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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

2019 祖母傾大崩縦走(UTSKO) ❷

さて祖母傾大崩縦走(UTSKO)の第二部をお送りします。

コースは,杉ヶ越~要山~五葉岳~鹿納山~大崩山~上祝子~矢立峠~桑原山~木山内岳。区間距離:38,22㎞,区間累高:3,690m,区間時間22時間59分。

初日の夜間と翌日の夕暮れまでの行程になります。

ではどうぞ。

P4060198g(杉ヶ越~木山内岳)     P4060199g.jpg
左:本日の行程。前回の青線に引き続き,オレンジ線をたどります。
右:杉ヶ越から新百姓山までの登り。

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左:前回は何回も寝落ちしながらたどり着いた新百姓山だったが,今回はあっけなく到着。この頃から強風が吹き始める。

右:桧山,犬流越えを通過し,鋸尾根の核心部・鹿の背のナイフリッジ。相変わらずの鋭さです。

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左:最後に大鋸の梯子を登り,

右:山頂までの急登をこなすと夏木山山頂。今回の核心部の一つだった鋸尾根をクリア。しかし,吹きすさぶ風は益々勢いを増し,まるで台風並みの風速になってきた。さらには冷え込みも厳しくなってきた。

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左:2:00を回るとさすがに眠気が襲ってきて,何度も寝落ちしながら五葉岳着。前回はここで引き返していただけに,ここからは未知の領域。

右:左手の空が徐々に白み始めてきた。

・・・この頃は夜間の寒さとあまりの強風に心が折れ,「大崩まではなんとか行ってそこから引き返し,お化粧山から日隠林道~見立~奥村林道~九折越経由で上畑に帰ろう」と考えていました。

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左:右手には日隠山と釣鐘山も見えた。上畑からこんなところまで来たんだな~と感慨もひとしお。

右:いよいよ鹿納山の岩峰が近づく。

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左:朝のシルエット。

右:ようやく長い夜が明け,日が昇り始める。前日の夕日は傾山の南尾根で見たので,あれから約12時間,本当あっと言う間でした。時間って頭で思うよりも実際には速く過ぎていることを感じる。

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左:いい感じの空色になり,
右:ようやくご対面。今日もいい日になりそうだ。

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左:振り返ると辿ってきた山並みが見える。

右:ひと登りで鹿納山山頂。目指す大崩も指呼の間。はるか遠くに見えていたものが今目の前に。人の一歩は実に微々たるものだけれど,それを積み重ねていけば,やがてそれが大きな一歩となることを実感。

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左:先ほどの釣鐘山と日隠山。日隠山はこの角度から見るのがベストだと思います。
右:佐伯市方面には雲海が広がっている。

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左:鹿納山の先にあるテン場。右下の谷に下り水分補給(標高差50m,下り6分)。チョロチョロでしたが,補給出来て命拾いできました。

右:鹿納山を振り返る。森の中から頭一つ突き出した容姿は目を引く。

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左:朝日を浴びると体が目覚め,心も自然と上向きになってくる。

右:そしていよいよ大崩山への登りにて。この頃になるとさっきの弱い心はどこへやら,「よしっ,ここまで来たら最後まで完走するバイ。誰もやったことのないことをやろうと思えば,そこには困難は付き物。きついと感じていてもまだまだ足は動くだろう。なら行ける!」

終わってみると,この時点でのこの決意が今回の完走の決め手でした。ここで気持ちを立て直せたことが良かったと感じています。しかし,太陽の日を浴びたらテンションアップなんて,自分って「太陽光発電」みたいだなって思っちゃいました。単純というかエコというか・・・。

閑話休題,まだまだ続きます。

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左:宇土内登山道に合流し,
右:祝子方面からの登山道にも合流。

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左:石塚から来し方を感慨深く振り返る。

右:そして大崩山山頂。やっと,本当にやっとここまで来ることができました。興奮するかと思いましたが意外に冷静で,淡々としていたのが心に残っています。まだまだ先が長いことを感じていたのでしょう。ここで距離54,87km(全行程の約56%) 累高6,137m(全行程の約63%) 27時間09分(全行程の約50%)。

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左:大崩山の下りで上祝子を見下ろす。あそこまで下り,左に桑原山までの登り返しが今日の核心部。

右:今回は随所でマンサクの花が彩を添えてくれた。

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左:いったん下ってカラヤケと呼ばれるコブまでの登り返し。以前はここら辺一帯はスズタケの海だったんですが・・・。

