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九州の溯渓

主に九州の溯渓記録を集めたものです。 良かったら覗いていって下さい。

09GW  屋久島溯下降

お待たせしました。
PC環境がようやく復旧しました。

今回は,ゴールデンウィーク in 屋久島 をお送りします。

行程は,宮之浦→安房→淀川登山口→花之江河→栗生歩道→小楊子川二俣→花之江河→石塚小屋→安房川南沢→荒川登山口 という感じです。それと尾之間→←モッチョム岳トレラン。

今回はどんな旅になるのか,今からワクワク(ドキドキはもはやなし)。
60枚を超える写真がありますが,最後までお付き合い頂ければと思います。

≪データ≫
★地域:屋久島  ★地質:屋久島花崗岩(長石結晶が特徴)  
★天気:4/30-5/2晴れ  5/3曇(午前中少雨)  5/4小雨  5/5快晴

●期日:4/30-5/2 ●溯行対象:小楊子川右俣:花之江河沢 
●高度差:840m   ●水平距離:5.550m ●遡行時間:12時間31分
●一言:屋久島基準では中程度の距離。技術的難度はルートの取り方によるが,無理をしなければ問題は少ない。下流のゴルジュ,ゴーロ処理,源流の日本庭園,と渓相が素晴らしい。屋久島内で遡行を勧める一本。小楊子川を下流から遡行する場合は,コケシスラブの突破が最課題。①右スラブ巻→②左スラブ巻→③巨岩中の内面登攀,の順に難度が上がる。③はそれなりに苦労させられる。

◆期日:5/2-3  ◆下降対象:安房川南沢 
◆高度差:740m ◆水平距離:5.550m  ◆時間:7時間40分
◆一言:ゴーロ中心の沢。大した困難はない。下降でゴーロ帯を巻く場合は,ほぼ右巻。旧道が残っているので,エスケープも容易。右谷出合の15m滝や奥石塚沢と24k沢の間にある枝沢に懸かる50m斜滝は見もの。石塚沢出合付近は巨岩がゴロゴロ。

【 DAY① 4/30(木) 晴れ】
宮之浦~安房~淀川~花之江河~栗生歩道1026m地点


左:1年ぶりの宮之浦港。屋久島の表玄関。また来たよ~。
右:安房の牧野までバス(\850/47分),そこからタクシーで淀川登山口まで(\5,000/42分)。
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左:淀川小屋の清流はいつも澄み切っている。この透明感は屋久島を象徴している。ミラーシャイン!
右:登山道脇の巨木,といってもこの程度ならば島ではまだまだです。逞しさの一枚。
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左:栗生歩道1026m地点のビバーグ地。昨年はここまでやってきて雨天のため撤退。その場所に,くしくも昨年と同日に再訪。1年前に止まったままの針を,明日から動かさねば。夜は満点の星と焚火の中,三岳とサバ節で入渓祝い。しまった~,サバ節につけるマヨネーズとみなと醤油忘れた・・・。
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今日は予定通りに移動できた。明日からの遡行に思いを馳せる。

【 DAY② 5/1(金) 晴れ】
ビバーグ地~小楊子川二俣~花之江河沢分岐~源流ビバーグ


左:ビバーグ地から枝沢を下り35分で二俣に降り立つ。読み通り,ここのルートが二俣へ下る最短のルートのようだ。右俣の始まり。谷沿いには進めず,いきなり右手の樹林巻き。屋久島の特徴の一つに,「岩を巻く」というのがある。

右:遡行開始後,40分くらいで到着する右俣ゴルジュ。見た目と裏腹に通過にはカムとアブミ必携(または相方のショルダー)。正面の4mスダレ滝の右壁に張り付いていたが撤退。左上を大きく巻いていく羽目になる。
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左:巻きの途中からゴルジュを見下ろす。ゴルジュといっても,宮之浦川,小楊子川左俣,瀬切川ほどの峻険さはなく,樹林の中を歩いて進める。グリーンの瀞が美しい。

