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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

杉の内谷・1345m左谷 in 曽木川

さて今回は,今月初めの遡行で大滝を発見した沢の東隣にある沢の遡行になります。

巨大な滝をまじかで見たいがための遡行となります。

ではどうぞ。

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左:今はもう使われることのない林道歩きから。

右:出た。前回は左の沢で,今回はさらに大きい滝を懸ける右の沢の遡行です。結果的に,右の沢に見える大滝はこれでも全体の3分の1しか見えていません。

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左:やっぱり夏は沢に限る。
右:2m滝。飛沫を体いっぱいに浴びて避暑。

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左:10mくの字滝。いい感じの造り。
右:濡れなくてもいい場所でも敢えて濡れていく。これで暑さ知らず。

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左:谷が左に曲がると・・・

右:出た,何たる巨爆・・・言葉が出ない。パッと見た感じ,高さは150m以上,長さは300mくらいありそう。こんな滝が九州にあったとは,驚き以外の何物でもない。九州の沢で私が今まで見た滝の中でこれを凌ぐのは,屋久島の蛇の口滝しか思いつきません。

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左:下段55m斜滝の滝頭から上段115m斜滝を見上げる。
右:下段55m斜滝を見下ろす。

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左:上段の滝の左右はスラブが展開し,ルートを探しながら登っていく。

右:かなり登ってきた所からの鳥瞰。足元の草付の先には滑り台のようなスラブが展開しています。

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左:ただ巻くだけではなくこういうのも探しながら巻く。煙水晶と長石の結晶からなる晶洞。巻いているのを忘れしばしホジホジ。

右:結局上部で行き詰まり懸垂で戻り,さらに左へトラバースを余儀なくされる。ルート読みが難しいですが,自力で探っていく所が面白い。

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左:何とかルートを見つけ,ようやく滝頭へ。ここはちょうど990mの二俣になっていました。

右:大滝の落口。先に広がる虚空感がハンパない。

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左:ロープで確保して落口から一枚。流れの先にある左奥の大岩がこの滝の付け根になります。結局,この大滝は高さ170mと判明。私の知る中では間違いなく九州本土一の巨瀑。めぐり逢いに感謝です。

右:もっと増水している時期にまた来ようと思います。

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左:左俣の23m二段滝。まだあるな~。

右:少し遡行して左へトラバース。前回の沢の大滝の計測をすべく移動します。何か不自然だった森。

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左:そして前回の沢へ。ここからは沢を下降していきます。
右:7m滝。

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左:14m滝。
右:8m滝。結構見ごたえのある滝が連続。

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左:17m二段滝。いや~遡行するならこっちの方が断然面白い。
右:6m斜滝。これは見覚えあり。

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左:大滝の滝頭。
右:落口まで近寄って一枚。う~ん,こっちも凄い。

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左:上段50m滝を見上げる。ガスが湧いてきた。

右:下段55m斜滝を見下ろす。ここの巨瀑は105m二段滝と判明。長さは150mほどかな。

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左:2m滝。ここまで下ってくると一安心。
右:いつのまにか辺りはすっかりガスに包まれる。

という感じの大滝を探った遡行となりました。

いや~それにしても最初の滝はまさに巨瀑でした。あんなものが今の世の中,人知れずあったことと,それに巡り合えたことに感謝しかありません。沢をやっていて良かったと思えるひと時です。

人の跡を追った感のある利根川本谷もそれなりに充実はしていましたが,今回の遡行で大滝の巻き道を自力で探し滝頭に立った時とは充実度がまるで違いました。解明された答えを求めるより,自らその答えを探し出すことの方が私の性には合っていると思いますので,これからも未解明の遡行を続けていきたいと思います。

★次回は所用で宮崎市へ出向くので,その行きと帰りに日頃なかなか行けない尾鈴周辺の沢を開拓してきます。

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小谷・左俣 in 鹿川〔宮崎県延岡市〕

さて今回は午後からの軽めの一本と鉱物採集をお送りします。

予報では晴れ,現地ではガスと小雨・・・まあいいかと思いつつ遡行開始。

ではどうぞ。

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左:入渓。今日もよろしくお願いします。
右:花崗岩の谷はやっぱり美しい。

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左:いい感じですね~。
右:左俣に入るとナメの登場。

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左:3m滝。
右:おっと晶洞発見。中には煙水晶の子供たちがびっしり。キラキラしていてかわいい。

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左:10m斜滝。左を登る。
右:さらに3m滝。以前遡行した右俣より,こっちの方が断然いい。

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左:今度はナメ帯で,
右:実に素晴らしい景観を造り出している。このナメ帯は100mほど続きます。

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左:2m滝。
右:徐々に源流の様相。

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左:枝沢を詰め上げると,
右:あっという間に尾根上のコルへ。向かい側に下降していく。

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左:いや~いい森ですね。

右:この素晴らしい原始性と水の流れ,大崩のこの辺りは九州一だと思っています。

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左:その美しさにおいて花崗岩が作り出す谷以上のものはないように思えます。

右:通称「奥の院」。こんな場所が山奥にあるとは想像しにくいですが,それがあるのが大崩。

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左:ここはゆっくりキャンプしたい場所です。
右:余計な力が完全に抜けていく感覚を覚える。

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左:再び枝沢を詰めて,
右:コルを越え向かい側の谷へ降りる。

