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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

山手谷 in 祝子川 〔 宮崎県延岡市 〕

さて今回は 『 山手谷 』 をお送りします。

大崩山塊にある谷で,下部で大野原谷と合流する谷です。2007年に一度遡行していますがデジタルデータ取得も兼ねての遡行となります。最近は猛暑が続いているので,涼しい沢に憩いを求めてきました。

ではどうぞ。

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左:鹿川越からアプローチ。
右:清々しい森を駆け下る。

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左:鋸尾根。春の鹿川盆地周遊が思い出される。
右:尾根筋の昔の峠道。

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左:今日はここから入渓。花崗岩の谷は明るく気持ちを上向きにさせてくれる。
右:下部の見どころ,15m斜滝。

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左:トユ流。花崗岩地帯ならではです。
右:光が射しこみ陰影が刻まれる。

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左:10m滝。
右:巻きの途中から。

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左:コケや木々の緑に支配された世界。癒されます。

右:5m滝。この谷では,大きい岩盤の端っこを流れる形状の滝が多く見受けられます。

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左:さらに遡行すると,
右:20m斜滝。崩壊した落水林道が横切る地点の少し先にある。

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左:カラヤケに詰める右沢を分けると,ゴルジュ状になる。
右:6mCS滝。

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左:源流域をゆっくり詰める。

右:尾根に乗ると下山は20分。伐採地にはシカが闊歩していました。驚かしてごめんね。

という感じでした。

午後からの活動でしたが,何とかうまくまとまった感があります。やはり大崩山塊の沢は逸材ですね。森もきれいで,花崗岩の特性で沢も美しい。九州では随一の沢登りエリアだと感じいった次第です。森の美しさだけなら脊梁山地など他にもあるんですが,沢の美しさとなると他の追随を許しません。

三里河原のようなたおやかな場所があると思えば,逆にクロスケオテ谷のような,核心部のゴルジュ中に入ったのは世界で15人もいないと思われる峻険な場所もある・・・大崩は最高です。この山域に通い詰めてはや18年・・・50本を超えるほぼすべての沢を遡行し尽くしたので,残りの沢も一本一本,丹念に遡行していきたいと思います。

★セミの声が少なくなり朝晩が若干秋めいてきましたが,まだまだ沢シーズンは続きますので,次回も沢をお送りします。次回は,2020年度ワンデイ3部作の一つ,石並川をお送りします。河口から神陰山北面の作業道まで詰め上げ,そこからは林道と車道をつないで下山するコースとなります。

石並川は下部はひたすら河原歩き,新毛谷橋からはひたすら泳ぎ,美松橋からは滝場が連続する沢登り,と盛りだくさんの内容となっています。机上予想ですが,遡行距離19km(下山23km),標高差900m,水量次第ですが,16時間ほどかかりそうです。

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樅木本谷ワンデイ in 川辺川 〔熊本県八代市泉村〕

さて今回は,『 樅木本谷ワンデイ 』 をお送りします。

2011年に着想してから実行まで遠のいていましたが,今年のワンデイ3部作の第一弾として実行に移すことにしました。ちなみにワンデイとは,通常なら1泊2日の行程の沢を一日でやり切るという個人的な企画です。

今日の行程は,八八重から右岸作業道を辿り樅木本谷を遡行。上部はマタロク谷経由で国見岳山頂。樅木登山道と樅木林道経由で戻って来るコースとなります。雲一つない夏空の下,遡行をしっかりと堪能したいと思います。

ではどうぞ。

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左:まずは右岸作業道の終点まで歩くとここに導かれる。ちょうど左岸からスミガマノ谷が出合う場所。今日も一日よろしくお願いします。

右:本流らしく水量が多いので夏場にもってこい。

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左:1m二条滝。
右:木陰は涼しく暑さ知らず。

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左:ちょっとしたゴルジュも出てくる。
右:ゴルジュ最奥に懸かる4m滝。周囲の岩壁に轟音が反響して迫力あり。

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左:ゴルジュ上にある砂防堤は吊り橋で渡る。
右:砂防堤上は広い河原が続く。

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左:2m滝。樅木本谷はゴーロ基調の谷で,滝は小滝中心です。
右:いや~素晴らしい渓相。夏はやっぱり沢ですね。

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左:五勇谷(右)との二俣。少し休憩して左へ。
右:滝頭から振り返る。夏は陰影がよく際立ちます。

