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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

2021GW 大峯奥駈道・三山巡礼

いよいよ出発です。

途中経過はこの記事のコメントに記していく予定です。これまで培ってきたものをしっかりと発揮し,様々なものを感じ取る旅にできれば,と今は思っています。

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一般登山 | コメント:10 | トラックバック:0 |

上ノ岡川 in 床木川 〔大分県佐伯市 〕

さて今回は 『 上(かみ)ノ岡川 』 をお送りします。

この辺りはチャートの岩脈が北東ー南西方向に走っており,気になる等高線を見つけたので,確かめるために遡行してきました。天気は雲ひとつないピーカン,カシの花も咲いて山の斜面はすっかり春模様。気持ちもウキウキしてきます。

ではどうぞ。

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左:久保集落にある尺間神社の一の鳥居。昔は参拝のため,こちらからも登られていたのだろう。

右:見事だったツツジ。今日の空気感はまさに春。

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左:出だしはゴーロ主体。
右:3m程の小滝がたまに現れる。

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左:いったん傾斜は落ち着いてきた。
右:甘い芳香の藤の花。春ですね~。

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左:標高225m辺りで右の支谷に入る。急登をこなすと15m斜滝のお出まし。やっぱりあったな。

右:15m斜滝を巻いていくとここに導かれる。不動明王と白装束・・・修験場?

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左:そこにはチャート壁に懸かる15m直滝の『 御鶴滝 』がありました。予想もしない行場との出会いに,『これは大峯に呼ばれているな・・・』と感じます。きっと今年が大峯に足を踏み入れる時なのでしょう。

右:滝下の虹。

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左:ヤマツツジなんかを愛でながらチャート壁を攀じ登ると,

右:眺めの良い露岩に立つ。後で向こうに見える尺間山からこちらを見下ろします。

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左:15mの滝頭にて。まさかこんな場所に出くわすなんて・・・修験道との縁を感じずにはいられません。

右:3m滝を越え,

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左:斜面をせっせと登ると,

右:尾根に出る。よっしゃトゥリー(ジョシュアツリー),あっざすロレーヌ(アルザス・ロレーヌ)。←終わった時に口をつくフレーズです。どっこい正一みたいな。

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左:尾根の展望台から来し方を見下ろす。山から海が見えるあたりは,熊本の天草のようです。

右:廃屋のところで登山道と出合います。

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左:そして尺間神社への階段。暇なので数えて見みると,天見ヶ平まで374段ありました。5分ほどで一気に登り切る。

右:その天見ヶ平からの眺望。さっきいた露岩が見えます。奥には彦岳も。

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左:山頂部にお店があるのは九州では非常に珍しい。

右:社務所の中を通って尺間神社へ。実に立派な社殿です。信仰の歴史が伺い知れます。

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左:今度は急降下。こんなに急な階段は初めてです。
右:右手には祖母傾や阿蘇も見えました。

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左:正面からだとわからない階段の斜度。見上げんばかりの急さです。
右:向かいのピークから山頂部を振り返る。

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左:美しい海を見ながらそう思う。

右:昨年のGWに縦走した山々。ここからだと全部見えるんですね。しかし,よく走り繋ぎました。そして今年は大峯。あと3日ですが待ち遠しい。

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左:神眺杉のところから,右下の車道へ下る道と分かれて尾根を進む。
右:標識類はないが十分走れる。

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左:地形図に残る床木へ下る破線を探してみましたが見当たりません。しょうがないので適当なところからヤブ漕ぎで作業道に降り立ち走る。

右:麓の久保集落から見上げる尺間山。鯉のぼりとカシの薄黄色の花が春の到来を告げています。

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左:そして下山後は,佐伯と言えば・・・の塩湯。
右:山で遊んだ後は海を楽しみます。佐伯最高。

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左:海を見ながら塩湯につかります。傷口がピリピリしますが,身体にはよく効きます。

右:ここの名物・海鮮丼とアサリのバター炒め。いや~いつ来ても鮮度が高いので美味しく頂けます。

今日も一日に感謝です。

今回の一番の印象は,やはり御鶴滝との出会いでしょう。全く予期せぬ運命的な出会いとでもいうのでしょうか。あの場に着いた瞬間,すぐに大峯が頭に浮かびました。ああ,呼ばれているな,と。