右:そして鹿川越へ向けての急降下。ここで珍しく登山者に出会う。

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左:象徴的な屏風岩。

右:そしてひと下りで鹿川越。いつもは車でしか来ない場所だけに不思議な感覚にとらわれる。

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左:上祝子へ向けて明るい谷を下っていく。祖母傾の灰色~黒色の雰囲気に比べ,ここ大崩は花崗岩による白色が輝き,明るい気持ちにさせてくれます。

右:いったん昔の林道跡に出る。

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左:そこからは尾根筋に付けられた明瞭な道を駆け下る。
右:木陰で快適に走れます。

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左:途中で大崩山や,
右:これから向かう桑原山や木山内岳を見上げます。

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左:ミツバツツジの鮮やかなピンク。
右:久しぶりにアスファルトを走る。

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左:麓ではサクラが満開。今日は気温も高くGW頃のようです。

右:そして上祝子橋着。大崩山から3時間19分かけて下って来ました。上畑からこんなところまで本当に走ってきたんだよな~。さて,ここからは上畑までの折り返し。

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左:美人の湯と大崩山。

右:矢立峠までは昔の峠道が残り目印も残っている。以前,矢立谷を遡行した帰りに調査済。しかし,一般登山道と比べたら踏み跡はかすかなので,山慣れた人向けです。

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左:2時間登って矢立峠。
右:ここから桑原山へ向けて,疲れた脚には強烈な急登が待ち構えています。

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左:ようやく登り切ると桑原山が目の前に。
右:先ほど辿った大崩山方面を眺める。

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左:そして山頂。ここの急登はさすがに疲れましたが登り切れ,完走にまた一歩近づきました。

右:日も次第に傾いてきた。

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左:次のピークの木山内までは何とか視界が利くうちに着きたい。この区間は尾根筋が屈曲して迷いやすい箇所があるうえ,以前はスズタケのヤブで通る人が稀だったので,踏み跡がほとんどわからない状態です。

右:木山内岳のピークが見えた。

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左:振り返ると桑原山。
右:アセビと夕暮れの大崩山。

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左:そして木山内岳山頂。何とか明るいうちに到着でき安堵。

右:これから向かう尾根筋を確認。左手に進みコブを4個ほど越え,右折した後はほぼ直進で要山(かなめやま)まで。あそこで大崩山群をちょうど一周したことになり,そこからは祖母傾山群へ向けて帰る形になります。

という感じで2日目も無事に夕暮れを迎えることができました。残すは鋸尾根と傾山南尾根の夜間走が核心となります。もう時間のことは気にせず,最後までケガなく走りぬくことだけを考えています。山ではちょっとした気に緩みで,いとも簡単に行動困難に陥る怖さがあります。

また,ここからは累高や時間など,これまでに経験した範囲を超える領域になり不安もありますが,自分が果たしてどこまで行けるのか,自分の可能性を拓くこの挑戦が楽しみでもあります。

総合距離:71,59㎞,総合累高:7,389m,総合時間36時間28分。

★次は最終日の第三部をお送りします。木山内岳~要山~夏木山~桧山~新百姓山~杉ヶ越~傾山~三尾~上畑となります。
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この記事のコメント

UTSKO完走お疲れさまでした!
カラヤケからの下りですれ違った登山者が私ですw
なんと観海アルプスに引き続き今月も!
日之影町から鹿川越経由で大崩山ピストンしたんですが、その日そのコースを歩いたのは私だけみたいで、唯一すれ違ったのがインヤンさんだったとは!
UTSKOチャレンジは知ってたんですが、大崩山から鹿川越経由で上祝子へ降りられるとは思っておらず。。。
すれ違ってしばらくして「ん?もしかしたら?」と。声かければよかったです。
それにしても、すごいチャレンジをやりきられて頭が下がります。
2019-04-11 Thu 00:07 | URL | かじ #-[ 編集]
かじさん,まさかあの登山者だったとは驚きしかありません。

ご存知かと思いますが,あそこは国体コースと呼ばれていて1992年の全国高校総体の時に開かれたルートです。よほどの玄人でない限り歩かないコースなので,「この人も大崩マニアだな」と勝手に思っていました(笑)。結局,あの日に会った登山者はかじさん一人だけでしたので,強く印象に残っていました。

またどこかでお会いできればいいですね。
2019-04-11 Thu 00:25 | URL | インヤン #-[ 編集]

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