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左:癒しの平流。
右:4m滝。

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左:色合いや陰影が実に見事だった小滝と釜。
右:そして本谷最大の6m滝。

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左:平流と,
右:小滝+釜の組み合わせが無数に出てきます。

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左:だいぶん上流っぽくなってきた。
右:大岩の裏に隠れている4mヒョングリ滝。

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左:2m滝。

右:そして昔の林道と交差する場所へ。すぐ上に砂防堤があり,その上が二俣。左がヒガエリ谷で右がマタロク谷。今回は国見岳山頂へダイレクトに詰め上げたいので,右のマタロク谷に入ります。

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左:出だしの小滝を越えると平流へ。
右:いや~いつ来ても癒されます。

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左:途中のミニゴルジュ内には4m滝が2本。今の時期なら水線通しで突破できます。

右:今日の遡行を締めくくるのにふさわしい源流。

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左:徐々に流れが細くなってくる。
右:源頭の森を経て,

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左:国見岳山頂へ。青空の山頂は最高です。水線距離:10,450m 
標高差:1,028m 7時間58分。

右:東方に目をやると長崎の普賢岳が見えた。普賢岳はよほど視界が利く時でないと見られないので,ラッキーでした。

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左:山頂でまったりしたあとは下山。山頂付近の草原にはシカさんがたむろしていました。

右:夕暮れの尾根を駆け下る。もう17時を回っていますが,日差しはまだ強い。

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左:距離2,750m,標高差700m,50分下って新登山口。

右:あとは林道を11kmほど走る。長い一日に思いを馳せながらのランです。

という感じで,全部で10時間37分の遡行でした。

久しぶりのワンデイでしたので疲れましたが,課題を一つ終えることができて満足です。

樅木本谷は東隣の上の小屋谷とは異なり,ゴーロ基調の遡行しやすい谷でした。左岸に林道が走っているぶん,人工物も多めですが(谷中にユンボが転がっていました),源流のマタロク谷やヒガエリ谷は原生林をしっかりと味わうことができます。また,九州の沢の詰めはヤブっぽい場所が多いのですが,ここはそれがなくすっきりと山頂に詰め上げることができるのも,おいしいところです。

今年のワンデイシリーズは,第二弾がベニガラ谷(御泊~傾山),第三弾が石並川(河口~上部林道)ですので,徐々に体を作りながら挑戦したいと思っています。

★次も沢をお送りします。

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山の神谷 in 綱の瀬川 〔宮崎県〕

さて今回は 『 山の神谷 』 をお送りします。

鹿川盆地の一角を流れる沢で,鹿川キャンプ場から国見山へ緩やかに突き上げる谷です。2005年に遡行していますが,今回はデジタルデータ取得も兼ねての遡行となります。

ではどうぞ。

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左:盛夏の空と鉾岳の岩峰。
右:今日もよろしくお願いします。

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左:今日は35℃くらいまで上がっていますが沢の中は涼しい。
右:徐々に体を慣らしていきます。

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左:3m岩間滝。

右:800m右支谷の15m三段滝。こっちは大雨の直後に遡行したら面白そうなので遡行候補。

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左:晶洞発見。早速ホジホジ開始。

右:中からすくすくと生長した煙水晶を掻き出す。最近は鉱物採集に関して,すこぶる調子が良い。

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左:急なゴーロもあります。
右:6m斜滝。

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左:すると何やら前方で動く黒い影が・・・木の陰からこっそり激写するとカモシカ(中央の岩の上)でした。これだけ山に入っていても3~4年に1頭くらいしか見かけなかったのに,今年はもう3頭目。やっぱり今年はついているな,間違いない。

右:流域面積の割に谷筋は開けている。

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左:20mスラブ斜滝。山の神谷のアイコンです。

右:なんと!ツチビノキ発見。てっきり鉾岳周辺だけかと思っていましたが,こんな所にもあるんですね。ちなみにツチビノキとは世界中でもこの鉾岳周辺だけしか見られない極めて希少な植物です。皮から繊維をとるガンピ類は通常岩場などに生えますが,これは土のあるところに生えることと,ヒノキ(皮の木)という地元の名称が公式名になった植物です。

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左:源流は地質が変化するので地形が緩んでくる。
右:徐々に高度を上げて,

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左:登山道へ。国見岳と鬼の目山との尾根分岐の近くに詰め上げました。
右:この辺りは花崗岩に持ち上げられた台地状で天上の楽園のよう。