遡行的に見ると,この辺りのチャートの断崖には滝が懸かっていることへの確信を深めました。沢自体は小粒なものが多いですが,今後も開拓を進めていきましょう。

これでGW前の計画は終了。29日からはいよいよ大峯奥駆道&三山巡礼の旅へ行ってきます。予報だと初日がいきなりの大雨ですが,これも修験の一つなのでしょう。

★次回は 『 大峯奥駆道&三山巡礼 』 をお送りします。ブログのアップは5月6日以降となります。

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地蔵谷・西谷(仮称) in 鹿川

さて今回は 『 地蔵谷・西谷(仮称) 』 をお送りします。

今日は午後からの遡行ですので,のんびりと徘徊します。

ではどうぞ。

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左:今日はここから。西ノ内川本流のづめの滝6m。花崗岩ならではの造形とスケール感を味わうことができます。

右:さっそく晶洞で煙水晶発見。

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左:谷は平凡。
右:見上げるような巨樹もあります。

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左:テン場によさげな平地。
右:急登をこなすと,

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左:林道に出る。
右:対岸に日隠山を眺める。

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左:少し歩いて西ノ内川の右俣上部へ降り立つ。
右:ここは開けていて爽快な谷です。

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左:ミツバツツジがまだ咲いていました。

右:そして足元にギンリョウソウ(銀竜草)。菌類から栄養素をもらっている腐生植物の一種です。葉緑素をもたないために,このような白色をしています。別名はユウレイタケ。

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左:いや~ここはいつ来ても素晴らしいと感じます。鹿納谷との二俣までの道も整備されていましたので,鹿川の良い観光資源になるのではないでしょうか。

右:藤の花は辺りにかぐわしい香りを漂わせています。

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左:春もみじ。まだ葉緑素を持たない若葉は,有害な紫外線から身を守るためにアントシアニンの赤を使って身を守っています。

右:ここにきて一気に新緑が進んでいます。いい季節になりました。

という感じで3時間ほどのゆったりとした徘徊でした。ここ10日くらいで一気に新緑が進み,森がいい感じになってきました。今年もまた沢の時期の到来です。

徐々に慣らしながら,今年もあちこち開拓にいそしみたいと考えています。

★次回は佐伯市の尺間山の 『 上ノ岡川 』 をお送りします。

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祖母傾ワンデイ 2021

さて今回は 『 祖母傾ワンデイ 』 をお送りします。

祖母傾ワンデイとは,九州を代表する祖母傾の馬蹄形コースを一日で走るものです。上畑起点で回る場合,通常なら2泊3日,24時間10分の縦走コースになります。距離約39km,累積標高約3,900m,トレイル率91%になります。

2009年から走り始めて今年で6回目。2019年に出した自己ベスト(11時間12分)更新と11時間切りを目標に走ってきました。

ではどうぞ。

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左:5:00,いつも通り健男社スタート。今日もよろしくお願いします。

右:急坂を登っている途中で,空が明るくなり始める。あの辺りは13:00くらいに走っている予定です。

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左:快晴を予感させる日の出。

右:モルゲンロートのオレンジ色が森を染め上げる。実に清々しい時間です。

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左:シャクナゲとアケボノツツジ。朝から良いものを見れました。咲いててくれてありがとう。

右:早朝のアケボノツツジは昼間とは違った色合いに染まるので,写真映えします。

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左:そして最初のピークである前障子の岩場着。

右:これからの行程を眺める。今回は出だしから飛ばしてきたので,前回より5~10分は早いかも・・・と思っていましたが,時計を見ると前回とまったく同じ1時間28分。これには少しショックを受けましたが,やはり自己ベストを更新するということはそう簡単ではないことを痛感。2019年時にはハーフとフルで自己ベストを出して過去最高の状態だったので,今回も最後まで気持ちを切らさず,本気で走らないと記録は更新できないことを思い知らされる。

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左:大障子岩が近づいてきた。
右:右手には九重連山が見えます。

