FC2ブログ

九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

2019 大深沢❸ 下山 〔 八瀬森山荘~大深山荘~見返峠 〕

さて今回は大深沢❸の下山をお送りします。

楽しかった八瀬森山荘での一夜が過ぎ翌日の朝,外は激しい風雨にさらされており,「こんな時に沢に行ってもただ消化するだけの沢になってしまい面白くないな」と思い転進。このコースは次回にとっておいて,今日は大深山荘まで,そして翌日に下界へ降りることに決定。というわけで2日分をまとめてお送りします。

ではどうぞ。

PA080448g.jpg     PA080453g.jpg
左:八瀬森山荘には何と布団や毛布が備えてあるので家で寝るのと変わらない夜が過ごせます。この晩は一回も起きずに朝までぐっすり快眠でした。(ちなみに昨夜は寒さで何回も目が覚める)

右:刈払いの人たちを見送って昼前に出発。今日は大深山荘までなので3時間ほどだろう。ありがとうございました,また来ますね!

PA080456g.jpg     PA080457g.jpg
左:風速は20m程,雨は10mmくらい。気温は4℃。冬のコンディションの中,のんびり歩く。

右:濡れた森はそれなりに艶やかで思いがけず雨の八幡平を楽しむ機会となりました。

PA080459g.jpg     PA080461g.jpg
左:関東森の標識。関東沢は次の機会に・・・八幡平の山神様が「また来なさい」と言っているのでしょう。

右:クマっこの痕跡。今回はまだ会えていないのが残念。山中のクマは警戒心が非常に強いので私が気づいていないだけで,おそらく何回かはそばのササヤブの中で息を殺して私が通り過ぎるのを見送っているはず。人里近くで育ったクマは人間が出す音,匂い,光などに慣れているので鈴音などの人工音は効きませんが,山中で,人との距離感がある環境で育ったクマは,人の出す音や匂いにとても敏感で人間が気づく前に人の存在を察知します。

よくニュースなどでクマに襲われたりする出来事がありますが,そのほとんどはタケノコやキノコ採集時などに発生しており,クマにしてみれば美味しく貴重なエサを無心で食べている時に,いきなり人が近くに寄ったときなどは仰天するのと同時に自分のエサ場を脅かす存在としてやむを得ず攻撃に移ります。人が立っていればまず押し倒されマウント噛み噛みと掻き掻き攻撃,屈んでいればそのまま噛みつくか引っ掻くかです。そうやって一度でも人との直接的な接触をもったクマはそれをしっかりと学習し,人への警戒心が以前より薄まり,人もエサになりうると認識したクマは人の匂いや音に自ら寄っていくようになるそうです。

人間も環境によって形成される個性があるように,クマも一括りにせず生育環境によっては,大人しい,攻撃的,臆病,好奇心旺盛・・・などなど個性がある生き物としてみたいものです。アラスカのイヌイットの神話では地上をわが物顔でやりたい放題の人間に対して,恐怖を抱かせるもの(または人を餌として食べるもの)としてシロクマを創生されたという言い伝えがあります。クマという生き物は自然界において創造主の代弁者のような存在であるのかもしれません。

PA080462g.jpg     PA080468g.jpg
左:これはスギヒラタケ。2004年までは普通に食用とされていましたが,その年に腎機能が低下している人が食用すると急性脳症を発症することが判明。それ以来,食用としては勧められていません。健康な人が食べる分には問題ないようですが。

右:ガスに霞むオオシラビソ(アオモリトドマツ)の木々。シラビソのような針葉樹からはフィトンチッド成分が放出され,これが脳をツ~ンと刺激するいい匂いなんです。カナダに行った時に初めて嗅いで以来,この独特の芳香の虜になってしまいました。北国を連想させる香りです。

PA080475g.jpg     PA080479g.jpg
左:緩やかに登っていくと岩手県側からの登山道と合流して左折。
右:こんな日には特に目を引く真っ赤な紅葉。

PA080482g.jpg     PA080489g.jpg
左:そしてひと登りで大深岳山頂。ここまで来れば山荘までは下りなので気が楽になります。

右:しかしその登山道は昨夜から降りしきる雨でこんな状態に。まるで沢の源流部のようです。

PA080497g.jpg     PA090506g.jpg
左:そして到着。予想通り約3時間で到着。あとはすることが少ないのでまったりと過ごす。当然のことながら山荘は貸し切りでした。