2016年に煙水晶を見つけた周辺で採集開始。見つけた水晶の出所を探り辺りをウロウロ・・・。

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左:今日の収穫物。

右:これはデカかった。16㎝ / 1.1kgの煙水晶のポイント。不完全ではありますが,こんなものは博物館や写真でしかみたことなかっただけに感動も一入。前回2016年に採集したのが12㎝ / 0.4kgだったので,それと比べてもかなり大きい。もうペグマタイトの脈を探して中をホジホジしてせいぜい5~7cm程度の水晶を採集して喜んでいる場合ではありません。この辺りには探せばもっとあるのを確信したので,また機会を見つけて探しに来ようと思います。

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左:山頂付近はガスガスですが,こういう時にしか見られない景色もあります。
右:下山中にガスがとれてきた。

という感じで今日も無事終了。

お盆明け後の初沢でしたが,やっぱり沢はいいですね。今日は特にあの巨大な煙水晶を発見したことが一番の収穫でした。地質や経験から読みを立て,それがドンピシャ当たる・・・この快感を覚えてしまうとなかなかやめられないのは人の性なのでしょうか。

★次回も沢をお送りします。場所は探しています。

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2018 利根川本谷 DAY❺

さて最終日は温泉めぐりと観光ということで,貝掛温泉と弥彦神社を巡ってきました。

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左:まずはここ,貝掛温泉。豊富なメタホウ酸を含み,眼に効くという名湯です。造りからして渋好み。

右:泉質はナトリウム・カルシウム‐塩化物泉で毎分400Lの自噴泉。不体感温度でいつまでも浸かっていられます。ここは泊りでこないとその良さが十分に味わえないと感じました。

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左:お次は弥彦神社。

右:越後国をお造りになった天香山命(あまのかごやまのみこと)を祀る。歴史のある古社で,参拝は2礼4拍手1礼(通例は2礼2拍手1礼)。この形式は他に宇佐神宮,出雲大社など国内でも格式がひと際高い場所と共通している。

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左:参道を厳かに進み,
右:いざ神域へ。

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左:中は広々として開放感に溢れている。

右:ここは後方の弥彦山を神体山(しんたいさん)としている。山,森など自然物を神体とするのはアニミズムと深い関りがあることから,その歴史も奥深い。今では薄れていますが,自然の中に,または自然そのものを,人々は神として崇めていました。

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左:神々の通り道。

右:願いを唱えてから持ち上げる重軽(おもかる)の石。軽く感じれば成就,重く感じれば困難とのこと。「現世ではどうか90歳まで沢登りができますように・・・」と唱え持ち上げる・・・スッと予想以上に軽く持ち上げることができ,神様からご許可を頂けたようです。

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左:神しか通れない「玉の橋」。

右:そして高さ30mもある「大鳥居」。越後国はここから始まったんですね。実に立派な鳥居でした。

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左:そして出発のとき。

右:お盆の過去4年間に思いを馳せ,越後を去る。

という感じで2015年の米子沢・釜川右俣・ヤド沢から続いた新潟詣りにようやく終止符が打たれました。これでまた先へ行けると思うと,ホッと安堵するのと同時に期待感も高まってきます。今回も自分の実力以上に運に恵まれたのを感じることができました。今後も陰徳善事,日々の功徳を積みあげていく日々を送りたいと思う次第です。

★次回は大崩周辺で沢と鉱物採集を兼ねた山行になります。

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2018 利根川本谷 DAY❹

夜明け前の4時ころ,ボツボツとテントを叩く音。「また雨か・・せめて今日くらいは晴れてほしいなあ。」

利根川本谷遡行の最終日,今日は源流域の滝群を登る。この区間も核心の一つで気持ちよく遡行したかったので,好天を信じ雨が収まってから出発。最後の支度を済ませ,たっぷりのてんさい糖を加えた紅茶をじっくりと味わう。これがないと一日が始まらない。アイリッシュモルトのかぐわしい香りといい,てんさいの甘さといい,至福のひとときを味わう。

心身が落ち着いたところで腰を上げる。今日も一日,よろしくお願いします。6:15出発。

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左:あの坂東太郎もすっかり小沢の様相になってきた。
右:ここには本当に豊かな自然が残されている。

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左:朝一から胸まで水に浸かる。冷たいが目が覚める。
右:しばらく河原が続き,

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左:刺激が少ないので写真で遊んだりもする。
右:3m小滝。右から。

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左:またも3m滝。右から。
右:4m斜滝。これは左から。

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左:4m滝。次から次へと小滝が出てきて,ウォーミングアップにちょうど良い。これは左の草付を巻く。

右:巻きの途中から谷を見下ろす。先ほどの4m滝上には8m斜滝があり,これもまとめて巻く。

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左:唐突に谷が圧縮され右に曲がると,

右:出た,これだな第一の滝・「人参滝15m」。ようやく直に相対でき嬉しいよ。7:30。

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左:ここは右手のリッジに取り付きそのまま登っていきます。
右:滝頭にて。よし,次だ。

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左:谷の先に何やら滝がありそうな雰囲気が・・・

右:そして第二の滝・「深山滝20m」。個人的にはここの右壁が登りにおいて一番困難な個所だと予想していました。

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左:赤線を登る。

右:大利根滝と同じように堅牢なスタンスやホールドがあるので,落ち着いて登れば問題なし。「滑ったらどうしよう・・・」ではなく,「どうしたら滑らないように登れるか」を考える。