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左:八丁越付近から祖母山を眺める。

右:振り返ると越えてきた前障子と大障子。いや~大障子はいつ見ても良い山容です。

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左:鹿の背,

右:池原と快適に走っていきます。早朝にも関わらず縦走者や高齢者の団体とすれ違う。

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左:馬の背の岩場まで来ると祖母山は指呼の間。

右:そして祖母山山頂。まずはここで一区切りです。ここまでで距離約10km,累積標高約2,000mなので,総距離の約4分の1,累積標高の約2分の1が終了。タイムは前回より9分早い到着となりました。いい感じですがまだまだです。

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左:来し方と行く末を眺める。
右:次の障子岳へ向けて走ります。

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左:山上にはまだ冬と春が同居。

右:そして障子岳。すぐに古祖母山へ向かいます。この辺りから折り返しで,コースも格段に走りやすくなりますので,勝負区間です。

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左:古祖母山。山頂には10人以上いてビックリ。尾平越からの往復でアケボノツツジ目的のようでした。祖母傾山系が多くに人に愛されていて何よりです。

右:祖母山と障子岩尾根を眺める。山腹の原生林が見事です。

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左:ここもアケボノツツジが満開でなかなか前へ進めませんでした。

右:29分下って尾平越。そこにはこれまた見事なアケボノツツジが。写真を減らせばタイムはもっと上がるでしょうが,一山一会,素晴らしい景色や花を前にして何もせずに通り過ぎるなんてできません。タイムトライアルとは言え,あくまで山は自分を鍛えながらも楽しむ場所です。

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左:尾平越からは本谷山への登り。ここをどんな状態で登れるかが,総合タイムを決定づけます。

右:ブナ広場。昨年のGW以来。もう一年か。

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左:いつも写真に撮る特徴的なブナ。元気そうでなにより。
右:笹原を越えて,

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左:本谷山山頂。いつもならいつまでも着かない山頂に辟易しながら登っていましたが,今回は呆気なく到着。登りも攻めた登りができていたし,脚の状態もまだまだいいので,ここで記録更新を確信。今日は行ける!!タイムは前回より16分早い。

右:笠松山までは快適な下り基調。

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左:いよいよ傾山が射程に入った。
右:九折越(つづらごえ)。ここから傾山までの登りのタイムも重要。

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左:じわじわ近づいていく。

右:後傾への急登の途中で振り返る。祖母山からここまで18km程ですが走りやすいので,あっと言う間です。

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左:そして最後のピーク・傾山。九折越から45分で過去最高タイム。よしよし,これで記録更新と11時間切りは見えた。

右:下山路を見下ろす。坊主尾根コースは下山路とはいえ,難易度は高い。ここで捻挫でもしたら泣くに泣けないので,最後まで気持ちを引き締めていこう。

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左:五葉塚の岩場を下り,坊主尾根のアップダウンや梯子をこなし,
右:水場コースと合流。三尾までの快適な尾根を走る。

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左:新緑とミツバツツジのピンクがいいね~。
右:下るにつれて植林帯が出てきます。

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左:いつものように観音滝を見ながら最後の下りです。
右:坊主尾根を見上げる。

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左:ここまで来れば安心の九折駐車場。前回より19分早い到着。残すところは上畑までのロード3,8km。最後まで力を尽くす。

右:最後の坂も止まらずに走り続け,ここまで来た。やった自分に勝ったぞ。

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左:そして感動のゴール。タイムは10時間53分。やりました,自己ベストを19分更新に11時間切り達成。不意に涙が出てきて止まりません。この年になると泣くことなんてほとんどありませんが,苦闘を越えた先に出てくる歓喜の涙はいいものですね。今日という日を生涯忘れえぬ日にしてくれました。

右:今日も一日お世話になりました。ありがとうございました。

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左:傾山を見上げる。
右:麓はすっかり春本番。春らしい穏やかな空気感を楽しみます。

2012年に11時間37分で走ってから随分と時間がかかりましたが,ようやく11時間を切ることができました。疲れてからの急登の登力が,本当の脚力の強さだと思いますので,そこを意識して1月から強化してきたことが良かったと思います。

次は生涯目標の10時間切りですが,今の自分にはハードルが相当高いと感じます。感覚的にサブ3を余裕でこなせる力が必要でしょう。これに特化した練習をして,行程の全ての個所を覚えていて,力の出しどころを弁えた上での今回のタイムですから,さらに上を目指すには,登りや下りなど全体的なスピード向上とそれを長時間続けられるスタミナの両方が求められます。

