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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

ムコウカマド谷 in 中津無礼川 〔大分県三重町〕

さて今回は,傾山北東面を流れるムコウカマド谷をお送りします。ここも随分と久しぶりで,記録を見ると前回入ったのは2007年なので,10年ぶりとなります。

今回は,ムコウカマド谷を上部まで詰め,最後はソデ尾に詰める支谷を遡行します。

天気はまさに夏日,こんな日には沢が一番,ってことで

ではどうぞ。

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左:堆積物で丘ができてしまった入渓地点。草まで生えてるし・・・。
右:これは2007年当時のもの。随分と変わったものです。

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左:3m滝。

右:ほどなく鮎帰りの滝。ここからゴルジュとなります。左右どちらからでも巻けますが,左手の植林帯まで上がって巻くのが一般的。

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左:巻き道は右手の木の中に見える造林小屋まで続いています。まだ朽ちずに残っていた。

右:ちょっとしたナメ帯。

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左:いや~いい渓相です。

右:そして4m滝。水量が少ない時は釜を泳いで右手の水線沿いに登れます(フェルト向き)。巻きは左。

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左:徐々に傾斜がついてくる。
右:13m斜滝。

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左:右岸から11m滝となって支流が落ちてくる。
右:中央に見えているあの3m収束滝からが,面白いゴルジュ帯。

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左:7m直瀑,10m斜滝,8m逆くの字滝と越えると,この5m滝が出てくる。ここは右から枝谷が出合うので位置を把握しやすい。水線の右手はフェルト向きのルートです。巻きは右手の草付き。

右:お次は5m端正滝。この谷では際立った形状なので,印象に残りやすい。奥のチムニーはフェルト向きのルートで,出口のCSを回り込むところが高い技術を要します。巻きは,右手の草付きからか,厳しいなら右側を手前から大きめに巻きます。ここを越えるとアオスズ谷との二俣までは5分。

なお,滝を登る場合は,パーティであっても単独であっても,安全の範囲で行動するのが大前提。少しでも微妙さや悪さを感じたなら巻いた方が安全です。沢の一番の目的は,内容がどうあれ,『無事に帰ること』です。

極論すると,滝の一つや二つを登ったところで,それはごく狭い範囲の自己満足でしかありません。滝を登ろうが巻こうが,それは遡行という全体図のほんの一部にしか過ぎないこと,滝登りには致命的な危険性が内在していること,を常に意識しておかないと,いつかは事故を起こしてしまいます。緊張感の中,滝を登った時の達成感は,確かに,非日常的な魅力に溢れており,それが沢の魅力の一つになっていると強く感じます。しかしそれと同時に,それは,危険性に下支えされたものだということを,ただ漠然と意識するだけではなく,明確なイメージを伴って,形あるものとして認識しておく必要があります。

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左:そしてアオスズ谷との二俣。右がアオスズ谷(10m滝)で,左がムコウカマド谷(15m滝)になります。

右:2007年当時のもの。この時は雨後で増水していた。岩場のコケが増えているところに時の流れを感じます。

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左:今日は蒸し暑いのでこんな釜は泳ぐのにもってこい。あ~気持ちいい。

右:そして二俣。ここの左支谷も遡行候補。右滝は水量が少ない時には水線右手を登れます。

この後左から支谷が出合います。この谷は東傾に直接突き上げるので,東傾谷と仮称します。ここも10年前に遡行しているので,この機会に紹介します。

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左:出合いからほどなく出合う30m滝。意外な発見でした。
右:上部は荒れ気味の区間もありますが,自然が色濃い谷でした。

さて,ムコウカマド谷に戻って遡行の続きです。

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左:東傾谷との出合いからすぐに37m二段滝の登場。ムコウカマド谷に懸かる3本の大滝のうちの一つです。右手の小尾根を巻き,滝頭と同じ高さになったら左トラバースでちょうど滝頭に着きます。

右:8m斜滝。ムコウカマドには,このタイプの滝が多く見られます。

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左:ゴルジュ状の最奥に懸かる5m滝。
右:30m程の長さのナメ帯にかかる斜滝。もうすぐでソデ尾谷との二俣です。

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左:ソデ尾谷にあった奥之院的な場所。ここは実に良い雰囲気でした。
右:周囲の森もいい感じになっている。

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左:そして一登りで尾根のコルへ抜ける。呆気なく詰めあげた感じでした。ここで着替えていると,ボロっとビー玉のようなものが剥がれ落ち,何だろ・・・と思ってみると,丸々と膨らんだヒルでした。足元を調べると左足首に5カ所ほど出血している場所が・・・見事に吸われてしまいました。

昔は忌避剤を使ったりしていましたが,今は吸われるがままです。爽快なことも不快なことも含めて,自然の中で遊ばせてもらうとは,こういうことだと思うのでそれに従うことにしています。それにしても,微量な炭酸ガスを検知,気づかれずに素早く忍び寄り,痛みもなく吸血するヒルの技には脱帽です。まさに自然界の隠密・ステルスですね。

右:下りはいつものごとく走る。東傾から冷水林道まで2kmほど降りて,残り5kmも走れば帰着。

という感じで今日も無事に下山でき感謝。やっぱり夏の暑い日には沢に限ります。猛暑でも,泳げば涼しく過ごせます。

久々のムコウカマド谷でしたが,やはり名渓だと感じました。ゴルジュ,大滝,ナメなどの造り,自然の原始性など,昔の軌道跡などは残りますが,この時代に色濃く自然を残している場所だと思います。ベニガラ谷,ムコウカマド谷と再訪してきましたので,次はクワズル谷の右俣かな。傾山周辺の自然は魅力に溢れています。

★次回も沢をお送りします。新規開拓もいいですが,久々に訪れる沢もまたいいので,場所は決めかねています。
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