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左:さらに登り見下ろす。

右:滝頭へ登り込み,再び見下ろす。結局,呆気なく登れ事前に思い描いていた不安は杞憂に終わる。技術的にはⅢ級程度なので,階段の歩幅が狭くなったところを登る感じです。利根川本谷だからと言って変に気負わず,一意専心,いつもの遡行をするだけです。

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左:水量も減りさらに源流っぽくなってくる。
右:すると第三の滝・「赤沢滝15m」。8:17。

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左:水線に沿って,ぬめりのある岩を慎重に登る。

右:滝の途中で右手の壁が崩れ堆積し,せっかくの美しい斜滝も台無しになっている。残念。さて,残すところは第四の滝のみ。それを越えれば念願の源頭,三角雪田だ。

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左:幸いにも天気は回復し,久々の日差しを浴びる。
右:せっせと詰めていく。

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左:ほどなく第四の滝・「水上滝12m」。

右:ここは右手の岩場を登るが,外傾しているのとぬめりで緊張する。4つの滝の中ではここが一番気を使った。

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左:5m滝を越えると,
右:あとは滝はなし。三角雪田まで詰めるのみ。

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左:1770m二俣を左へ。
右:沢型に沿って歩くと,

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左:ついにこの場所に到達。こここそ三角雪田がある場所ですが,今年は右上に少しだけ残雪が残っている状態。

右:上から見下ろす。

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左:残雪の場所から笹原を1分も歩くと登山道へ。ヤブ漕ぎなしの最高のフィナーレ。9:15。

右:笹原の中の道を歩くこと10分,大水上山1,831mに到着。遡行の終点。ここから丹後山経由で十字峡へ下山開始。

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左:ガスはすっかりとれ,利根川の源流域を見下ろせる。
右:この尾根は笹原が一杯に広がっているので,天上歩きが楽しめます。

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左:六日町方面の眺め。

右:そしてついに来れた,利根川水源碑。この時を3年間待ちわびてきました。思わずがっしりと抱きつく。万感の思いが去来。

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左:さっ,あとは下山のみ。十字峡まで安全にたどり着くまで気は抜けない。
右:ハクサンフウロ。

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左:足元にはトリカブトや,
右:リンドウが咲いている。

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左:そして丹後山。ここで装備を解き,下山準備。吹き抜ける風が心地よいので長居したくなってしまう。10:02 / 10:23

右:利根川の左岸支流を確認。

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左:今回のお供。よく頑張ってくれました。ありがとう。

右:八海山と中ノ岳。これに越後駒ケ岳を加えると越後三山。いつの日かトレランでこれらの山々を巡ってみたい。

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左:避難小屋と3日前に上った本谷山方面を眺める。手前の越後沢山からここまでは近くに見えますが,途中のヤブが激烈だったのは2016年の良き思い出。

右:配置が良かったハクサンフウロ。九州でも見かけるのはイヨフウロ。

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左:結局泊まることのなかった避難小屋。もう二度と来ることはないかもしれないと思いつつ一枚。

右:ここから本格的な下りに入る。

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左:中ノ岳は肩が張り男性的な山容。
右:まるで雲上の散歩道のよう。いつまでも歩いていたい。

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左:3日前に上った中尾ツルネ。
右:再び中ノ岳。

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左:十字峡をはるか眼下に見下ろす。
右:この登山道(丹後山西尾根)は中ノ岳の眺めが良いのが特徴。

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左:ブナのすがすがしい森。
右:五葉松の大木は3合目の目印。

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左:グングン,
右:グングン,

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左:グングンと下り続けると一合目の「鉄砲平」。もう少し。
右:この登山道は急勾配。

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左:そして登山口へ。12:07。2016年の時は2時間33分かかったが,今回は1時間44分。心の在り方次第でこうも違うものなのかな。

右:やった~生きて降りて来られた。あとは林道を約2,5km走れば十字峡。最後まで追い込んでいこう。

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左:登った中尾ツルネを眺める。
右:この岩が出てくるとゴールはすぐそこ。

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左:そして十字峡着。3年越しの利根川本谷遡行,これでやっと終わりました。12:28。
右:丹後山を見上げる。結果的に今日は夏晴れとなり良かったです。

3年も待った上での遡行だったのに,終わってみると呆気なさを感じます。実感が湧いてくるにはまだ時間が必要なのかもしれません。あるいは,普段通りの遡行だったので,感動が薄いのかもしれません。

データ
❖利根川本谷  水線距離 2,000m / 獲得高度 551m / 3時間06分 佐市平~大水上山
❖下山       測定距離 7,940m / 下降高度 1,381m / 3時間02分 大水上山~丹後山~西尾根~十字峡

コース図
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左:ブナ沢・小穂口沢下降~越後沢出合。
右:剣ヶ倉土合~オイックイ~裏越後沢出合。

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裏越後沢出合~大水上山。地形図に印字されている滝マークは4つで,最下流部のものは大利根滝,最上流部のものが深山滝と一致します。

予想より早く下山できたので,急遽宿探し。以前にも泊まった栃尾又温泉・自在館に予約。

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左:そして約40分後到着。懐かしい。
右:通好みの建築。

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左:大正館というだけのことはある。
右:ここで力を抜いてゆっくりして,疲れを癒していこう。

という感じでした。遡行と下山,無事に終えることができたことに感謝です。

いつかは遡行してみたいとず~っと思っていた利根川本谷。ようやく遡行でき満足です。振り返ると山越えでのロープ落とし,天候不順,予想以上の雪渓など,私に遡行する資格があるのかを常に問われているような出来事だったように思えます。

