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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

米子沢 in 登川 〔新潟〕

さて今夏の沢旅は,新潟の名渓「米子沢」を第一弾としてお送りします。

お盆は前半が悪天,後半が好天となり,遡行予定日を変更することになりましたが,遡行できたので良しとしよう。

噂に聞く越後の名渓がどれほどのものか,いざ出発。

ではどうぞ。

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左:米子沢橋から上流の堰堤群を見る。入渓は左岸側の作業道を登ってから看板に従って左折,最も上部にある堰堤の下から。

右:今回のコース図。米子沢を登って,巻機(まきはた)山まで登り,井戸尾根をトレランで下るというもの。

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左:ここが入渓地。出だしはゴーロで始まる。最初は興奮しがちだが,すぐに飽きてくる。でも,この区間での退屈さと単調さが,後からスパイスとなって効いてくる。

右:滝が現れ始めて,だんだんそれらしくなってきた。

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左:最初の大物,20m二段斜滝。
右:沢筋にはコオニユリのオレンジの花が彩を添えている。

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左:岩盤を滑るスダレ状の流れ。その滑らかさが上質のシルクのようで美しい。

右:前半のハイライト,40m四段滝。右岸についているしっかりとした巻道を辿る。写真なんかでよく見る滝が今,目の前にある。「これか~」という感じ。

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左:19m「く」字二段滝。後で下山の時にこの滝が遠望できます。覚えておいて下さい。

右:ガスがまとわりついて晴れきれない天気だが,それが時に幽玄さを醸し出すので,晴れっぱなしのベタ光の時よりシャッターチャンスが増えるのは嬉しいこと。

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左:沢筋にはタテヤマウツボグサの紫の花も咲く。これは白神の追良瀬川でも見たことがある。オレンジ,紫,黄色,白,と沢筋は意外に煌びやか。

右:12mスダレ滝。陽光を浴びて赤みのかかった岩がよく映える。美しい滝だった。

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左:ツバメ岩と呼ばれる右岸の岩壁の先には,残雪が塔のような形で残っていた。さすがは北陸,8月に残雪とは・・・。九州では見ることはないので,まじまじと眺めていく。これも後で下山の時に遠望できるので,覚えておいて下さい。

右:そしていよいよ面白さの核心部,ゴルジュ帯の始まり。出だしの4m滝は右クライム。次がこの5m滝。これは左クライム。奥の8m滝は中央クライム。面白い!

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左:6m滝は左クライム。登り応えあり。
右:ゴルジュ奥の4m直瀑。右バンド使用。

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左:下流を振り返る。このV字切れ込みが雪国ならでは。いい感じの切れ込み具合。
右:15m二条滝。見応えあり。

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左:九州でも見かけるシモツケソウだが,ちょっと違う。おそらく日本海側系のコシジシモツケソウだろう。

右:ゴルジュ帯を抜けるとナメ帯に入る。この変化は素晴らしい。ゴルジュからナメ,狭急から広緩へ。素晴らしい渓相変化。

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左:雲がとれ始め,青空がのぞき始めた。やったー!
右:数百mに渡ってナメが空へ伸びている。素晴らしいぞ米子沢。

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左:こんなに愉悦を感じさせる渓相なのに,しばらくするともう飽きてくる,贅沢だな~。ナメはおなか一杯って感じ。

右:ナメが終わるとゴーロになり4m滝。周囲の開け具合が天国的。

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左:源流域に突入。
右:平坦な流れを歩いていく。この場にいれることに幸せを感じる。

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左:最奥の二俣。右俣は進入禁止なので,左をとる。

右:青空が少しずつ低くなり近づいてくる。降り注ぐ陽光と風にそよぐ草原・・・自然に頬が緩む自然がここにはある。

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左:またまた登場の残雪。やっぱりここは雪国。左に避難小屋へ抜ける踏み跡を見つけるが,まだ沢にいたかったのでそのまま詰め上がる。

右:するとこんな草原に飛び出す。吹き抜けるそよ風が最高。ヤブこぎもなく,アブもおらず,抜け上がる。

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左:下山路を見下ろす。登山者が見えている辺りに詰め上がりました。避難小屋が左手奥に見えています。

右:尾根に上がると巻機山の山頂標識があったが,どう考えても最高点ではなく,右手にさらに数分行ったところが本当の山頂。右手には奥利根湖が見えた。利根川本流も必ず遡行したい渓の一つ。

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左:山頂からはトレラン下山。標高差で約1,200m下り,登山道に遊びがない(まっすぐ下っている)ので1時間30分程度だろう。

右:尾根の右奥が巻機山頂。中央の窪みが遡行してきた米子沢。

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左:麓が見える区間。雲上にいることを実感しながら走る。
右:森林帯に入るとブナの若々しい森が広がる。

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左:遡行した米子沢を眺める。19m「く」字二段滝と残雪塔が見える。登ったルートを見ることができるのも素晴らしい。

右:地形が緩くなると登山口はもうすぐ。予想通り1時間29分で下る。山頂から5,6km,高度差で1,237m。程よい下りでした。

という感じでした。

いや~ここは噂に違わず,いや,噂以上の沢でした。名渓に相応しい沢だと思います。初心者を連れてきたら間違いなく,一発で沢登りにはまるでしょう。それだけ沢のエッセンスが詰まった渓でした。

つまらない下部のゴーロ,徐々に出てくる滝群,ほぼ中をたどれるゴルジュ帯,その後に出てくるナメ帯,そしてフィナーレは草原という,起承転結のよく効いた構成でした。下りを走れば半日で終わる手ごろさもまた良し。

無事に遡行でき感謝です。

★次は釜川右俣ヤド沢をお送りします。ここも米子に勝るとも劣らない名渓でした。
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沢(本州) | コメント:2 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

待ってました!
米子沢、本当に、本当に茗溪ですよねえ!
僕も10年前に一人で行きましたが、記事を読んでいて、前半にこんな難しそうなゴルジュ帯が続いてたっけと、驚きました。
後半のナメと最後の気持ちのいい草原の印象があまりに強すぎて、それしか記憶に残らなかったものと思われます。
新潟万歳!
2015-08-21 Fri 21:31 | URL | 屋久島遡行人 #-[ 編集]
ゴルジュはそこまで規模は大きくなく,見た目より割と楽に通過できるので,印象が薄かったんではないでしょうか。ここはそれ以上にゴルジュ後のナメと源流の印象が強いですよね。

今思い返してもやはりここは名渓ですね。さすが日本百名谷に列せられるだけのことはあります。
2015-08-22 Sat 06:18 | URL | インヤン #-[ 編集]

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