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左:鉾岳スラブを横目に登山道を駆け下る。

右:ここを下るのは何年振りだろうか。色々なことが思い出されて懐かしい。

という感じでした。

今日は午後からの遡行でしたが,水晶の採集,カモシカとの遭遇,ツチビノキの発見,と短いながら様々な恩恵を受けることができ感謝です。もう何十年も沢をやっていますが,自然全般に関しては,まだまだ知らないことだらけです。まだまだこれからも沢登りを通じて,自然界全般のことを学ばせてもらいたいと思った一日でした。

★次回は樅木本谷ワンデイをお送りします。出合の八八重から国見岳山頂まで一気に遡行し,帰りは走って帰るといういつものスタイルです。

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香川観光

さて休みの最終日は香川の観光をお送りします。

ではどうぞ。

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左:まずはここ。栗林(りつりん)公園。高松市にある江戸初期の回遊式大名庭園です。国の特別名勝文化財庭園としては最大の面積で,栗林とは,江戸時代に備荒林として栗が植えられていたことからの命名です。

右:朝の散歩にはもってこいですね。体を目覚めさせながら贅沢な時間を過ごせます。

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左:泥に咲く蓮の花。

右:錦鯉や老松のある庭園の向こうにはビル群。新旧折衷の組み合わせは奥深い。

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左:南湖畔にとけこむ掬月(きくげつ)亭。
右:飛来峰から眺める南湖。これこそ庭園という眺めですね。

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左:こちらは北湖。真っ赤な梅林橋が赤となって映えています。計算された配色ですね。素晴らしい。

右:商工奨励館。朝からよい散歩ができました。ここは高松市民の憩いの場ですね。

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左:お次は坂出市に移動して讃岐うどん。

右:ここ蒲生うどんは出汁が逸材で,非常に美味でした。朝っぱらから地元民でごったがえすのも頷けます。うどん県を感じさせる一コマでした。

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左:お次は「こんぴらさん」の愛称で親しまれる金比羅宮。長い階段参道で有名です。

右:道の両脇には歴史を感じさせてくれる建築物が随所に見られます。

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左:この狭さなんかも歴史を感じさせてくれます。
右:急な階段を登っていくと,

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左:本格的に境内に入ります。
右:そして旭社。以前は金堂だったので本宮と見まがうほどです。

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左:長い階段を上がると,
右:御本宮へ。ここまで785段です。

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左:御本宮からさらに583段登ると,

右:奥社へ。合計で1,368段の階段登りです。しっかりとお参りしていきます。

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左:神社になぜかアフリカ象の置物が。
右:平地を見下ろす。

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左:最後はここ。

右:国内最大のため池・満濃池。これは池というより湖ですね。

という感じでした。

今年は短い夏休みでしたが,天候に恵まれ良い経験と学習ができ感謝です。

★次回は沢をお送りします。

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剣山登山&祖谷渓観光 in 徳島県

さて今回は剣山(つるぎさん)登山と観光をお送りします。

天気は晴れ,今日も良き一日にできればと思います。

ではどうぞ。

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左:剣山系の奥深い峰々。

右:見ノ越(標高1,420m)。剣山はここから登るのが一般的なようです。九重の牧ノ戸のような場所ですね。

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左:全体図で概要を把握。
右:そしてここから入山。今日もよろしくお願いします。

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左:よく整備された道は木陰で涼しい。

右:少し登ると視界が開け次郎笈(じろうぎゅう)が見えてくる。

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左:開けた場所で振り返ると遠くに三嶺(みうね)も見える。ここからあそこまでの周遊トレランも面白そう。次回のお楽しみに。

右:この辺りは石灰岩層のようですね。

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左:斜面をトラバースしていくと,
右:大剣神社とご神体の岩峰。

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左:ここから左上していくと山頂台地の建物が見えてくる。

右:東方には昨日お世話になった高城山が見えた。雨量観測レーダーのお陰で山座同定が簡単。

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左:頂上台地にあがるとオカトラノオの群生発見。
右:石灰岩の山らしく頂上台地はなだらか。

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左:そして剣山山頂へ。

右:西方には先ほど見えていた次郎笈。いや~実に爽快な山上です。まるで屋久島の宮之浦岳から永田岳の間の尾根筋のようです。

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左:さっそく次郎笈に向かって走ります。
右:屋久島的な素晴らしい眺めの中,何度もシャッターを切りながら走ります。