目標達成には,まず2022年3月6日の東京マラソンでサブ3を目標に頑張るしかありません。今回は死ぬ気で練習していこうと思っています。

私ももう人生の折り返しの時期を迎えていますが,今回の件でまだまだやれると思えたことは素直に嬉しかったです。走ることや山へ対する情熱は益々燃えていますので,これからも,誰かがやったことをなぞるのではなく,前人未走の山行や新しい挑戦を続けていきたいと思っています。

GWの大峯奥駈道&三山巡礼に向けて大きな自信となった祖母傾ワンデイでした。

★次回は沢をお送りします。

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小谷・右岸支流 in 大崩山系

さて今回は 『 小谷・右岸支流 』 をお送りします。

大崩山系にある谷で,宇土内登山口の駐車場近くの小谷橋から入渓します。遡行と鉱物採集を兼ねた山行になります。

ではどうぞ。

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左:ここから入渓。

右:少し登ると滝の登場。岩場にミツバツツジとヒカゲツツジが共生していました。君たちはいい組み合わせですね~。

ミツバツツジやヒカゲツツジなど野生のツツジは岩場を好んで生育しています。おそらく岩場は他の植物が入り込めないので,そこに適応することで生育場所を独占するために進化したのだと思われます。

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左:10m滝。この上に43mの斜滝部があり,全部で53m滝でした。名もなき沢にこんな滝があるなんて,さすがは大崩です。

右:滝頭から振り返る。大崩の谷の良さの一つは,その爽快さにあります。

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左:水の流れは流線状に岩を穿つ。実に滑らかです。
右:晶洞で水晶発見。キラキラしていてかわいいチビちゃんたちです。

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左:岩場の最上部に懸かる15m滝。この上に19m斜滝が隠れています。

右:ミツバツツジとアケボノツツジの共演。アケボノツツジは今季初。やっぱり今年は花が早いですね~,主観で10日ほど早い感じです。

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左:これから渡ろうとする岩場の右手にはイワタケがびっしり。イワタケは生長が非常に遅いので,このサイズになるには30年くらいかかっているはずです。基本的に茹でて食べますが,味がないので酢などで味付けします。

右:滝頭にて。アケボノツツジが風に揺れていました。アケボノが咲くと,山にも本格的な春の到来です。

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左:上部は植林帯になるのでこの辺りで打ち切り。
右:鉱物を求めて山中をうろつきます。

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左:鹿川盆地を見下ろす。良い眺めでした。
右:風にそよぐアケボノツツジ。

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左:夕暮れの林道散策。晴れた日の散策は心地よい。

右:見上げる尾根。誰の目にも映る景色ですが,『 透き通る世界 』 に入ってからこれを見ると,

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左:このように映ります。あの境界辺りではペグマタイトや晶洞ができやすいので,水晶等の鉱物が見つかりやすいです。同じ景色でも人によって見えているものが違うというのはよくあることです。

右:最近,縁あって我が家に来てくれたリサちゃん。まだ8か月くらいの女の子ですが,やんちゃで先住ネコを追いかけて遊ぼうとしています。シャーシャー言われてもめげずに近寄っていくので,慣れるのにそう時間はかからないでしょう。

という感じの半日の山行でした。

大崩山系は沢,岩,植生,地質と本当に多種多様で,何十年と通い続けても飽きるということがありません。来るたびに新しい発見や気づきがあります。

まだまだ知らないことばかりであまりの奥の深さに呆然とすることもしばしばですが,一つの発見や気づきがあるたびに,新たな自由を手に入れたような感があり,それがたまりません。今後もたくさんのことを学ばせてもらいたいと思っています。自然って本当によくできています。

★次回は 『 祖母傾ワンデイ 』 をお送りします。GWの大峯奥駈に向けた練習も最終段階です。マラソン練習と同じく,残りの期間は距離を落として質を上げた練習をしていきます。目標は念願の11時間切りです。