右:ゴルジュを抜けた後でのショット。厳しさのあとの優しさ,みたいな感じ。
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左:屋久島の水
右:たおやかな平流
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左:世にも珍しいポットホール。これは下まで貫通しており,水流が見える!深さは約1m。水の力で穴に入った小石が周りを削ってできたにせよ,何という自然の摂理。やはり屋久島は「水の島」。

右:ここからは花之江河沢。急斜でぐんぐん上昇し,しまいにはゴルジュとなる始末。この10m滝はどうしようもなく,左のゴルジュ上に逃げる。
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左:これが花之江河最大の「花之江大滝」。スラブ上を流れる優雅なスダレ滝40m。上部にも見えない滝がある。
右:ゴーロ帯をこなしていくと源流に突入。これがうわさに聞く,花之江河の源流か。
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左:う~ん,この地から受け取る印象は,もはや思考や言葉を超えている。
右:なぜかこんなところにある大岩。これで高さ10m,幅15m。左下の小岩との間に黒い部分がありますが,あれで1.75m,成人サイズ。
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今日も予定通りに源流でビバーグ。下部のゴルジュと上部の源流,素晴らしい遡行となった。

【 DAY③ 5/2(土) 晴れ 】
花之江河沢源流~花之江河~石塚小屋~安房川南沢~石塚沢出合815m地点


左:ここはパラダイス。険しい谷を溯ってこそ到達できる約束の地。しかし,今朝は寒かった。気温は3℃。1600mの高度は甘くはなかったな~。

右:地図と首っ引きになりながら詰めると,ここにポンッと出た。花之江河。ドンピシャ。このアングルは新鮮。
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左:初めて訪れる石塚小屋。屋久島で人が多いのはメインコースで,そこをはずれると人に会うことはそれほど多くはない。

右:小杉谷からの旧表道を辿りながら安房川南沢に降り立つ。大河の安房川もここではかわいい流れでしかない。
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左:徐々に幅が出てくる。
右:これも屋久島ならでは。植物の逞しさ。
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左:上流のコケのある渓相。
右:岩の上に張り付いて生きる新芽。
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左:中流になると視界が広がってくる。
右:右岸には昔の軌道が埋もれている。
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左:軌道跡を下っていると不意に現れたトロッコ。ひっそりとした空気が往時を偲ばせる。
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予定通りに下降でき,感謝。明日はいよいよ遡下降最終日。最後まで安全にいこう。

【 DAY③ 5/3(日) 曇り 】
石塚沢出合815m地点~安房川二俣~小杉谷事業所跡~荒川登山口~安房


左:一夜を明かした砂地。ここまで高度が下がると寒くはない。
右:今日も晴れますように。
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左:大岩の上の森。これも屋久島ならではで,これこそが屋久島のミニチュア。島の基底となっている花崗岩の上に僅かに植物が乗っている島そのものを表している。

右:二俣が近づくと幅が広がってくる。渓相は穏やか。
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左:屋久島花崗岩。長方形の長石の結晶が特徴。

右:下降のワンシーン。今回の遡下降は終わりに近づいているが,沢屋の先には次なる未知の沢が見えている。
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左:サクラツツジの花。花言葉は「自制心」。
右:二俣から南沢を振り返る。長い下降だった。
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左:ヤクシカ。本土のよりも小柄。軌道跡で餌を探していた。接写をOKしてくれた。
右:小杉谷事業所跡。夢の跡。ここでのんびり甲羅干ししていく。
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左:安房川に架かる木橋。昔は手摺がなく,恐々と渡っていた。
右:荒川登山口の表示。簡易携帯トイレの販売。島も年々,変化している。
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これで3泊4日の遡下降は終了。あとは尾之間に移動して,トレランをするのみ。

