違いがあり,どちらかというと,越後山地の山にいるかのようで,今後も足を運びたくなるような沢でした。

他にもいくつか遡行してみたい沢がありますが,まずは47都道府県の沢1本の完遂を優先しながら,ちょくちょく足を運びたいと思います。九州はもう沢切れに近いかも。

★次回も沢になります。遡行先は,霧島の長江(ながえ)川になります。

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沢(本州) | コメント:0 | トラックバック:0 |

新潟・群馬 お盆旅行

さて,今回は利根川本谷遡行の予定で行ってきました。
しかし,結果的に,現場で断念することにしました。

理由は,2日前,仕事後に走っていた時に躓いて転んで,右手のひらと左ひざを激しく擦りむいたことにあります。これにより,右手は大きく広げたり,手のひらをついて押す動作に,左足は深い屈伸動作に痛みを伴うことになりました。

私の不注意と言えばそれまでですが,先月の右膝のことといい,今回のことといい,何か暗示的なものを感じたことは事実です。こういう時に無理して突っ込んで良い結果が得られたことは一度もないので,利根川はまた来年,準備を整え,再挑戦したいと思ってます。

というわけで,今回は,通常の山行と群馬・新潟観光になってしまいますが,ご高覧頂ければと思います。

ではどうぞ。

■ DAY ① 【 移動+入山 】

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左:空から見下ろす大阪城。いつもの飛行ルート。
右:そして水田単作地帯である越後平野。

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左:昨年に引き続いての再訪。懐かしい。
右:入山地の十字峡へ。道中で色々と時間がかかり,予定より遅れて到着。

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左:林道を本谷山登山口まで歩いていく。

右:そして約4.5km,1時間歩くと登山口の内膳落合(ないぜんおちあい)に到着。ここから標高差約1,120m,中尾ツルネと呼ばれる尾根の登りに取りかかる。中尾とは中尾山との別名がある本谷山のことで,ツルネ(鶴嶺)とは新潟県の方言で尾根を意味する言葉。つまり,中尾ツルネ・・・とは中尾山(本谷山)尾根と同義。本谷山には駒ヶ岳という古名もあることから,古から人々との繋がりのあった名山だったのだろう。

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左:17kgの重荷に喘ぎつつじっくり高度を稼いでいく。

右:出だしの急登が落ち着くと行先を望むことができる。右奥のコブは,雨量計の建物のあるところ。

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左:徐々に日が暮れていく。振り返ると,越後駒ヶ岳(左奥)と中ノ岳(右端)が視認できる。これに八海山が加われば,越後三山。

右:三十倉のピーク(1297m)から先はランプを付けての夜間登り。小穂口の頭(1770m)までの約470mの高度差が身体に堪える。でも上を見上げれば,満点の星空とそこを刹那に横切るペルセウス座流星群を見ることができたのは,ちょっとしたご褒美。

4時間ほど登り続け,ようやく小穂口の頭(主尾根上のコブ)に到着。本来なら本谷山の頂上でテント泊の予定でしたが,時間的に遅いので,ここで泊まることにする。明日は,いよいよ利根川へ向けて下降,そして遡行の日なので,しっかりと栄養と休息をとる。

■ DAY ② 【 縦走・下山 】

さて,今日はいよいよ遡行第一日目の予定。しかし,処置をしても右手のひらと左膝の状態が思わしくない。この状態では行動が制限されたままでの遡行となるので,リスクが高まることなどを考え,今回はここまでとする。

予定を変更し,このまま本谷山まで登り,下降する予定だった小穂口尾根を確認し,そのまま越後沢山~丹後山まで縦走,十字峡へ下山することにする(と軽く考えていたことを,後で猛烈に後悔することになろうとは・・・)。丹後山からの下山は,利根川を遡行した後の下山路でもあるので,来年のためにデータを取得していくことにする。

では,今日もどうぞ。

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左:足元にはマツムシソウ。阿蘇では9月に咲く花。緯度や高度の高さを実感させてくれる。
右:やせ尾根を歩き,一登りで本谷山。辺りはガスで何も見えない。

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左:行先を見ると,笹薮の中にかろうじて人が通ったような跡がある。
右:笹を漕いで進んでいくと,前方に越後沢山(中央奥)が鋭くある。

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左:大滝を同時に眺めることができることで有名な越後沢中間尾根を見下ろす。