遡行距離,獲得高度,原始性,地形の多様性,雪渓,泳ぎ,へつり,草付の巻き,滝登りなどなど,沢登りのエッセンスがバランスよく詰まった利根川本谷でした。ここは極端に難しい場所はありませんが,それなりの難所が連続し,さらに雪渓という全く制御不可能なものが遡行の成否を分けかねないという,体力・技術・精神力に加え運までも必要とされるまさに5級の沢でした。間違いなく日本を代表する一本でしょう。

こんなに素晴らしい場所を無事に遡行できたことに深く感謝したいと思います。

★次回は貝掛温泉と弥彦神社めぐりをお送りします。

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2018 利根川本谷 DAY❸

明け方,ポトポトとテントを叩く雨音で目が覚める・・・。予報では今日は曇り時々晴れのはずだが。しかし今回はロープの件といい,天候の件といい,色々と試されている気がしてならない。

ここからなら越後沢の十分(じゅっぷん)沢を詰めれば昨日の小穂口尾根に脱出が可能。しかし先に進めば撤退は厳しくなる・・・あれこれ逡巡しながら,結局,雨が止み高曇りになった頃に出発。あまり気が乗らない感じの始まりだった。

ではどうぞ。

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左:今朝の出合い。水量はあまり変化なし。6:18出発。
右:しばらく進むと両岸迫る「剣ヶ倉土合」と呼ばれるゴルジュ帯。

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左:ゴルジュ地形に入りすぐに右手から剣ヶ倉沢が出合う。
右:そして出合から50mほど進むと何やら見覚えのある光景が・・・「ヒトマタギ」だ。

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左:躊躇する気持ちを振り切り,利根川を跨ぐ。
右:赤丸の個所がヒトマタギの位置。これでまた一つ目標達成。

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左:ここはなかなかのゴルジュ。熟慮して突破していくのが面白い。
右:昨日のシッケイガマワシよりも,より高度な技術が必要とされる。

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左:剣ヶ倉沢出合から50分ほどで剣ヶ倉土合を抜け,再び河原状になる。

右:懸案の雨もいったん止み高曇り状態がずっと続く。下山中に会った丹後山非難小屋に泊まった登山者曰く「この日は朝の10時頃から雨が降り出しずっと止まずに,雷まで鳴り出した。」とのこと。山上はもっとひどい状況だったようです。

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左:明鏡止水。時折,瀬尻からイワナがスーッと落ち込みへ走っていく。サケみたいな大きさに驚く。

右:滝ヶ倉沢出合,8:46。

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左:雪渓の残り。
右:上流からは何やら怪しい冷気が下りてくる。

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左:ないと思っていた雪渓の登場。高巻きは考えず,下を潜っていく。
右:無事に抜けるとひと安心。

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左:雪渓の中はどこか神秘的。

右:下北沢を過ぎていよいよ核心部「オイックイ」に入る。結局,下北沢出合まで雪渓1,2,3を潜る。

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左:どこかで見たことのある造形。

右:V字状に深々と切れ落ちた谷間。

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左:右手より上北沢が出合う。9:39。下北沢からここまでの間で雪渓4を潜る。
右:上北沢のすぐ先には長い雪渓5が登場。

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左:光が射しこみ陰影をつけるので,中は神秘的な雰囲気。

右:5分ほど進みようやく出口が見えた。途中で左から中越後沢が滝で出合っていました。

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左:そして十六の沢の先の屈曲部手前には崩れた雪渓あり。右が上流,左が下流になります。

右:裏越後沢出合。ここでオイックイも終了。10:19。核心部を無事に突破できました。今回,雪渓を5つ潜りましたが,どれも安定しており運が良かったと思います。雪渓がなければオイックイはただの河原なので問題ないですが,雪渓の状況によってはとんでもない難所になることは間違いないと思います。

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左:先には崩れた雪渓があった。

右:そして右から定吉(じょうきち)沢が出合うと,これまでの河原状から滝場が増えて高度を徐々に上げていく。ちなみに定吉とは群馬岳連の第三回水源隊のガイドだった中島定吉氏から。まずこの2m滝は右手の岩を登り,反対側に3m懸垂する。

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左:お次のこの釜は左手を少し泳いで岩を登って越える。

右:左右から圧縮された空間。黒色頁岩と相まっておどろおどろしい雰囲気。こんな時にまた雨が降りだしてきた。しかも今度のは雷つき・・・。やっぱり今回の沢は自分自身を試されているのを確信。

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左:こんな所に雪渓があったら巻きは相当に厳しいものになりそう。

右:こんな雨の中でも,ファイントラックのスキンメッシュとフラッドラッシュを着ていれば,保温性が高いので泳ぐのにためらいはない。

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左:右から喜代志沢が出合う。11:22。ここから利根川は左へ大きくカーブし,本格的な滝場となる。ちなみに喜代志とは,群馬岳連の第三回水源隊の隊長だった中島喜代志氏から。

右:行く手が岩壁に阻まれると・・・

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左:左に曲がった所に魚止め,7m二条滝の登場。写真で見るより迫力あり。左の赤線を登る。

右:魚止めの先には無理そうな滝が二本。あれらもまとめて巻き,懸垂6mで降りる(ちなみにここはクライムダウンもできますが,初見だと難しい)。灌木にあった残置は古かったので,ソウンスリングとカラビナを残置。多少のお金はかかっても安全には替えられません。