【 DAY④ 5/4(月) 小雨 】
安房~尾之間


左:旧安房大橋。橋下の安房川には親しみが湧く。
右:安房の町並み。島独特の長閑な雰囲気が心地よい。
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左:ホルンフェルスの岩。ホルンフェルスとは熱作用を受けて変化した岩のこと。花崗岩などの深成岩が地表に隆起する際,周りの岩石はその熱による影響を受け,変化する。熱作用の場合,鉱物の性質が変化し,ガラス状になったり焼き締められたりするので,非常に硬い岩石に変化することが多い。屋久島の場合,島の周辺部はホルンフェルス,中央部は花崗岩という構成になっていることが多い。

右:安房をうろついた後は,一路,尾之間の民宿ハローへ。
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この日はのんびりDAYなので,安房をウロウロ。夕方からハローへ移動。

【 DAY⑤ 5/5(日) 快晴 】
尾之間~モッチョム岳~尾之間~宮之浦


左:民宿ハローとモッチョム岳。このモッチョムという言葉は種子島地方の方言で,英語で言うところのcuntだそうです。なるほど種子島の方向(東)から見ると確かに巨大なそれに見えます。しっかし,昔の人も随分と露骨ですね~。

右:朝食後トレランスタート。まずは千尋滝展望所までの7.150m,車道を走る。
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左:約50分で到着。相変わらずの景色。
右:まずは千尋滝60mを眺める。気軽に立ち寄れ,屋久島のスケールを体感できる最高の場所。
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左:モッチョム岳へは最初トラバース,後は急登の連続で登っていきます。
右:主尾根に上がり込めば,南の海岸線が足元に。鳥になった気分です。
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左:モッチョム山頂を眺める。
右:山頂から振り返る吊り尾根。左右は切れ落ちてているので要注意。
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左:山頂から尾之間集落を俯瞰する。民宿ハローもバッチリ。登山口から2.080m/1時間14分21秒。さあ,これから折り返し。一気に下る。

右:万代杉で一枚。鯛之川遡行の時に尾根上に見えていた巨大な屋久杉だ。
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左:南国の代表花,ハイビスカス。私の好きな花言葉は「勇敢」(他にも色々あります)。
右:ゴールの日高SS。民宿ハローと系列店。ここに荷物を預けていた。8.850m/1時間35分50秒
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左:尾之間温泉。トレランの汗を流すにはうってつけ。泉質:単純硫黄泉 温度:43℃±
右:船を待つ風景。みな,それぞれの思い出を持って帰る。
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左:夕方,屋久島を去る。今回も色々とありがとう!懲りずにまた来るよ。
右:船内アナウンス「右手に見えますのは本州最南端,佐多岬でございます。」

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左:空と雲。
右:指宿港での落日。今日という日に感謝。ありがとう。
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これで今回のレポートは終了です。
最後まで読んで頂きありがとうございます。

1つの沢の終わりは次の沢の始まりでもあります。
Being on the road・・・溯渓という旅は続く。


★次回は,「湯鶴葉谷:左俣」 連瀑,40mと25mの知られざる滝を見つけました!

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この記事のコメント

こんにちは。2年前のGW、安房川北沢ですれ違った、つるつる坊主改め屋久島遡行人こと伊藤です。
今、安房川完全遡行に向けて断続遡行中で、残りは小杉谷から大株歩道入り口までになりました。
ちょっと、記録を見させていただこうと、久しぶりにこちらのページに来て、あちこちのぞいていたら・・・
おお、この尾之間温泉の前のパジェロミニはうちの車じゃあないですか!(激笑)。ということは、温泉でお会いしていたかもですね!
今度屋久島来るときは是非連絡ください。
それでは。
2009-08-30 Sun 11:20 | URL | 屋久島遡行人 #7L1BWPts[ 編集]
お久しぶりです。

つるつる坊主さんの屋久島遡行は地元の人ならではで,いつも楽しく拝見しています。

尾之間温泉でお会いしていたんですね。
日時・時間帯を考えると,必然的偶然ですね。

次回の屋久島の際には,ぜひお願いします。
大川の滝の登攀と黒味川のケヅメ突破をお願いします。
2009-08-30 Sun 12:14 | URL | インヤン #-[ 編集]

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