右:そして越後沢山山頂。本谷山から1時間10分。この調子ならあと2.5時間で登山道に出れそう。行先を眺めると,中央左奥に登山道の付いている丹後山西尾根が見える。

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左:また振り返れば,本谷山が中央奥に視認できる。

右:越後沢山から1.3kmの所にある池塘。1時間の予定が,2時間10分もかかってしまっていた。この区間のヤブは1.5~2mの背の高い笹薮と灌木のミックス帯で,それはそれは激しいものがあった。興奮しても何の解決にもならいないことはわかっているのに,数年振りに激しく激高し,吠えてしまった・・・。この区間の歩行は,強くお勧めしません。

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左:こうなると先が見通せないのと,身体へのヤブの密着感で,不快指数200%。

右:ヤブを漕いでも漕いでも進めるのはほんの僅か・・・進み続けるしかない。こんなことなら,本谷山からとっとと下山しとくんだった~と嘆いても後の祭り。

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左:この高さの笹薮は,今日のルートの中ではかなりいい方です。視界が効くし,上半身やザックにしつこくまとわりつくヤブもないし・・・。

右:そしてようやく到着した登山道。やった~。ようやく来れた。時計を見るとなんと17時をまわっている。越後沢山を出たのは12時ちょっと過ぎだったので,2.5km程度進むのに5時間を要したことになる。こんなヤブ漕ぎは,もう二度としないぞ!と固く固く誓う。

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左:あと0.3Lしかない水を補給するために水場へ急行。途中の斜面には黄色が鮮やかなニッコウキスゲが咲いていた。結局,水場への道は途中で消失しており,見つからず・・・(後で地元の方に確認したら,群馬側に沢を結構下らないといけないようでした)

右:丹後山山頂。

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左:写真で何度も見てきた丹後山避難小屋。来年こそは,利根川を遡行し終え,ここで祝杯を上げよう!

右:ガスが出始めた登山道を下る。さっきまでの笹薮とは大違いで,なんて極楽な道なんだ。

この後,日が暮れて,今日もまたランプ下山。昨日の中尾ツルネと違って,この丹後山西尾根は,短い距離でより多くの高度差があるので,一気に下れるのはいいが,それだけ脚にくる下山になる。

そして日もとっぷり暮れた頃,登山口に降り着く。最後は尽き果てた水分を求めての我慢下山だっただけに,一目散に沢に降り,水をかぶ飲みする。はあ~生き返った~。今晩は登山口で泊まり,明日,下界へ降りよう。

■ DAY ③ 【 下山・移動・群馬へ 】

今日は下山して,群馬の温泉巡りです。気を楽にして実体験を重ねていこうと思います。

では,どうぞ。

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左:朝の三国川(さぐりがわ)も素晴らしい。
右:出発して40分も歩くと十字峡へ。無事に下山でき感謝。

着替えて観光モードへ。

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左:六日町では明日の夜に祭りがあるよう。できればこういう地元の祭りに参加したいんだが・・・。

右:高速で長い長い関越トンネル(約10km)を越え群馬入り。良いと噂を聞いた宝川温泉で汗を流す。受付での説明によると,テルマエ・ロマエの撮影があった温泉のようです。

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左:川の両岸に露天風呂が広がっており,その広さは今までに見たことがない程でした。ここは泉質というよりも,そのロケーションが素晴らしい温泉でした。海外の観光客にも人気のようでした。

右:お次は谷川岳。山屋ならはずせないスポットでしょう。ここはロープウェイ乗り場。

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左:ここ水上(みなかみ)町はウォータースポーツがさかん。キャニオニングもさかんに行われているようでした。ガイドの足元はアディダスのハイドロレースと呼ばれるキャニオニング専用シューズ。さすがのチョイス。

右:まさに谷川岳を象徴するもの。ハーケン型の石碑。それも定番とも言える軟鉄横型ハーケン。この地では多くの人々が,岩壁や冬季登攀に挑み,散っていった史実があります。

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左:これも有名な慰霊碑。同じ山をやる者として,決して他人ごとではありません。
右:お次は土合駅。上下線が地上と地下に分かれている珍しい駅です。

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左:4百数十段の階段を下りると下り線のホームに到着。外とは大違いで,ひんやりとしています。これがあの土合駅の階段か~。現場に来れて感無量。

右:道の駅の川ではラフティングの真っ最中でした。

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左:球磨川の急流下りほどではないが,これはこれで面白そうでした。