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左:雪渓の残骸と,
右:現役の雪渓。見るからに不安定な状態なので,足早に駆け抜ける。

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左:6m二条滝。実はここが今回,最も危険度が高かった登りでした。ここは赤線のように登りましたが,最後は右足を流芯に突っ込んでスメア風に荷重。左手はガバ岩をレイバック気味に登らないといけなくて,もし右足が滑ったら滝下までダイブするような場所でした。もう少し増水していたらアウトだったでしょう。

右:そして左から十九の沢が10m滝となって出合う辺りにまたもや雪渓の登場。出口には5m滝があり左を登ります。滝頭へ右トラバースするためのお助けスリングがありましたが,少し引くと音もなく切れてしまいました。ここは無理してトラバースしなくても,そのまま岩を乗り越し,5mほど先からクライムダウンできました。

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左:8mヒョングリ滝の上から先ほどの滝と雪渓を振り返る。
右:こういうのでも意外にへつって突破できます。

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左:これもそう。へつり突破。
右:そして左から13m二段滝となって丹後沢コボラが出合う。12:45。

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左:魚止めの滝の時と同じように,またもや行く手に岩壁が立ちはだかり,左に折れると・・・

右:大利根滝20mの登場。利根川本谷のアイコンです。右手の赤線部を登ります。

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左:下から見ると険しそうですが,

右:実際は階段状で岩が安定しているので,登りやすいです。リズムを維持するためにもここは一気に登り切りました。Ⅲ級程度ですが,ここまで来るのにそのレベルの技術を要する箇所は何か所もあるので,取り立てて難しくは感じないと思います。あとはこの高度感ですが,高さ1mの所でできる動きが高さ20mの所でぎこちないのは,恐怖心が原因。心が恐怖心に支配されてしまうと,筋肉の動きが阻害され,日ごろできる動きもできなくなってしまいます。恐怖心を追い払おうと意識したりするのではなく,それを自分の心の一部として受け入れ,十分に取り込んでから登る。

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左:灌木帯からクライムダウンし滝頭へ。高度感ある眺めです。
右:緑と赤の目を引く岩。赤はチャート,緑はなんだろう・・・緑色泥岩かな?

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左:大利根滝上は久々の平流に安堵。のんびりと歩く。
右:この辺りが「ハト平」。まだ時間があるので行程を伸ばす。

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左:左手から深沢が出合う。13:13。右手の岩壁の裏には・・・

右:6m二段滝あり(上段2m,下段4m)。
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左:右手のリッジを灌木帯まで登り,6m懸垂。ここの残置も古かったので,ソウンスリングとカラビナを残置。下段4m滝の上に降り立つ。

右:まだまだこんなのが出てくる。どこまでも水に浸からせてくれる。

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左:相変わらず両岸険しいですが,頭上の尾根がずいぶんと低くなってきました。

右:そして右から東小沢が4m滝となって出合う。左の利根川本谷には5m斜滝が懸かる。

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左:再び平流になりしばらくで,

右:佐市平の砂利場。14:14。あと3時間程で稜線まで抜けれそうだったが,この天気で最後の滝場を越えたくなかったので,フィナーレは明日に持ち越し。明日こそは晴れてくれよ!いや,晴れて下さい。どうかお願いします。

という感じでした。今日はいくつものポイントがありましたが,どこもスムーズに抜けることができて安心しました。これで残すは稜線までの区間のみ。人参滝15m,深山滝20m,赤沢滝20m,それと水上滝15mの4本を登るのが核心となります。

データ
❖利根川 水線距離 8,770m / 獲得高度 370m / 7時間56分 越後沢出合~佐市平

★次はいよいよ源流部を越えるフィナーレをお送りします。

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2018 利根川本谷 DAY❷

さて,いよいよ奥利根湖への下降の日。昨夜は早めに就寝して今日に備えます。

ではどうぞ。

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左:早暁。上空の雲が気になる。
右:まずは本谷山までの行程。4:50発。

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左:足元にはマツムシソウ。まだお盆なのに・・・九州では9月中旬にならないと見られない花。

右:来し方を振り返る。尾根の左下に地塘があるのに今回気づく。

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左:そして夜明け。本谷山山頂から日が昇る。今日も一日よろしくお願いします。5:25。
右:これから下る小穂口尾根。

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左:出だしは太腿くらいの笹原でどんどん下っていける。いい出だし。
右:標高差で100m程下ってからは背丈の灌木帯。いよいよ本格的な藪漕ぎ。

とここでアクシデント。ザック上部に挟んでいたロープがない。どこかで落としたらしい・・・。ロープなしで利根川遡行,それはリスクが大きい,今年も撤退か?色々と逡巡するがまずはGPSの軌跡を頼りに,ロープを最後に確認した場所まで登り返し,そこから軌跡に沿って5mおきに止まり周囲を探していく。

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左:そして約1時間後,無事に発見!大安堵です。ヤブ漕ぎでの初歩的なミスで汗顔の至り。細部にまで気を張らなければ今回の遡行は成らないと肝に命じる。

右:一部紅葉が始まっている。

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左:目指す1,390mコルまでもう少し。山腹を覆うガスが気になる・・・。
右:灌木のヤブが立ちはだかる。

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左:そしてとうとう目的地の1,390mコルに到着。8:48。出発から3時間58分,予想以上に時間がかかったので,当初の滝ガ倉沢出合までを変更し,越後沢出合までに変更。