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左:徐々に近づいていきます。

右:振り返ると剣山。こんな晴れの日に,この場所にいることができ嬉しい気持ちで満たされていきます。

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左:ひと登りで次郎笈(じろうぎゅう)山頂へ。ちなみに次郎笈とは太郎笈と呼ばれる剣山に対する呼称です。笈とはほら貝を入れる網袋のことで山岳信仰との関りを物語っています。

右:来し方を振り返る。実に高原的で爽快な道でした。

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左:まるで天空の散歩道。
右:帰途は山腹をトラバースする道をいきます。

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左:剣山とトラバース道。
右:振り返ると次郎笈。

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左:先ほどの大剣神社とご神体の岩峰。

右:その岩峰の下からは剣山御神水が湧き出しており,ありがたく頂いていきます。

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左:日向は暑いですが,木陰に入ると涼しいので助かります。
右:下山はこれ。楽ちんです。

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左:そして下山後の観光へ。25年振りくらいの再訪となるかずら橋。ギシギシときしむ感触や足場板の狭さから,なかなか進めない人もいましたが,安心してください。かずらの中に同じ色をしたワイヤーが通してあるから大丈夫ですよ。

右:近くの琵琶の滝20m。なかなかの直瀑です。

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左:河原に降りてみます。足元はいわゆる「青石」で一杯。石屋にはたまらない場所です。青石とは緑泥片岩のことで,緑泥石を主とする緑色がかかった変成岩を指します。比較的,大きな地殻変動が起こった場所で見られます。四国では徳島や剣山系のものが有名です。節理も入っているので独特の色合いと相まって庭石として映える石材の一つです。

右:かずら橋を客観的に眺める。

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左:お次は祖谷渓の崖の上にある祖谷温泉へ。

右:ここは四国では希少な源泉かけ流しの温泉で,道路脇の建物からケーブルカーで谷底まで下ってから温泉に入るという貴重な体験ができます。

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左:この眺め,実に素晴らしい。九州からするとたいしたことはない泉質(単純硫黄冷鉱泉)ですが,ここまでケーブルカーで降りてくることや,川面を眺めながら湯に浸かるというロケーションは,絶品です。四国には火山がないので硫黄成分は火山性のものではなく,動植物性由来のものとなっています。

右:祖谷渓とくればお決まり。小便小僧。

という感じでした。

今日も登山,観光,温泉と充実していた一日でした。また明日も楽しんでいきたいと思います。

★明日は香川県の観光をお送りします。

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樒谷川 in 坂州木頭川 〔徳島県那賀町〕

さて今回は 『 樒谷(しきびたに)川 』 をお送りします。

各都道府県を代表する一本を探している中で見つけた谷で,谷沿いに林道がないこと,標高差が1,000mを越えること,下山時に20kmくらい走れそうなこと(源流部に剣山スーパー林道が走っている),などから選んだ谷になります。

樒(しきび)とは聞きなれない言葉ですが,これはお墓参りなどの際に使用されるもので,強い香りや毒性を含む植物です。土葬が主だった江戸時代頃,動物に墓が荒らされることがあったようで,それらを防ぐ意味がありお供えをしていたようです。

水線距離約4,000m,高城山までの標高差約1,100m,市房の名渓・境谷に似た造りに思いを馳せて遡行してきました。

まずは早朝の観光からですが,ではどうぞ。

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左:ここは徳島県美馬市。「うだつ」という,写真右上に移っている家屋の端にある小柱で有名な街並みです。

右:その拡大写真。この「うだつ」は元々は防火壁として作られたようで,時が経つにつれて家屋の装飾の一部となっていきました。後に,これを屋根上に上げられるかどうかが家主の富裕の象徴となっていきました。もう気づかれているかと思いますが,出世できないことなどを「うだつが上がらない」と言いますが,その語源となったものです。国内で現存するのはここ美馬市と岐阜美濃市の2か所のようです。江戸時代に源をもつ言葉は現代でも数多く残っていることを改めて実感させられた早朝の散歩でした。

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左:さて移動です。山を2つ越えて目的地へ。雲早(うんそう)トンネルを抜けると高城山の山頂が見えます。山頂部にある雨量観測レーダーが目印です。

右:日本の滝100選・大釜の滝。チャートゴルジュの中に懸かる10m滝と埋まっている釜です。ここは側壁が峻烈で見上げるほどの険しさです。ここは釜ヶ谷というらしく,下から遡行してみたいと思わせられます。