右:そして,お次は群馬と言えば・・・の草津温泉。名湯マニアを自称する者として,東の横綱・草津は必ず訪れたい場所でした。あれが湯畑か~。今までテレビでしか見たことがなかったが,やっぱり生で見るとすごい。恋の病以外には何でも効くらしいので,山で負った無数の傷を,草津パワーで癒してもらいたい。

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左:湯畑の周りをゆっくり一周してみる。

右:この湯畑が草津の発祥地であり,中心地なんですね。

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左:湯畑の下には4m程の滝もあり,沢屋としては嬉しい。右壁が容易に登れそうです。

右:温泉地ならではの自販機。納得。

という感じで今日は観光の日でした。改めて現場で見る経験をすることで,そのものに対する理解や共感がより深まった感じがしました。草津パワーで傷だらけの身体を回復させたいと思います。

このあといい気分で車中泊をしようとしていたところ,トランクにインキーをしてしまい,通りがかった人に助けを求め,JAFに救助を求めることに・・・寒い山中で待つこと2時間。また笑えるような経験を積ませてもらいました。あの時助けてくれた多摩ナンバーの車の男性の方と,仕事とはいえ,わざわざ高崎市から駆け付けてくれたJAFの方には感謝しかありません。ありがとうございました。

■ DAY ④ 【 移動・新潟,帰郷 】

さて今日は帰郷の日ですが,最後まで見どころを巡りたいと思います。

ではどうぞ。

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左:今日は朝一で万座温泉を目指す。しかし,日帰り入浴は11:00からの所が多く,そんなに待てないので,次の機会に回す。

右:という訳で再び草津温泉に舞い戻る。昨日は大滝乃湯だったので,今日は西の河原露天風呂にしよう。きっとクマも温泉の良さを知っているにちがいない。できれば一緒に入り,コミュニケーションを取りたいんですが・・・。温泉までの歩道にて。

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左:ここの温泉は広大な露天風呂が素晴らしく,朝っぱらからこんな湯に浸かれて幸せです。ちなみに草津の泉質はph1~2の強酸性泉なので,切り傷なんかあったりすると,そこが強烈に刺激されます。今回,下半身を中心にヤブ漕ぎで負った数々の傷のおかげで,傷口がしみるのなんのって・・・湯に浸かった瞬間,あまりの痛みでしばらく動けなくなるほどでした。でもこれが皮膚再生には効果的で,かさぶたがすぐに形成され,傷の治りが早くなるんですよね。秋田の玉川温泉と同じです。

右:雨だった天候も回復。

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左:西の河原は散策にもうってつけの場所です。
右:観光客が多くならないうちに来れて良かった。

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左:谷川岳を見ながら再び関越トンネルで新潟へ戻る。
右:お次は駒の湯。越後駒ヶ岳の麓にある秘湯です。

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左:浴槽の中央から自噴しているという何とも贅沢な湯です。また,夏場に入るにはちょうどいい湯温なので,温泉ながらひんやり感も味わえます。

右:また,来年。

という感じで,今年のお盆は終了。

当初の予定であった利根川遡行はなりませんでしたが,自分の身の回りに起きたことから判断して,まだその時ではなかったのでしょう。準備を整えて来年にまた挑戦したいと思っています。

遡行はできませんでしたが,それ以外で多くの経験を積むことができたので,結果的に良かったと感じています。憧れの谷川岳を感じ,草津の湯に浸り,欲しかった小千谷縮を購入したり・・・と十分に観光はできたと思います。

★次回は沢になります。

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樋口谷 in 大藪川 〔宮崎県椎葉〕

さて今回は,樋口谷を遡行してきました。前回が2002年なので,14年ぶりの遡行となります。

下部が急傾斜,中部が緩やか,石堂山に突き上げる,くらいしか思い出せませんが,改めて遡行することで,この谷の良さを発見できると思います。前回は巻きが多かったので,今回はなるべく直登で行きます。

ではどうぞ。

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左:大藪川との出合いから今日の遡行の始まり。
右:下部は傾斜の緩いゴーロ帯。

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左:水量豊富で造りが大きい。期待が高まる。
右:8m滝。この辺りから徐々に傾斜がきつくなってくる。

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左:躍動する水流。
右:2~5mの滝が次々と現れて楽しませてくれる。

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左:そして,いよいよ下部の核心の急傾斜帯。あんな上まで行くんかいな・・・。
右:7m二条滝。