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2021年沢開き 楓谷・左俣 in 祖母山系

さて今回は 『 楓谷・左俣 』 をお送りします。

今年もいよいよ沢開きの時期がやってきました。今年も一年,沢を楽しんでいきたいと思います。最近は走ってばかりでしたが,本業は沢登りです。

楓谷・左俣は古祖母山南西面にある沢で小ぶりですが,断層が走っているめ,下部の滝場と上部の緩傾斜とメリハリの付いた渓相が展開します。シーズン一本目ですので,日当たりがよく,お手頃な沢として遡行してきました。2008年以来,13年振りとなります。

ではどうぞ。

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左:道中で見かけた見事なサクラ。

右:まずは沢沿いの道を確認しながら登っていきます。ここは祖母傾大崩外周(UTSKO)160kmコースの一部ですので,その整備も兼ねています。

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左:ミツバツツジ。山では今年初。
右:ここから入渓します。

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左:乗っけから滝のオンパレード。これは24m二段滝。
右:そして22m滝。見ごたえ十分。

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左:さらに6mスダレ滝。
右:滝頭から振り返る。

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左:44m多段滝の最下段10m滝。
右:7mトユ滝。

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左:標高差で約240m程を越えると滝場は終了。一転して穏やかな渓相になります。

右:右岸の障子みたいな岩を穿つ10m滝。

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左:バイケイソウの新芽。春ですね~。
右:来し方を振り返ると親父山の南尾根が見える。

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左:スズタケが枯れてしまった源流域を歩いていくとほどなく登山道に出ます。足元を替えて下山ラン。

右:尾平方面を俯瞰する。4月中に祖母傾ワンデイをおこなう予定です。目標は念願の11時間切り。

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左:土呂久への分岐。
右:尾根道を快適に駆け下る。

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左:沢を渡り,
右:栂谷の15m滝の前を横切ると林道はすぐそこ。

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左:人はいなくなっても民家の跡地に咲くサクラ。
右:今日の落陽は見事でした。

という感じで無事に下山。山の神様に一礼。

いや~やっぱり沢は最高です。何十年やっていようがいつも新鮮な気持ちになれます。今年も開拓をどんどん進めていきたいと思っています。

★次は天候次第ですので,日之影川流域周遊か沢をお送りします。

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九重33峰全山縦走2021

さて今回は 『 九重33峰全山縦走2021 』 をお送りします。

2年前の2019年に走ったあと,今度は無駄のないきれいなラインで走りたいと思い,前回のコースに修正を加えて走ってきました。

コースは,長者原~三俣山~坊がつる~平治岳~男池~白水鉱泉~前岳~高塚山~風穴~前セリ~大船山~立中山~白口岳~稲星越~鳴子山~稲星山~中岳~久住山~星生山~扇が鼻~岩井川岳~沓掛山~牧ノ戸峠~合頭山~猟師山~一目山~みそこぶし山~涌蓋山~疥癬湯~牧ノ戸峠~黒岩山~下泉水山~長者原。

距離70,32km 累積標高6,008m 28時間18分27秒

今回もアルパインスタイルで,男池の水以外無補給,デポなし,ストックなし。最初に背負った荷物だけで走り切ります。

長くなりますが,ではどうぞ。

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左:スタートとゴールの長者原。今回もよろしくお願いします。
右:まずは指山(ゆびやま)を目指します。

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左:振り返ると明日辿る予定の泉水尾根の山と涌蓋山(わいたさん)が見えますが,今日は黄砂で霞んでいます。

右:まずは1峰・指山。山頂から見上げる三俣山。急登では余力があったとしても,速さより体力消耗を抑えた登りをするのが肝要。

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左:三俣山の山肌には黄色いマンサクが散りばめられており、ひと際目を引きます。春先に他の花にさきがけて「まず咲く」ことが名前の由来です。

右:そして2峰の三俣山北峰。ここから三俣山の峰々を巡ります。

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左:九重連山の東域の眺め。ここから九重連山の東域を巡ります。東域は一つ一つの山が大きくアップダウンが激しいので行程が伸びにくい区間です。いかに疲労をためずにこの区間を越えるのかが,タイムを出す上で重要な戦略になってきます。

右:そして3峰の三俣山本峰。

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左:お次は4峰・三俣山南峰。
右:そして5峰・三俣山Ⅳ峰。