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左:これは大轟の滝。車道から見下ろせる滝です。いや~徳島のこの辺りは滝だらけですね。これ以外にも道路から見える谷には結構な数の滝を視認できます。

右:そしてようやく到着した入渓地。天気は晴れ,ワクワクしながら準備に取りかかります。

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左:車道を少し歩きカーブする地点から堰堤を越えて入渓。今日もよろしくお願いします。

右:するといきなりゴルジュ。右手の岩壁は高さ80mくらいはありそうな垂直チャート壁で,さすがは四国です。

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左:ゴルジュの中を慎重に進むと,奥に滝の上に堰堤が建てられたものが目に入る。

右:いったん河原っぽくなり,

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左:再び右手に岩壁が立ってくる。
右:出だしから緊張感のある遡行をしていくと,不意に水利施設と出くわす。

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左:ここからはゴーロ帯となり,気軽に遡行できるようになる。
右:2m滝。
  
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左:稜線を遥か奥に眺める。開けた渓と青い空,最高の避暑です。
右:そして二俣。ここは右に入ります。ここから傾斜は一気にきつくなります。

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左:4m滝。

右:中間部のゴルジュ帯。これは入口の6m滝。中には15m,8m,4m,7mと滝が連続しています。

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左:そしてゴルジュを抜けたところにある15m滝。地形図にある2つの滝記号のうち,下のものになります。

右:ゴルジュを振り返る。良い刺激になったな~。

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左:5mスダレ滝。
右:ちょっと地形が緩む。

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左:ちょっと一服。
右:樒谷には色とりどりのチャートがゴロゴロしています。

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左:そして大物,44m二段滝。実に険しく立派な滝です。地形図にある滝記号の上のものです。

右:滝の横顔。

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左:左:滝頭から。ここはすんなりと左から巻けます。滝頭には植林用の作業道がありビックリ。

右:夏の渓花・イワタバコ。

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左:源流域に突入。
右:3m斜滝。ずいぶん流れも細くなってきた。

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左:そして最後の二俣に懸かっていた46m二段斜滝。もう林道が近いはずなのにこのような立派な滝と出会えて感謝。

右:ここも左手をあっけなく巻き上がれます。樒谷は全体的に巻きはほとんど右岸になると思われます。

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左:5m斜滝。シャワークライムで頭から思いっきり濡れていきます。
右:そして剣山スーパー林道へ。ここから高城山まであとひと登りです。

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左:すがすがしい森を抜けると,

右:山頂へ。山頂付近は下草の低いブナ林で実に爽快な気分を味わうことができました。

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左:いや~ここは最高ですね。ここでボーっとする時間を過ごしたくなります。
右:衰えと盛り。

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左:これが今朝がた遠望した雨量観測レーダー。明日,登る剣山からも見えます。

右:下山は剣山スーパー林道。国内最長約90kmにも及ぶダート路です。こんな所を走れるなんて幸せです。

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左:川成(かわなり)峠。ここまで約6,7km。左に取り川成集落まで下っていきます。

右:日が隠れていますが夏場のロング走は汗だく。でも予想以上に体が動いてくれます。

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左:そして下ること約9kmで川成集落。

右:あとは坂州木頭(さかしゅうきがしら)川沿いに5kmほど走ればおしまい。結局21,3km,ハーフマラソンと同じくらいの距離でした。3時間かからずに下山でき,思ったよりよく走れた感がありました。

という感じで非常に中身の濃い一本となりました。夏場に下山でこれだけの距離を走ることはあまりないので,現状確認ができ良かったと思います。

樒谷はやや大味な造りですが,乗っけのゴルジュに中~上流部の40m級の大滝2本とミニゴルジュ帯,詰めは草原的な高城山とそれなりに楽しめた渓でした。周辺にはまだまだ面白そうな谷がたくさんありそうなので,地質図と地形図を読みながら,機会を見つけ新規開拓をしていければと思います。

★次は剣山ハイキングをお送りします。

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滑床渓谷 in 愛媛県松野町

さて今回は 『 滑床渓谷 』 をお送りします。

ここは渓谷というだけあって花崗岩の織りなす長大なナメが有名な場所で,17年ぶり三度目の訪問となります。

本流筋は詰めたことがあるので今回は,右岸支流の雪輪谷を遡行して,二ノ俣を下降する予定です。

ではどうぞ。

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左:記憶にほとんど残ってないが久しぶり。
右:万年橋(まんねんはし)から入渓。今日もよろしくお願いします。