右:そして翌日。室内で気温3℃。地面にはうっすらと雪が積もっている場所がありました。雨は収まりましたが昨日より強い寒風が吹き荒れています。昨日からの雨は寒冷前線の通過に伴うもののようですね。今日は3日振りに人里へ降りる日です。

※追記・・・この時の降雨で西隣の森吉山では小又峡で増水による事故があったようです。ガイドがついていたようですが残念な結果となってしまいました。

PA090511g.jpg     PA090514g.jpg
左:登山道脇の池塘。

右:ガスが晴れて岩手県側が見える。徐々に空が明るくなっていたので気持ちも上向きになってきます。

PA090529g.jpg     PA090530g.jpg
左:そして最初のピーク・嶮岨(けんそ)森。嶮,岨,ともに険しいという意味を持つ言葉で,岩場のある険しい山容からの命名になります。しかし風が強い。ザックを担いでいても横風を受けると体が簡単にもっていかれ,まともに前へ進めません。

右:来し方を眺める。中央奥の鈍頂が曲崎山。その手前のたおやかな谷筋が大深沢になります。八幡平から大深岳のこのコースは1961年(S36)の秋田国体(まごころ国体)開催時に切り開かれたコースで,アップダウンの少ないなだらかな樹林帯歩きが堪能できます。トレランでも十分走れるので,いつか安比(あっぴ)高原~八幡平~岩手山のコースをトレランで走ってみたいと考えています。

PA090542g.jpg     PA090548g.jpg
左:そして次のピーク・前諸桧(まえもろび)から来し方を振り返る。諸桧とはオオシラビソ(アオモリトドマツ)の方言で,この付近には特に密集していることからの命名です。

右:石沼。名前の通り,たくさんの石がちりばめられています。

PA090554g.jpg     PA090558g.jpg
左:再びガスが濃くなってきました。
右:落ちかけの黄葉。今日の烈風でさらに葉が落ちているようです。

PA090561g.jpg     PA090566g.jpg
左:そして最後のピーク・畚(もっこ)岳。畚とは土砂を運ぶ道具のことで,それに似ている山容からの命名です。茶臼岳,源太森と並び八幡平三大展望地のようですが,今日のガスでな~んにも見えません。

右:平坦な道を歩いていくと,

PA090568g.jpg     PA090571g.jpg
左:ついに登山道入り口に到着。

右:ここからは見返峠まで950mの車道歩き。あ~あ,とうとう終わってしまったな。

PA090575g.jpg     PA090578g.jpg
左:そして8年ぶりの八幡平頂上。前回もガスで今回も・・・。
右:室内に移動してバスの時間まで体を温める。

PA090582g.jpg     PA090583g.jpg
左:快適なバスに揺られていく。

右:3日振りの五十曲。下界は青空がのぞいていた。大深沢,無事終了。今回も無事に下山できありがとうございました。

PA090587g.jpg     PA090588g.jpg
左:今晩は蒸ノ湯に泊まるので,その前にここに立ち寄る。
右:そう,秋田が世界に誇る玉川温泉。

PA090592g.jpg     PA090603g.jpg
左:源泉から伸びる木樋で浴室に新鮮な湯が供給されています。

右:これが源泉元の大噴(おおぶけ)。国内最大,毎分8,000~9,000Lもの塩酸性の酸性湯がブクブクとたぎっています。浴場には濃度100%と50%の浴槽がありますが浴槽はヒバ造り,供給口や手摺は塩ビのパイプ,と酸の腐食に耐えうる構造となっています。100%の強酸泉は入った瞬間に電気が走る感じで傷口や粘膜が弱い箇所がビリビリしてきます。さすがは日本最強の酸性泉です。

PA090628g.jpg     PA090634g.jpg
左:玉川温泉の後は蒸ノ湯です。やっとここまで来ることができました。

右:そしてすぐに露天風呂へ。ここのも酸性泉で泥湯になっており,よく効きます。

明日からは天気が回復するようなので期待が高まります。本来なら今日する予定だった八幡平のトレランを明日の早朝におこなうことにしました。いわゆる朝駆けっていうやつです。

★次回はトレラン,観光,秘湯巡りをお送りします。
スポンサーサイト




沢(本州) | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<八幡平トレラン・観光 | HOME | 2019 大深沢❷ 〔大堰堤~八瀬森山荘〕>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |