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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

長淵川・右俣左沢 in 西山川 〔大分県佐伯市宇目〕

さて今回は 『長淵川・右俣左沢』 をお送りします。

先週遡行した西山川・左岸支流の下流に長淵川というのがあり,そこの支流になります。この辺り一帯は北東~南西方向でチャートが貫入しており,それが岩壁となって目を引く地域です。チャートは浸食には強いので,必ず滝があるだろうと見越しての開拓です。

ではどうぞ。

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左:行きがけに大理石の谷を覗いてみる。この谷は石灰岩が火山の熱で大理石に変成しており真っ白。こんな谷は九州ではここだけでしょう。

右:今回は上から入渓地点まで下って登り返すコース取り。

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左:歩きやすい尾根や,
右:沢を下っていく。

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左:下部で作業道に降り立ち下流へ下る。
右:そしてここが入渓地の二俣。ここから遡行の始まりです。

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左:梅雨時は,普段なら水量の少ない沢を登ってみるのも面白い。

右:衝立のような岩壁が見えてくると,まずこれの登場。20m斜滝。水線沿いにクライム。

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左:登り切った先には素晴らしい光景が!

右:4m滝を越えると,すだれ状の流れが美しい30m滝(上部5mは下から不可視)。やっぱりありましたね,それもこんなに美しい滝が。

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左:左岸は岩壁がそのまま岩尾根となっており迫力満点。小沢の割には造りが壮大で峻険。

右:左巻きで滝頭へ。前述の滝の上には2m,7m滝と連続し,ゴルジュを形成している。実にいいものを見させてもらいました。

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左:滝上部は一変して平流に。
右:リラックスしながら遡行する。

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左:雨に濡れる森は晴れ日と違って艶やかです。

右:植林帯になると車道は間もなく。車道に出てからは1.5kmほど走れば帰着。短時間ながら印象的な沢との出会いに感謝です。

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左:帰途は中生代・後期白亜紀(チューロニアン/9390~8980万年前)の地層にて化石採集。頁岩を割ると出てきました。これはイノセラムス(二枚貝の一種。恐竜とともに絶滅)。中生代の示準化石の一つです。1億年の時空を超えた出会いができるのが採集の醍醐味。

右:これはなんだろう?ウミユリの節足の一部かな?

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左:いい状態で出てきたイノセラムス。

右:双子のやつ。2時間程でしたが,ハンマーで割る→欠片を調べる,の繰り返しでしたが,イノセラムスを結構見つけることができました。また直径2cmほどのアンモナイトも見つけました。ここはまだまだ採集できそうなので,楽しみの一つに追加です。

という感じでした。

梅雨時の沢と化石採集,さらに知見を拡げることができよい時間を過ごすことができました。これだけ山に入っていてもまだまだ知らないことばかりだな~と思わせられた一日でもありました。「少年老い易く学成り難し」,沢を含めた地球学は深遠です。

★次回も沢をお送りします。

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西山川・左岸支流 in 大分県佐伯市宇目

さて今回は 『西山川・左岸支流』 をお送りします。

西山川と言えば,傾山に突き上げるベニガラ谷が有名ですが,ここはその下流にある支流になります。まるで秋のような空気と快晴の下,遡行してきました。

ではどうぞ。

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左:出だしからこれ。2m滝と美しい大釜。期待が高まる。
右:そして平流区間へ。いい感じです。

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左:光が射しこみ渓が輝いている。
右:う~ん,素晴らしい渓相。

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左:ここは白神山地の追良瀬川を想起させてくれます。
右:これも。実に美しい沢の流れ。

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左:木々は日を追うごとに上へ伸びていき,緑が濃くなっている。
右:4m滝。こんな滝は平流のアクセントになります。

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左:すぐに3m滝とゴルジュ。

右:ゴルジュには7mCS滝が懸かる。平流がいきなりゴルジュに豹変するのが魅力的。

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左:7mCS滝の落口から。チャートの岩脈を抉っているので,こんな地形になっている。

右:4m斜滝と美釜。

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左:再び平流。

右:そして上部で唐突に出現する直瀑。ここは右側にも滝があり,二俣になっています。

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左:垂直のチャート壁を二段になって落ちる滝は,35m直瀑でした。
右:滝の落口の虚空。

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左:水が涸れた谷をせっせと詰めると作業道へ飛び出す。遡行終了。ここからは読図で尾根向こうの悪所内(あくしょうち)集落を目指します。

右:尾根に上がり込み,悪所内方面を見下ろす。地図を読みながら山を下りるのも面白い遊びです。

因みに悪所内という聞きなれない地名ですが,この辺りは神代の時代,神武天皇が現在の日之影川に沿って北東へ向かいこの地を経由して大分県東部に向かい,そして本州方面へ向かわれた際の東征の道筋になっていたようです。なので神話にちなむ地名が残っており,例えば,傾山のことを四皇子峰(神武天皇がその4人の皇子たちとともに登山したことから),御泊(旧名・お泊。宿泊された場所),払鳥屋(旧名・祓度舎。祓いの儀式を行った場所),悪所内(旧名・悪所内。汚物を祓った場所)という具合で表記を変えつつも現代に地名が残されています。神話など所詮は絵空事ととらえる向きもあるでしょうが,その絵空事にちなんだ言葉が現代も公式に使われ続けていることを知るにつれ,一笑に付すことはできないものを感じてしまいます。

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左:道端のツツジ。

右:そして締めは丸福。竹田と言えば・・・の丸福です。ここは鶏肉料理が有名で唐揚げやとり天が美味。素材が良いので調味料でごまかさずともガツガツいけます。

という感じでした。今日も無事に下山,梅雨入り前の快晴の下でたっぷりと良い時間を過ごせたことに感謝感謝です。

今日の沢は,たおやかな平流と中部の7mCS滝や上部の35m直瀑が強く印象に残る谷でした。しかし地図には載っていない作業道があちこちにあり,荒れた区間もありました。まあ,これだけ緩い谷に人手が入っていないほうが珍しいんですが・・・。

★いよいよ梅雨入りしそうなので予定は未定です。雨ならお盆の赤石沢に備えたボッカか,鉱物採集を考えています。

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市房山縦走

さて今回は 『市房山縦走』 をお送りします。

コースはキャンプ場~神社~市房山頂~二ツ岩~野々首登山口~キャンプ場という周回コースで,本格的な梅雨入り前の山行となりました。距離約15km,累高約1,450m,6時間15分程の山行です。

ではどうぞ。

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左:まずはここから登山開始。

右:市房神社。昨秋のトレーニング以来。社屋の赤と周囲の緑が補色しあい,際立っています。

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左:6合目の馬の背。かつては沢から引いた水が得られましたが,今ではありません。

右:急登をこなすと眺めの良い尾根筋へ飛び出す。

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左:一登りで山頂。久しぶり。
右:山頂を後にして縦走路へ。

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左:ここは年々崩壊が進んでいる感じ。
右:第1縦走路のピークから二ツ岩が見える。

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左:中央奥に鈍頂の市房山を眺める。
右:もうすぐ二ツ岩。

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左:二ツ岩山頂。

右:二つ岩山頂から崩壊中の痩尾根を下る。

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左:遅咲きのミヤマキリシマを見下ろす。
右:初夏の森の小道。

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左:下山後,人吉市へ移動してここへ入浴。
右:いつ来ても味わい深い造りで感動します。

という感じで今日も無事に山行終了。

今回はSさんと一緒に行ったおかげであっという間の,そして密度の濃い山行となりました。山の話やトレーニングの話など,やはり共通の趣味を持つ人との話は非常に有益になるものばかりで,有難かったです。Sさん,ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

★次回は 『西山川左岸支流』(大分県) をお送りします。

トレイルラン | コメント:2 | トラックバック:0 |

井崎川源流 in 大分県佐伯市

さて今回は 『井崎(いさき)川源流』 の遡行をお送りします。

大分県佐伯(さいき)市を流れる川で中の谷トンネル付近に源頭を持つ沢です。ちなみに佐伯という読みですが,通常なら「さえき」ですが,ここは「さいき」と読みます。当地では古来から「さえき」と読まれていましたが,1916年の町議会で読みの変更(「さえき」→「さいき」)が行われたと市史にあります。しかし,戦前までは「さえき」の読みが主流であったようで,戦後から徐々に「さいき」が浸透していったようです。ずっと気になっていたのでスッキリしました。

閑話休題。ではどうぞ。

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左:中の谷トンネル下の二俣から遡行開始。左を取ります。
右:やっぱり夏は沢。避暑にはもってこい。

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左:小滝と釜。
右:森の中の流れ。癒されます。

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左:両岸に岩壁が屹立する個所にあった9m滝。勢いよく水を吐き出していました。
右:正面から。先日の雨で少微増水している感じ。

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左:前述の滝頭から下流の流れを見下ろす。
右:勢いよく下る奔流。

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左:5mCS滝。

右:目を引く真っ赤なチャート。この辺りは石灰岩・チャートなどの堆積岩から成っているようです。

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左:日が射しこむと渓が輝きを増す。

右:これも。やっぱり沢はいいな~。何十年やってても毎回違う自然と出会えるので,飽きがまったくきません。

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左:森を貫く一条の流れ。

右:周囲では鳥たちのさえずりが響き渡ります。何て言っているのかわかればまた面白いんでしょうが。

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左:徐々に細っていくと,
右:お決まりの林道に出る。ここからはいつもの下山ラン。

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左:咲残りの山ツツジ。
右:途中の露岩から入渓地を見下ろす。

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左:そして今日は海へ向かい,ここ塩湯へ。

右:ここは海水を沸かした湯と海鮮料理で有名です。湯味はしょっぱく,ナトリウム泉独特の錯塩効果(錯塩による保温効果)もあります。湯上り後に刺身定食を頂きましたが,店内のいけすの魚を捌いてすぐに出てくるので,鮮度マックス。プリプリ,コリコリの最高の状態で美味しく頂くことができました。山で沢を登った後に,海で湯に浸かる・・・何という贅沢でしょう。ごちそうさまでした。