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左:最後に6峰・三俣山西峰を経て,諏蛾守越へと下ります。奥に見える山は夜から明日の朝にかけてたどる峰々です。

右:諏蛾守越へ下る途中,久住山方面を眺める。いつ来ても高度感ある眺めです。

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左:そして法華院。ここから平治岳をめざします。

右:大戸越への登り。昨年7月の豪雨で荒れていました。

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左:大戸越を経て7峰・平治(ひじ)岳。先ほどいた三俣山を眺めます。

右:下りは東尾根で。道型が不明瞭で一般登山道としてはバリエーションルートです。

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左:男池周辺の森は爽快。
右:見事な森が広がっています。

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左:ケヤキの巨樹。いつ見ても貫禄がある。実に立派です。
右:そして男池へ。ここで残りの行程分も含め2L分給水していきます。

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左:男池からはロードを走る。
右:路傍のサクラが見事でした。

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左:そして白水鉱泉の所にある前岳登山口へ。ここから前岳へは標高差で約600m登ります。

右:今季初のシャクナゲ。早咲きの種だとは思いますが,シャクナゲを3月に見れるなんて・・・。

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左:前岳へは急登の連続です。上部に行くに従いシャクナゲが多くなってきます。シャクナゲは元々,高山の岩場に咲いていたので黒岳周辺に多いのは頷けます。ちなみに手が届かないものを「高嶺の花」といいますが,その花はシャクナゲのことを指しているようです。

右:そして8峰・前岳山頂。2年振りです。前回より3分遅れ。ほぼ同じペースです。

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左:見晴らしの良い岩場から来し方を眺める。

右:久住でも出色の,岩場の迷路ルートを抜けて9峰・高塚山山頂。黒岳という呼称は,前岳,高塚山,天狗などを総称した山名です。

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左:右手にはこれから登る大船山東尾根がきれいに見えています。この東尾根は山頂まで一直線に伸びるすっきりとしたラインで,大船山に登るコースの中で,最も登山を味わえる登りだと思います。

右:10峰・天狗。ここからの眺めも素晴らしい。

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左:いったん風穴まで下り,南進していきます。ここは以前は平坦な森を抜ける快適路でしたが,昨年7月の豪雨でご覧の有様。大量の土砂で荒れ果てていました。

右:そして東尾根の取り付きへ。この調子なら日暮れまでに山頂に立てるかも。期待を込めて頑張ります。

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左:振り返ると黒岳が眼下に。
右:御池が見えると山頂はすぐそこ。

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左:そして11峰・大船山。なんとか日暮れに間に合いました。

右:三俣山方面を見下ろす。写真中央辺りに法華院山荘の灯りがともっています。

ここからは夜間走になりますので,一気に紹介していきます。

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左:12峰・北大船山。

右:13峰・立中山。ここで残りの食料を確認。おにぎり2,パン2,エネバー1,餅2。う~ん,最後までもつかな(あと15時間)。夜間は体温維持のため,昼間よりエネルギーを使うので2時間おきに補給が必要。なるべく補給間隔をあけられるように行動していこう。

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左:大船山の方から赤い満月が上ってくる。
右:14峰・白口岳。

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左:15峰・鳴子山。
右:16峰・稲星山。

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左:17峰・中岳。九州本土の最高峰です。
右:18峰・天狗ヶ城。

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左:19峰・久住山。

右:20峰・星生(ほっしょう)山。今回は避難小屋の裏手から星生崎経由で登ってきました。

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左:21峰・扇が鼻。

右:22峰・岩井川山。再び扇が鼻へ登り返します。夜間は闇のせいか山体が昼間より大きく感じます。

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左:23峰・沓掛山。ここまで来たら牧ノ戸峠はすぐです。

右:10分ほど下って牧ノ戸峠。今は夜中の3:05ですが,2人の登山者が登ってきたのには驚きました。おそらく山頂での御来光目的だと思いますが,それにしては時間が早すぎる気が・・・。まあ,向こうも私を見て,「こんな時間にこの人は何してるんだ」という風に思ったかもしれません。

ここまでのタイムは前回より47分早い。

さて,ここからは九重連山の西域に入ります。西域は草原的でなだらかな山が多いので,行程を伸ばしやすい区間になります。タイムを縮める意味でも,ここからが勝負どころです。