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左:急傾斜をグイグイ登っていく。登れる滝も多く,シャワーでジャブジャブいけるところが良い。また背後に感じる解放感と高度感も素晴らしいものがあります。

右:急傾斜帯の詰めは,滝場。左の岩下から噴き出している7m二段滝をクライム。結構渋い。

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左:すると,眼前には25mの大滝がスダレ状で,美しく流れ落ちる。

右:滝の下には,マッターホルン状の特大巨岩。見えているのは上部10m程度。この辺りだけ,こんなサイズがゴロゴロしている。安房川下部並の超巨岩帯。

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左:25m滝頭から振り返る。先ほどのマッターホルン岩が目を引く。
右:上部にはさらに13m二条滝。ここは見物。造りの大きさが凄い。

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左:13m滝上のゴルジュ。先の虚空から一気に水が吐き出されている。

右:やっと急傾斜帯が終わり,中部の平流帯に入る。この様変わりの激しさは,絶品。いい沢です。

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左:平流がいったん終わると出てくるゴルジュ①。ひとまたぎできる狭さです。お盆に遡行予定の利根川にもヒトマタギなる場所があるので,その予行練習をしていく。

右:ゴルジュ奥には8m斜滝。右から取り付き,流れを左へ横断。滑ったら滝つぼへウォータースライダー。

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左:廊下帯の先には・・・

右:こんな平流が待っています。いや~樋口谷最高。動静と緩急にすっかり落とされてしまいました。

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左:ぬお~何という美しさ・・・まるで東北の沢のよう。
右:図上975m二俣。右俣も遡行してみたいが,本谷の左俣をとる。

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左:平流が終わるとゴルジュ②。2m*2の滝を越えると中に6m斜滝があり左壁をクライム。ホールドが細かくボルダー的な動きが出てくるので緊張。

右:ゴルジュを抜けたところから振り返る。

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左:すぐにゴルジュ③。門番はこの4m滝。

右:4m滝上は左に鋭角に折れ,その先は50cmゴルジュとなり,10m滝が激しく落ちている。登れるか判断がつかなかったので右巻き。

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左:ゴルジュ出口から見下ろす。上から見た感じでは,10m滝は右壁が登れそう。それにしてもこの切れ具合は何だ。狭いにもほどがある。

右:激しいゴルジュ後には,こんな平流が出迎えてくれる。いや~参ったね,これは。いい谷だな~。

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左:この辺りで泊まれば最高だろう。

右:追良瀬川のような森の中の平流も,数百mも続くとさすがに飽きが出てくる。毎回思うが,こんな場所にいるのに飽きるなんて贅沢だな~。

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左:滝で出合う1130m二俣。右の9m斜滝を登って越える。
右:谷は一気に源流っぽくなる。

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左:最後の見せ場,15m斜滝。
右:いよいよ最後の詰め。火照ってくる体を水で冷ましながら,せっせと高度を稼ぐ。

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左:源頭部。これを越えると山頂はすぐ。

右:尾根に上がり,70mほど右手に行くと到着。石堂山山頂。ここも14年振り。懐かしい。

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左:下山中に見つけたサルナシ。野生のキウィフルーツです。これはまだ小さいですが,もう少し大きくなると食べ頃になります(味はキウィそのもの)。この木の蔓は伸縮性や弾力性に富んでいるので,昔は吊り橋に使用されたりしていました。また,樹勢がある時には大量の水分を保持しますので,切ると樹液がしたたり落ち,山中において,沢以外で水分を補給する手段の一つでもあります。

右:下山の林道は自然に還りつつある。

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左:堺谷の右岸には魅力的な切れ込みが多数遠望できる。

右:前回は2時間以上歩いて辿りついた道も,今ではトレランで1時間で下山。ここから車までさらに5km,登り坂で追い込みます。

という感じで今日も楽しませてもらい,無事に下山でき感謝。

改めて遡行してみると,樋口谷はかなり良い谷だと思いました。屋久島のような激しい緩急さ,登れる滝の多さ,東北のような癒される森・・・この界隈を代表する一本であることに異論はないと思います。14年前の記憶はかすかにしかありませんでしたが,かつては丸一日がかりだった沢が,今では半日強で終えることに,自身の成長を感じるとともに,ひとひらの呆気なさをも感じた遡行となりました。

さてこれで準備は完了。いよいよお盆の利根川です。国内を代表する憧れの渓谷を遡行できる機会に恵まれたことに感謝し,しっかり楽しみながら沢旅をしてきたいと思っています。