右:ブナ沢へ下降。すぐに沢型が現れる。

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左:ブナ沢には赤茶けた沢床が広がる。
右:クライムダウンできない滝は懸垂下降。

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左:1,060m二俣。このすぐ下には・・・

右:予想外の15m滝が登場。ブナ沢は気軽に下降できると思っていただけに,思わぬ発見。

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左:15m斜滝。
右:この後は地形が緩み,大した困難もなく下降していく。

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左:2m滝。
右:ほとばしる水の夏の空。天気は快方に向かい言うことなし。

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左:4mスダレ滝。

右:そして下降2時間02分,ようやく小穂口沢との出合い。10:54。ブナ沢は右手の沢で2m滝で出合っています。

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左:下流を眺める。
右:ここからは快速河原歩き。遅れを取り戻すべくペース良く下っていく。

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左:雪渓の残り。
右:徐々に川幅が広がっていく。

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左:ブナの渓畔林が美しい。
右:また,夏の高い空もお見事。

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左:どこまでも穏やかな小穂口沢の流れ。

右:するとどこかで見たような地形が・・・そうだ,昨年遡行した魚野川の「桂カマチ」そっくり。廊下状の地形の中を水流が流れていく感じが酷似している。

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左:水はどこまでも透明。人工物を一切目にしない貴重な自然。
右:そろそろバックウォーターの雰囲気。

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左:そして,ついに利根川本谷と合流。越県山越えでようやくここまで辿りつけました。今まで何度も思い描いていた地にようやく降り立つ。12:46。

右:ここからが今回のメイン,利根川本谷遡行の始まり。直前に通過した台風13号の影響を心配していたが,水量は平水っぽいのでひと安心。

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左:憧れ続けた渓への第一歩。
右:出だしは広い河原歩き。

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左:今日は越後沢出合までなので気楽にジャブジャブ体慣らし。

右:有名な雨量計。本谷で見かけた唯一の人工物。地形図には違う場所に記されている。

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左:徐々に両岸が迫りだしてくると,

右:いよいよ「シッケイガマワシ」と呼ばれる廊下帯へ。カモシカさえも遠回りすることからの命名です。

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左:スノーブリッジもなく水量も普通なので中を進んでいくと,谷が急激に狭くなり右に曲がった先にあるのが「又右衛門淵」。右手を胸まで浸かり進み,この先の岩場をへつって突破。造形を楽しめる場所でした。

右:上流から振り返るとこんな感じ。流れが急激に圧縮されています。

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左:スノーブリッジの残り。この区間に雪渓があると,これから先にも大量に残っている可能性があるようです。今回の量ならば,やはり今年は雪渓はないのかな。

右:又右衛門淵を振り返る。

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左:再び河原になり,
右:のんびりと歩いていきます。

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左:そして井戸沢のところでモノチス(三畳紀後期の示準化石。放射状の筋が特徴)の貝化石を1時間程採集し,しばらく進むと「巻淵」の登場。流れに逆らって赤線を登る。流れが強いので流心際までいくのに苦労するが,そこまで行けばあとは階段状に登れる。

右:徐々に日も傾いてきた。

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左:こんな場所は数えきれないほど出てきますが,今回の水量ならば,大抵は胸くらいまで浸かればへつっていけます。

右:そして到着,越後沢出合。16:15。色々とあった長い一日でした。

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左:越後沢の紅葉。

右:本日のテンバ。出合のところにちょうど良い砂地があった。事前の予報では天気は大崩れしないとのことだったので,ここに投宿。砂地は最高のビバーグ地を提供してくれます。

という感じで,今日も無事に終えることができ感謝です。

ヤブ漕ぎ中のロープ落とし,ブナ沢下降,小穂口沢下降,利根川本谷遡行と盛りだくさんの一日でした。明日からは,いよいよ核心部になりますので,しっかりと疲れをとり,準備をして臨みます。

データ(休憩含まず)
❖ブナ沢   水線距離 1,500m / 下降高度 440m / 2時間04分
❖小穂口沢 水線距離 3,825m / 下降高度 100m / 1時間35分
❖利根川   水線距離 4,125m / 獲得高度 60m / 3時間25分 バックウォーター~越後沢出合
  
★次回は利根川本谷遡行 DAY❸をお送りします。越後沢出合~佐市平までの区間です。

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2018 利根川本谷 DAY➊

さて,まずはDAY➊からお送りします。

2016年(ケガのため現場で中止),2017年(悪天転進)に引き続き三度目の挑戦となります。コースは十字峡~内膳落合(本谷山登山口)~小穂口の頭。2016年の時も同じコースを辿っていますので,気は楽です。

ではどうぞ。

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左:幸先の良い天気。
右:空の青さが濃い。

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左:4年連続の新潟空港。

右:おっ,トッキッキじゃないですか。新潟県の宣伝課長のお迎え。

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左:必要なものを揃え六日町へ。IC降りて十字峡を目指す。現在,ダムの左岸道路(233号線)は通行止めになっています。よって,ダム本体下から右岸の道を走り十字峡へ行く。

右:2年ぶり。支度を済ませたら,挑戦の始まり。

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左:三国川(さぐりがわ)沿いの林道を走る。

右:27分/2,5kmで丹後山登山口。数日後に無事にここへ降りてこられるだろうか。

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左:さらに27分/2,3kmで内膳落合ないぜんおちあい)へ。ここが本谷山の登山口。ここから小穂口の頭まで標高差で約1,100mの中尾ツルネと呼ばれる尾根を登っていきます。中尾とは本谷山の別名,ツルネとはこの地方で「尾根」を意味します。