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左:いきなりの釜泳ぎ。暑い日には最高です。
右:河鹿の滝4m。

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左:出合滑。長さ100m程のナメが続いており,滑床らしい最初の見せ場です。

右:15m斜滝。右のスラブを登ります。

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左:そしてほどなく左手から入ってくるのが雪輪谷と雪輪の滝。

右:雪輪の滝は高さ138m,長さ400m程のナメ滝で6段ほどで構成されています。これは高さ23m,長さ40m程の最下段の滝です。水紋が雪の輪っかのような形状に見えることからの命名です。

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左:多段30m。
右:二段40m。こんな感じで続いています。

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左:最後の10m斜滝を越える。
右:振り返るとナメの舗装路。

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左:何度でも振り返ってしまうほど見事なナメの連続です。
右:何やら上方に滝が見えてきました。

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左:この6m滝を越えると,

右:大嵓(おおくら)の滝,三段35mです。本流のナメ具合とは対照的にそそり立つ姿が印象的です。

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左:大嵓の滝上部のナメ。
右:ここを越えると傾斜が緩みます。

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左:広々とした源流を遡っていくと,
右:三本杭手前のタルミと呼ばれるコルに詰め上げます。

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左:登山道を八面(やづら)山方面に少し歩き,
右:右手の二ノ俣へ下降します。ここから後半戦。

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左:しばらく下るとナメの登場。
右:いや~ここも素晴らしいナメが広がっています。

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左:これほどのナメは,
右:国内でもそうそうお目にかかれるものではありません。

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左:どこまでも続くナメ。
右:まだ続きます。既に20分,1km以上はず~とこんな状況です。

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左:ようやく本流に合流。あまりのナメにゲップが出るほどお腹いっぱいって感じです。

右:下山する頃,出合滑のところでウォータースライダーを楽しむ人々を見かける。

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左:そして無事に下山。

右:移動中,森の国・ぽっぽの湯に入湯。ここは駅舎の2階にある湯で珍しい造りをしています。宮崎県の日之影温泉に似た感じですね。

という感じでした。

久々に訪れた滑床渓谷・・・やはり最初の頃に感じたナメの壮大さは相変わらずでした。ここまで広範囲にナメが広がっているのは,他にはないと思われます。ナメ好きにはたまらない山域ですね。

遡行後は一気に徳島県まで移動し,明日の沢に備えます。

★次回は 剣山系の沢である『 樒谷(しきびたに)川 』 をお送りします。

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細見川中流部 in 宮崎県延岡市

さて今回は,『 細見川中流部 』 をお送りします。

国見山~鬼の目山の南面を流れ五ヶ瀬川に合流する川になります。長引いた梅雨もようやく開けて,夏空の下での遡行になります。

ではどうぞ。

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左:林道の途中から入渓。水量が多く期待できる。
右:さっそく小滝のお出まし。

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左:8m斜滝と釜。泳ぎたいところですが,厳しそうです。
右:森を抜けると空が開けて爽快。

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左:ミニゴルジュ。ここは泳いで水線突破です。
右:4m二条滝。

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左:4m滝の所からミニゴルジュを振り返る。いや~面白いゴルジュでした。
右:花崗岩を穿つクランク流。

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左:6mと10m斜滝の上で林道が横切る。今日はここまで。
右:夕暮れの川面にうっとりしながら無心になる。

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左:今日の収穫①。長石から生える水晶。実に興味深い。
右:収穫②。頭の欠けがない煙水晶。

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左:収穫③。ファントム入りの煙水晶。

右:今日の収穫④。見つけた晶洞の直径は13cm程でしたが中に空間がありそこの壁面に水晶がびっしり。遡行を忘れ無我夢中の採集でした。花崗岩の谷にはこれがあるからたまりません。酸処理した後どういう姿になるのかワクワクです。

という感じでした。

予定ではもっと上流まで遡行する予定でしたが,幸運なことに水晶と巡り合えたので,そっちを優先しました。まあ,私の沢はこういう探検的要素や自然との触れ合いに重きを置いていますので,今回は良きめぐり逢いがあり充実していたと思います。

★次回は四国の沢旅をお送りします。滑床渓谷,剣山系の沢,それと香川の観光を予定しています。

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