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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

祝子川(ほうりがわ)本流

残暑厳しい中,7年ぶりに祝子川にいってきました。

あの頃のまだ沢屋として駆け出しだった頃,
ここでの遡行は,今でも強烈な印象として残っています。

あれからどうなっているのか・・・。

《データ》
●水平距離:925m(喜平谷出合~吐野) ●高度差:380m ●遡行:2時間54分 ●下降:56分 ●地域:大崩(おおくえ)山系 ●1:25000図:大崩山 ●地質:花崗岩 ●備考:岩,渕,側壁,渓相どれをとってもミニ屋久島という感じ。核心は5m滝から始まるゴルジュ帯。狭い中にトロ,滝,CSと様々な自然アトラクションが用意されており,遡行者には様々な工夫をこらしてそれらを乗り越えていく楽しみがある。屋久島デビューの前にここで経験を積んでおくと,屋久島の四大険谷(宮之浦川,小楊子川左俣,瀬切川,安房川全流)以外の沢に関して,技術的な問題はないと思われる。九州本土で屈指の秀渓。

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                             今日の一枚
                            祝子川ゴルジュ


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左:久々の大崩山系。今日もいい天気。
右:まずは登山道歩き。山荘を経由して喜平谷出合いまで。約50分。朝の登山道は清清しい。

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左:喜平谷を下っていく。
右:下ること6分,7年ぶりの地点に降り立つ。しっかり記憶に残っていた。


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                            祝子(ほうり)川の渓相


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左:釣師に出会う。足固めからして熟練者。ヒョウタン渕の所。
右:水量は少ない。

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                             九州屈指の渓相
                               広々&爽快


【マニア向け】 祝子(ほうり)川の由来
 ここは,ホオリ(彦火火出見命(尊)・ひこほほでみのみこと)が生まれた時にその産湯として使った川なので,ホオリ川と言うようになったそうです。ちなみにホオリは一般には山幸彦と知られ,兄の海幸彦とともに神話の神として有名なのは論を待ちません。さすがは神話の故郷:日向の国。この類の話題には事欠きません。

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左:狭まっていく渓。ゴルジュが近い。
右:そしてこれが核心5m滝。この辺りは渓相が激変。

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                    濃緑釜が埋没。歩いて滝近くまで行けるとは・・・
                    「なんだこれは・・・」。以前ここは滝から20m下
                    まで渕があり,泳がないとこの滝を目にする
                    ことはできなかったのだが。美人の湯のご主人
                    によると2年前の大水でこうなったとか。残念。

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左:下流を振り返る。

右:懸垂システム。5.5mmケブラーロープにピラナ。懸垂のみであればこれでOK。12m懸垂で谷へ。システム設置から完全撤去まで12分。遅い。カナダ時代,ガイドからは懸垂は10分以内で全て済ませるように言われていた。まだまだ,です。

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写真なんかでもよく登場する一枚。ここからが自然アトラクションの始まりです。まずは目の前の巨石を乗り越えて行く。さあ,どうやって突破しようか?

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                     そして今日の一枚へ。祝子川ゴルジュ核心。
                     二連トロに極狭部。ここの釜も埋まってる・・・。
                     以前は,手前の釜もしっかり泳いでいたんですが。


P9130108.jpg       P9130111.jpg
左:ここが最狭部。今日は減水しているので簡単。
右:こんなに狭い。幅は30cm程度。

P9130121.jpg       P9130122.jpg

左:来し方を振り返る。

右:次のアトラクションは4m滝。ここには以前なかった倒木が・・・。これを伝えば楽勝で岩右から越えられる。以前は倒木なんてなかったから,この滝の突破こそが核心でした。手順は,①右岩下の溝にヘッドジャム(頭を隙間に突っ込むこと)をかませる。②体を左に振り岩隙間にねじ込む。ここでフレンズ1番でプロテクション取り。③右半身を岩隙間にはめ込み,水中ほふく前進。④落ち口の倒木にしがみつき乗り越し。という今でも全てを覚えているほど,インパクトあるムーブを強いられ,とても楽しかったことを思い出します。今回と比べると,「あんなに苦労したのに・・・」という感じです。

P9130126.jpg       P9130129.jpg
左:そして最後のアトラクションはこの二条滝。以前は左の水流をシャワーで越えていましたが,今回は水流が強化されており苦戦。右手を越えました。

右:岩間から下流を振り替える。距離的には短いが非常に濃密な時間。

P9130133.jpg       P9130138.jpg
左:全てのアトラクションが終了。振り返るとこんな渓相が展開していました。
右:ゴルジュを抜けると平流になり,ホッと安堵。しかし,更なるサプライズが・・・。

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左:「なんだこれは?」ここには40mトロがあり,最後に体の汚れを落とすスイムがあったはずなのに・・・。ここも激変。とにかく埋まってしまっている。

右:そしてゴールの吐野。ここも在りし日の姿は,もうなかった。

                        P9130152.jpg
              帰りは,吐野~登山口まで3,020mのトレラン。万感の思いで走る。

懐かしい思いに浸れた一日に感謝です。

渓相の基本は変わっていませんが,釜がことごとく埋まっているのには,正直驚きました。自然ですらやはり日々変化していっているのですね。それを改めて感じさせられました。ただそれを差し引いても,祝子川の渓相は絶品だと痛感。自然物の造形,配置,渓相,どれをとっても九州では最高級だと確信します。未来へ残したい100名渓の一つです。

まだまだ沢シーズンは終わりません。さすがに泳ぎは控えますが,秋は沢&キノコ&トレランという贅沢な山行が中心になると思いますので,皆様の訪問をお待ちしています!


★次回は,「マツタケ遡行」です。今年も取れるかな?

                         
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沢(九州) | コメント:6 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

早速のUP&コメント、ありがたいです。
懸垂下降だけなら、5.5mm・・・なるほど、確かにそうですね。自分は、9mm×50m・・重かったです・・。

また、機会があれば、寄って下さい。

また、次回の活動も楽しみにしています。
2009-09-14 Mon 15:49 | URL | around7days #czrHv3bk[ 編集]
around7daysさん,先日はお世話になりました。
ブログの更新,楽しみにしています。大崩の貴重な情報源です。
2009-09-14 Mon 16:16 | URL | インヤン #-[ 編集]
写真見て驚きです。
水量はともかく、埋もれているんですね。

『●すけ』も変わってるのかな?
2009-09-14 Mon 17:42 | URL | SI #-[ 編集]
SIさん,そうなんです。
2002年当時よりかなり埋もれています。

少しずつでも砂利が流れればいいですが・・・。

2009-09-14 Mon 23:04 | URL | インヤン #-[ 編集]
おお、久しぶりに祝子川の流れ見ました!ありがとうございます♪
砂利は残念ですね。
2009-09-15 Tue 13:41 | URL | 憧渓 #-[ 編集]
憧渓さん,確かに残念です。今後の大雨で流れて欲しいと思いますが・・・。

ある沢では2005年にL20mW5mD3mの長渕が大水による砂利でですっかり埋まってしまったんですが,2009年には洗い流されていて,昔の姿に戻っていたこともあります。

途中で会ったフライ釣師の人は「今日はあまりよくない」ようなことを言っていました。所々,釜には25cm前後のヤマメが泳いでいましたよ。
2009-09-15 Tue 16:14 | URL | インヤン #-[ 編集]

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