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左:そして最後はこれ。遡行中にふと目に留まった石ですが,周囲の堆積岩とは明らかに質感が異なり,ずっしりと重い。

右:拡大するとこんな感じで,鉄感が出ています。ふと磁鉄鉱が思い浮かびましたが,あれは火成岩系で磁性も備えているので,当地での産出は考えにくく,帰宅後確認しましたが磁力はありませんでした。するとカラミ?かとも思いましたが,付近に鉱山跡はなくズリ等の痕跡もまったくなかたので除外。または磁鉄鉱を多く含んだ塩基性火山岩(≒玄武岩)?まさか隕石?確かに外側は融解表皮にも見えますが中がわからないので何とも言えず・・・。

という感じでした。今日も一日,色々と発見と学びがあり良き日でした。やはり自然から学ばせてもらうことは多いな~と感じた日でした。近いうちに博物館の方に鑑定をしてもらう予定です。

★次回の山行は,『 市房山縦走 』をお送りします。
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杉の内谷・国見谷 in 曽木川 〔宮崎県延岡市〕

さて今回は,杉の内谷の支流をお送りします。

ここは昨年100m級の大滝を発見した場所で,まだまだ大滝が潜んでいそうな雰囲気があります。

ではどうぞ。

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左:今回は渡瀬橋のところから入渓。今日もよろしくお願いします。
右:なかなかスケールがある渓相。

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左:尾根を回り込むと急に平坦になる。

右:行く先に大滝群が見える。左から105m,170m,そして右端にちょこっと見えているのが今日の遡行先。

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左:3m滝の懸かる二俣を右に取り,
右:進んでいく。

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左:出だしは廊下帯。全面コケに覆われた石。渋いな~。
右:谷が左に折れる個所にあった10m二段滝。

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左:さらに進むと両側が関門となった場所に7mCS滝。なかなか迫力あり。
右:長さ20mのトユ流も味わい深い。

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左:そして二俣の左にある40m滝と
右:右俣にある25m滝。この辺りからスラブの露出が目立ってくる。

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左:30m三段スラブ滝。上部に何やら見えてくる。
右:そしていよいよ感。

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左:ふと足元を見ると壊れたガマが。ホジると煙水晶や小ぶりな透明水晶発見。

右:岩壁に沿って登っていくと右手に見える大滝。高さはここから見た感じ50m程か。この先は岩壁に遮られて登れそうになかったので,ここから引き返す。

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左:下山中,ふと上空を見上げたり,
右:尾根から170m大滝を観賞したりする。

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左:今日の収穫。ガマ出しの欠損の少ない水晶。
右:これも小ぶりながら整っていました。

という感じでした。

今日の谷にもスケールは劣りますが大滝があり良かったと思います。水量があれば見応えがありそうなので,そういう機会があれば滝の観賞にくるのも面白いかと感じました。この界隈にはまだ面白そうな枝沢が残されていますので,今後も遡行候補の地域です。

★次回も沢をお送りします。

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渋利川 in 球磨川 〔熊本県坂本村〕

さて今回は 『渋利(しぶり)川』 をお送りします。

本来なら楮木川の予定でしたが急用で午後からの遡行となったため,近くの短い沢に切り替えました。出だしに八幡(やはた)滝というのがあるらしく楽しみです。

ではどうぞ。

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左:出だしは球磨川との出合から。国道をくぐる。
右:のっけはたおやか。

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左:5m滝。ここから滝場が連続します。
右:4m斜滝と15m滝。

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左:15m斜滝。おそらくこれが八幡滝でしょう。
右:滝の右横を登ります。

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左:その上には5mトユ滝と,
右:6m逆「く」字滝が連続する。右に左にと結構渋い巻きが続きます。

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左:そしてしめはこの10m直瀑。

右:10m直瀑の滝頭から見下ろす。結局ここは下から5m,4m,15m,5m,6m,10mの合計6段45mの滝場でした。左右の岩壁がそば立つ迫力のあるゴルジュを堪能できました。

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左:滝場が終わってもこんな大釜や,
右:再びゴルジュになったりする。

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左:渋利集落で脱渓。短いながらも濃密な遡行でした。

右:下りは車道をテクテクと歩く。さっきからここの地質が気になっていましたが,ここは片麻岩が混じっていますね。砂岩・頁岩・花崗岩などが熱や圧力による変成を受けてできる岩石で,比較的珍しい岩石の一つです。これは良い発見になりました。帰ってから色々と調べてみたいと思います。

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左:しめは日奈久温泉・東湯。

右:別府らしい造りの共同浴場。湯は単純温泉,加水に循環と温泉成分はほとんど残っていませんが,昔ながらの雰囲気を味わうことはできました。

という感じでした。

実に短い行程でしたが,内容は濃密な一本となりました。新たな地質的発見もあったので,今後もこの周辺で目ぼしい場所を遡行していきたいと思います。

★次回も沢の予定です。

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