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左:24峰・合頭山。
右:25峰・猟師山。

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左:26峰・一目山。5:07。夜明け前のこの時間帯はいつも強烈な眠気に襲われる。登ってる最中,眠くて何度も立ち止まる。

右:右手の空が徐々に明るくなり始めました。夜の11時間なんて昼間と同じくあっと言う間。もう朝かいな。

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左:一緒に走った月ともお別れ。

右:みそこぶし山手前から辿った道と奥に阿蘇五岳を眺める。明るくなるにつれて徐々に活力が出てきた。

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左:そして27峰・みそこぶし山。ここで日の出を眺めていきます。
右:東の空をオレンジ色に染め上げて,

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左:朝日が昇ってきます。大船山で見送ってから11時間ぶりの再会です。

右:オレンジに染まった草原を涌蓋山目指して駆け抜けます。真っ暗な夜を越えてきたからこそ身に沁みる最高のひと時でした。

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左:涌蓋越から右手に入る。
右:ひと登りで28峰・女岳。

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左:前回はもはやまともに登れなかった坂も,今回はガシガシ登れることに成長を感じます。

右:そして29峰・湧蓋山山頂。

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左:九重連山の大展望。この眺めはここでしか味わうことはできません。
右:南小国の方には雲海が出ていました。見下ろすと壮観ですね。

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左:涌蓋山を背に疥癬湯(ひぜんゆ)へと下る。
右:麓では満開のサクラがあちこちに。

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左:登山口から車道を1,7kmほど登り左折。ここから牧ノ戸峠まで3,7kmの登りです。前回は疲労でまったく走れなかった区間です。

右:涌蓋山方面を振り返る。

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左:そして5時間40分ぶりの牧ノ戸峠。前回はまったく走れなかった坂も今回は走ることができ,記録更新を確信。すでに前回より1時間以上早いペース。

右:この泉水尾根を越えるとゴールの長者原。

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左:牧ノ戸峠や阿蘇方面を眺める。
右:そして30峰・黒岩山。2年ぶりという感じがまったくしない。

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左:奥に由布岳も見えた。今日は昨日と違いスッキリと晴れてくれました。
右:分岐から15分,31峰・大崩ノ辻。

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左:32峰・上泉水山。残すところあと1峰。

右:三俣山と長者原を見下ろす。この尾根は眺めが極上なので走っていて実に楽しくなってきます。

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左:う~ん,本当に素晴らしい。
右:ついに最後の33峰・下泉水山。岩の上から三俣山方面を眺めます。

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左:最後は防火帯を下り,

右:ほどなく長者原へ無事下山。いや~終わってみれば呆気なかった。まあ,2回目というのはこんなものです。前回が30時間50分,今回が28時間18分。前回は雨で1時間30分の停滞がありましたが,それを差し引いても1時間近く早いタイムに満足です。

という感じで今回も無事下山。山の神様に感謝です。

九重連山は山域ごとに変化に富んでいて様々な山歩きができる場所ですね。短い時間の中で,色々な環境に身を置くことができる山であることを改めて感じた次第です。こんなに素晴らしい環境の中を走ることができ,とても満足しています。

昨今,様々なトレイルレースが開催されていますが,長距離になるほど過去のレース出場経験やポイント等が必要になっており,Aという大会のためにBという大会に出る・・・ということもよくあります。

個人的には,走ることはもっと自由なものだと思いますので,レースに出ることこだわらず,自分の力量を向上させて見極めていれば,レースに出ずともコースがわかっていれば,自分の好きな時に走れますよね。

他者との競争,優越感,目立ちたがり性,地域貢献,安全の担保,・・・などなどレースに出る人の心情には様々なものが混在していますが,そういったしがらみを一切排除して,ただ純粋に「走りたいから」走る,ことをもっと大切にしていきたいと思います。

今回で自分の中での九重全山縦走は納得のいく形で一区切りがつきました。また,次なる目標へ向けて,自分を向上させていきたいと思います。

GWの大峯奥駈へ向けての練習もいよいよ佳境です。あと一本,日之影川流域周遊(距離72km,累積標高7,490m,35時間)を予定しています。

★次回は2021年度の沢開きをお送りします。予定では大崩の沢を考えています。

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