右:ブナの森は豊饒さに満ちている。

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左:上部に行くに連れて,
右:ガスってくる。

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左:雨量観測所。この先が三十倉のピーク。
右:こんな痩尾根も出てくる。

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左:ガスがとれて天空の景色を楽しむ。
右:笹原に出て左のコブ(小穂口の頭)へ一登り。

何とかヘッドランプを出さずに登り切れました。前回2016年時はこの登りで3時間45分かかりましたが,今回は3時間2分。由布岳のボッカが効いたせいか,最後までグイグイ登ることができました。

明日は山越えで群馬県側に降り,奥利根湖のバックウォーターから,いよいよ利根川本谷遡行の始まりです。

★次回は山越えからブナ沢と小穂口沢を下降して奥利根湖,そしてそこから利根川遡行をお送りします。

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2018 利根川本谷

無事に下山できました。予報とは違う天気や予想以上の雪渓にもまれながらの遡行となりました。

とりあえず概要ですが・・・

DAY ➊ 十字峡~内膳落合~小穂口の頭 3時間56分
DAY ❷ 小穂口の頭~本谷山~小穂口尾根~ブナ沢~小穂口沢~バックウォーター~越後沢出合 11時間35分
DAY ❸ 越後沢出合~佐市平 7時間56分
DAY ❹ 佐市平~大水上山 3時間06分 / 大水上山~十字峡 3時間02分

という感じで予定より早く終わりました。

詳細は順次アップしていきます。

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緑川本流・枝沢

さて今回は,予定していた樅木本谷を変更して,緑川本流のとある枝沢を遡行してきました。

お盆前の最後の調整ということで午後の7時間を使ってきました。

ではどうぞ。

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左:まずはキャンプ場に駐車して,大曲まで約3kmのロードから。
右:そして入渓。水量は少なめ。

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左:緑が実によく映える。
右:出だしの関門。泳いで左側から登る。

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左:5m釜付き滝。このすぐ上で黒岩谷が左から出合う。
右:日が射すといい感じ。

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左:8m斜滝。この後,モミ谷を左に見送ると,いよいよ核心部。

右:3m滝。左壁を登る。スタンスやホールドを上手に拾って登る。ここがⅢ~Ⅲ+級くらいなので,お盆の利根川の滝登攀を意識する。

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左:5m滝。
右:右の側壁が高いミニゴルジュ。

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左:8mスライダー滝。右手を登る。

右:ここは右の岩場を敢えて登る。スタンス,ホールドともに細かいので,確かな動きが必要。右手のトラロープに頼ってはいけません。

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左:躍動感溢れる一コマ。
右:ゴルジュを振り返る。

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左:4m二条滝。この辺りで核心部は終了。全部で10本くらいの2~8mの滝場が連続し,難しすぎず易しすぎず,面白い遡行ができます。

右:夏はためらわずにまっすぐ突破。

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左:核心部の後のこのような河原は実に癒されます。
右:緑川本流は遡行しがいのある渓だと思います。

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左:水と森の絶妙なマッチ。
右:優雅なスダレ滝。

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左:こんな8m滝も。
右:下草のない疎林は清々しい。

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左:この谷一番の15m二段滝。上段13m,下段2m。緑川のこの流域ではトップクラスの高さです。

右:上段13mの拡大。

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左:なんと,キレンゲショウマ発見!シカの食害や環境の変化で激減した花の一つ。まさかこんなところに自生地があるとは・・・。

右:源流域はミニゴルジュ地形に緑がよく映えている。

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左:最後の急登をこなし,
右:尾根へ飛び出す。

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左:青々しい下草の中を快適に走る。

右:むおっ,トンビマイタケ発見。マイタケはミズナラに,このトンビマイタケはブナの木の根元に出てくるキノコ。出汁をとるにはいいキノコです。

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左:三方岳。
右:昔の作業道はすっかり草に覆われている。

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左:ぬおっ,今度はサルナシ発見。自然のキウイフルーツです。この蔓には飲用できる水分がたっぷりと含まれているので,味わっていく。

右:山並みの向こうには阿蘇高岳などが見えた。

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左:蛇紋岩の露頭。ここのは磁鉄鉱が多いせいか,黒っぽくなっている。
右:傾き始めた太陽。

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左:最後はロード3kmで締め。何とかランプをつけずに帰着できそう。

右:今日の夕焼け。人間が生み出すどんな芸術作品も,自然の絶景の前では色褪せてしまうと感じさせられた一コマでした。

という感じでした。

やっぱり緑川本流は魅力的な場所ですね。行くたびにその思いを強くしています。難しくもなく,かと言って易しくもない適度な難易度で,遡行のエッセンスが詰まった名渓だと感じます。ここは本流筋もそうですが,それ以外の支流にも良い谷があるので,何度も足を運びたくなる場所です。特に今日は珍しいものをたくさん見ることができたので,満足度も高い遡行となりました。

さて,いよいよ利根川本谷です。心配していた台風の影響も少なく天気予報も問題ない感じです。明々後日には,彼の地にいるのかと想像すると夢みたいですが,沢登りを充分に楽しんできたいと思っています。

★次回は利根川本谷をお送りします。

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杉の内谷・1324m右谷(仮称) in 曽木川 〔宮崎県北方町〕