★次回の利根川はお盆明けくらいのアップになります。
沢(九州) | コメント:2 | トラックバック:0 |

小川谷 in 球磨川 〔熊本県〕

さて今回は,球磨川沿いの支流を探ってきました。

一応,新規開拓ですが,この谷には除滝(よけんだき)という有名な滝があるので,滝ありきの遡行です。今まで手付かずだったエリアだけに遡行候補が山ほどあり,これからの開拓には困りません。

ではどうぞ。

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左:まずは出だし。
右:右に折れると4mの小原滝の登場。期待が高まる。

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左:いったん平流になる。
右:再び傾斜がつき出すと,この8m斜滝の登場。水線沿いにクライム。

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左:谷が左にヘアピン上に折れると,3m滝とその先に除滝の下部が見え,ボルテージも上がる。

右:少しずつ除滝に近づいていく。

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左:何と滝下を向う側に潜ることができた。

右:岩場を4m程登って正面に回り込んで滝と正対する。う~ん,立派な滝。30m程のスダレ滝。

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左:左のガリーを登る。振り返るとV字に刻まれた地形が見て取れる。

右:滝の左の灌木を繋いで登り,最後に滝頭の小リッジを跨いで滝頭に到達。なかなか渋い巻きだったが,適度な緊張感で面白かった。

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左:すぐ上には5m斜滝が懸かる。
右:さらに3m二段。ミニゴルジュ状の地形が続く。

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左:ゴルジュを終えるといきなり平流に様変わり。癒される。
右:周囲は植林されているが,谷はかろうじて生き残っている。

上部二俣付近は倒木等で荒れており,遡行意欲をそがれたので,谷沿いの道を下山。お次は化石採集。

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左:この辺りには中生代三畳紀後期の石灰岩(2.3~2.1億年前)が分布しており,その中から,ご覧のようなメガロドン(二枚貝)の化石が産出する。これは底岩の中にあるもの。

右:付近で持って帰れそうな岩を探し採集。二枚の貝殻が鋭角状にくっついているのがメガロドンです。古磁気調査の結果,これらの化石は南緯20度の浅いサンゴ礁で形成され,赤道を越えてこの地まで運ばれて来たそうです。

という感じで,化石採集と併せ,充実した一日となり感謝。

除滝(よけんだき)は,井戸底のような地形にある見事な滝でした。さすがに名前がついているだけあって,古くから知られていた滝だったんだろうと思います。名前の由来は不明ですが,各種の災難除けの為に,ここで身を清めたことから,その名が付けられたのかもしれません。

人吉~八代間の球磨川沿いには,数多くの谷や支流があるので,あと5年は開拓先に困らなさそうです。

★次回は,椎葉村の樋口谷をお送りします。2002年に遡行済みですが,ゴルジュを巻いたので,今回はできる限り,水線突破を図りたいと思います。

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山犬岳倉谷 in 山口谷 〔熊本県相良村〕

さて今回は,相良村にある山犬岳倉谷。長い名前ですが,『やまいんがくらたに』という沢です。

詳しい由来は不明ですが,昔,オオカミ(山犬)が住んでいて崖があるような谷(倉)だったのでしょうか。天気は上々,猛暑の日には沢に限る!ということで遡行してきました。

ではどうぞ。

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左:山口谷との出合い。左が山犬岳倉谷。
右:削られた地形が目立つ。

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左:4m滝。ミニゴルジュの奥にあり,期待が高まる。
右:夏はやっぱり沢。水に濡れて暑さ知らずの一日を過ごせます。

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左:3m滝。
右:8m斜滝。砂岩や頁岩主体(四万十層)なので変化に乏しい。

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左:4m滝。水線沿いにシャワークライム。

右:これまた4m滝。これも頭から水をかぶり,シャワークライム。冷たいが気持ちいい。

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左:穏やかな渓相。この場にいるだけで癒されます・・・。

右:帰りの林道で見かけたヒオウギ(檜扇)の花。平安時代の貴族がもっていた檜の板をとじ合わせた扇に葉が似ていることからの由来。7~8月に見られる盛夏の象徴。

という感じでした。夏はやっぱり沢での水遊びに限ります。短い谷でしたが,そこそこ楽しませてもらい,感謝です。

★次も沢になります。行先は地図とにらめっこしています・・・。

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