さて今回は予定通り,杉の内谷の支流を途中まで遡行してきました。予想通りというか,予想を遥かに上回る大滝があり,興奮の一本となりました。

用事を済ませてから午後からの入渓となりました。

ではどうぞ。

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左:入渓はおだやかな感じから。
右:あちこちで水が躍動している。水量はやや多め。

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左:黒色の電気石と金色の雲母。どちらも花崗岩帯でよく見られる。

右:出た!大滝だ。左もでかいが,右のはもっと大きそう。今回は左の大滝の調査をしよう。

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左:花崗岩帯らしい渓相。明るくていい。
右:徐々に傾斜が出てくる。

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左:ナメっぽいところも出てくる。
右:晶洞。中には不完全な水晶と長石あり。

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左:小滝と白いアプライト(有色鉱物をほとんど含まない岩)。自然のデザイン。
右:花崗岩ならではの4m滝。

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左:倒木の中に土砂が溜まり,そこから芽吹いている若木。自然が織りなす妙。
右:出た。なんじゃこりゃ・・・。でかすぎる。100mは優に超えている大物。

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左:う~ん,言葉にならない。
右:せっかくなので滝頭まで登ってみることにしよう。

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左:陽光が輪郭を際立たせる夏の雲。
右:上段の滝。しかし巨大。

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左:滝頭にて。先には何とも形容しがたい虚空が広がる。

右:下段の滝頭から。

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左:本流の5m滝。

右:今日の谷の右手の谷に懸かる大滝。こっちも優に100mは超えている感じ。今度はこっちを探ってみよう。

結局,この大滝は下段45m+上段70m=115m二段滝で,大当たりの発見となりました。今回はやや多めの水量でしたので,大雨や台風などの後にもっと増水している時ならば,さぞかし見ものだろうと思います。ここと東隣りの細見川流域はほとんど手付かずだったので,今後の有力な開拓地としたいと思います。

★次回はお盆前の最後の一本である「樅木本谷」をお送りします。八八重から国見岳山頂まで一気に遡行して,山頂からはいつものように走って帰る計画です。

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由布岳ボッカ

さて今回は由布岳ボッカをお送りします。

ボッカ(歩荷)とは・・・山用語で重い荷物を背負って歩くトレーニング,またはそれに近い山行を意味します。お盆の利根川遡行に備えた訓練の一環として歩いてきました。

利根川では十字峡先の登山口から本谷山までの約1,200mの登りがありますので,それに近い標高差を持つ由布岳西登山口での実施です。荷重は水とロープで25kg,標高差約1,100m,距離5km。ボッカ自体,まったくと言っていいほどしませんが,今回は右太腿の筋断裂があったので,その回復具合と今の脚の状態を見る上で,特別に敢行してきました。

台風の影響で荒天ですが,こんな日こそ,ボッカ向きです。

ではどうぞ。

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左:ここから出発。
右:まずは植林帯の登りから。焦らずじっくり歩き始める。

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左:自然林に変わり,ひと登りで,
右:台地状地形になる。森を抜けた爽快感あり。

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左:右下から上がってくる作業道に合流。開けた草原を登っていく。ペースは予想以上に順調。

右:ほどなく合野越(ごうやごし)。正面登山道との合流点。標高的,時間的にここがちょうど中間地点。ここからの登りが後半戦。

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左:ジグザグに付けられた道をたどる。
右:このジグザグは10回以上も続く。

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左:植生が乏しくなってくると,
右:マタエ直下の最後の急登。

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左:ガスと風雨の中,マタエ着。ここは由布岳東峰と西峰の鞍部。

右:ひと喘ぎで東峰着。2時間43分。25kgからってる割にはいいタイムで登り切れた。まあ,降雨と風で涼しかったので条件が良かった。心配していた脚の方も問題なく安心。これで利根川へは心置きなく向かうことができる。

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左:水を捨てた荷は10kg。行きの半分以下で,何もからっていないのと同じ。グングン下っていく。

右:風が吹き抜ける草原は最高。由布岳の登山者の90%以上は正面登山口からですが,西登山口の方が景色の展開は良く変化に富んでいる。

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左:雨雲が過ぎ去り,天気は回復傾向。とうとう日が射してきた。
右:そして下山。1時間42分。荷が軽いと歩行が捗る。

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左:締めは金鱗湖湖畔にある「下ん湯」(共同湯)。茅葺の造りが実にいい雰囲気を醸し出している。

右:泉質は単純泉ですが非常に透明感があり,眺めも良く,汗をさっぱり流したいときにはお勧めです。湯温は実測36.7℃,不体感温度なので,とても寛げます。実に心地よい湯でした。

という感じでした。

不安が残っていた脚の状態が確認でき,ホッとしたというのが正直なところです。由布岳は麓の町から一気に1,100m近くもの標高差を持つ,九州では極めて珍しいアルプス的な山岳です。登って楽し,見て美しの名峰だと改めて実感しました。

さて,沢であと2本調整していよいよ利根川です。2016年は負傷により現地中止,2017年は悪天のため魚野川転進,そして2018年は3年目の挑戦。残雪,水量とコンディションは良い感じなので,後は天気次第。完登に向けて最後の調整を慎重におこなっていきたいと思います。

★次は沢をお送りします。場所はダキ山~国見山南面を流れる「杉の内谷」です。上流部に花崗岩帯が貫入し急傾斜地を形成していますので,大滝と水晶探しを兼ねて遡行してきたいと思います。

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